2025/06/05

【2025年最新】成城中学の偏差値はどれぐらい?難易度と対策を解説

東京都新宿区にある成城中学校は、長い歴史と質の高い教育で知られる男子中学校です。都内有数の名門校として知られ、難関大学を目指す生徒さんが多く集まり、幅広い学問分野の進学実績を誇る点が特徴の学校です。今回は、成城中学とはどのような学校か、偏差値はどれくらいなのかなどを詳しく解説し、合格の難易度や対策についてご紹介します。

成城中学の基本情報

東京都新宿区にある中高一貫の男子校

東京都新宿区にある成城中学は、創立以来「社会に有為な人材を育成する」という建学の精神のもとに、「知・仁・勇」を備えた男子リーダーの育成を目指している学校です。「知」は深い読みのできること、「仁」は相手の立場に立って考えられること、「勇」は勇気をもって決断できることで、文武両道主義のもと、高い人間力とやり抜く力を備えた生徒の育成を目指しています。脈々と受け継がれる理念をベースに、完全中高一貫校である利点を活かし、変化する社会や多様な大学入試に対応したカリキュラムを構築するとともに、ここ数年で大きく変化した教育のICT化やグローバル化にも対応しています。

なお、似た学校名で「成城学園中学」(世田谷区)がありますが、成城中学とは経営母体が全く異なる別の学校です。

自分自身を表現するカリキュラムと海外教育を重視

成城中学では、変化の多い現代において、多様な人と協働して問題を解決していくために、自分の考えをさまざまな手段で表現することを大切に考えています。6年間の一貫教育の中、中学生から表現力を育むカリキュラムにより、自分の内面に向き合い、自治自律の精神を育成しています。

また、実際に多様な人との関わりを持つために、国外に出て現地の人々と対話することのできる「オーストラリア・グローバルリーダー研修」「台湾・グローバルリーダー研修」「ニュージーランド・ターム留学」などを展開し、生徒の視点を一段引き上げることを目指しています。

6年かけて構築していく人間力

中学1・2年生は、基礎学力養成期

学習習慣の確立には、目標を設定することと、自ら計画を立てて時間を適切に管理することが大切です。うまくいかないことや失敗することも想定しつつ、対話を重視したきめ細かい指導によって、他律的な学習から自律的な学習に切り替えられるように促しています。

中学3・高校1年生は進路決定期

より勉強したい生徒向けの発展講座や進学講習、異文化に興味を持つ生徒向けのグローバル研修が始まります。さまざまな機会が設けられており、それらを自ら選択することで、やり抜く力をつけていきます。未来の履歴書の作成やOB講習会などは、自分の将来を考えるきっかけになるでしょう。

高校2・3年生は実力完成期

学校行事や生徒会活動、部活動などでリーダーシップを発揮する機会が増えてきます。他者に影響を与える存在としての自覚が生まれ、将来の目標が明確になっていきます。自らが希望する進路を実現するために、授業や進学講習を通じて実力の完成を目指します。

近年の主要大学の合格状況

成城中学の近年の進学状況は、現役合格率約90%、現役進学率約80%と、高い水準を保っています。早稲田大学・慶應義塾大学といった難関私大のほか、国公立大学では東京大学、京都大学、また、東京科学大学(旧・東京工業大学)、一橋大学、東北大学、九州大学にも合格者を輩出しています。

成城中学の偏差値と難易度はどれくらい?

全体的には中上位レベル

首都圏模試センターによると、 成城中学の偏差値は56~60です。中学受験時の偏差値で、入試日程によって数値が異なり、第1回試験は56、第2回試験と第3回試験は60となっています。偏差値60は、暁星中学、開智日本橋学園中学、東京学芸大学附属竹早中学、広尾学園小石川中学などが同レベルで、全国的には中上位レベルの学校と言えるでしょう。

成城中学の合格倍率

成城中学の第一回試験の合格倍率は、実質約3.0倍です。第2回試験では実質倍率3.2倍、第3回試験では実質倍率6.8倍と、回数を重ねるごとに厳しい戦いになります。

成城中学の入試情報

4科目の合計点数で合否を判定

成城中学の入試では、算数、国語、理科、社会の4科目の合計点数によって合否が出されます。算数は50分100点、国語は50分100点、理科は30分60点、社会は30分60点で、320点満点です。面接試験は行われません。

算数は最も差がつきやすく、図形、速さ、規則性、場合の数が頻出

成城中学の算数の入試問題では、大問5~6題が出題されています。前半に計算問題や小問題、後半には応用問題が出題される傾向にあり、途中式が採点対象になる問題も出されます。

計算問題では、割合と比の問題が頻出です。応用問題では図を使った条件整理や、公式の運用を確実に身につけることが求められるでしょう。図形問題は平面図形と立体図形、それぞれ1題ずつ出題されることが多いです。平面図形では面積、立体図形では切断の問題が頻出されます。問題量が多いため、スピード勝負となるでしょう。

国語は文章が長く、設問には記述問題が多い

成城中学の国語の入試問題は、漢字の読み書きなどの知識問題が1題、長文読解が2題という構成が基本です。物語文と説明文がバランスよく出題され、設問には記号選択、抜き出し、短文記述などがありますが、全体的に難易度は高くなく、基本的な読解力があれば対応できるでしょう。

大問1番の文法問題は、主語述語の問題や言葉使いの問題などが出されるのでしっかりと対策を立てましょう。長文の文章量が多いため、制限時間内で理解して読み切り、解答をスムーズに行うための時間配分が大切になります。

理科は計算問題の比率が高く、単なる暗記では太刀打ちできない

成城中学の理科の入試問題では、物理、化学、地学、生物の各分野から、バランスよく出題されます。記号選択や語句を答える問題がメインですが、実験や観察結果をもとに考察を求める記述問題も出題されます。年々、問題の難易度が上昇しているので、知識の暗記だけでなく根本から理解していなくてはなりません。

グラフの読解や作図、計算問題などもあるため、幅広い形式に対応できるように鍛えておくことが必要でしょう。成城中学では単元別でのバランスはあまり考慮されておらず、去年出題された問題が連続して出題されるケースもあるので、全体的に学習を進めておきましょう。

社会は地図の見方、記述問題、時事問題の対策が必須

成城中学の社会の入試問題では、地理、歴史、公民の各分野から、大問が1題ずつ出題されます。問題数が減っている傾向にありますが、文章が長くなっているので難易度は高くなっていると言えます。

出題形式は記号選択や語句の記入がメインですが、資料や統計データを読み取る問題や、年号や用語を漢字で記入するよう指定される問題もあります。また、為替レートや関税などの時事問題が含まれることもあるため、現代社会に関連する知識を持つことが大切でしょう。

成城中学に合格するために必要な対策

算数では計算力を高め、日常的にミスを減らす訓練が必要

成城中学の算数の入試問題で得点を上げるには、計算力を高めて、日常的にミスを減らす訓練をすることが大切です。また、途中式が採点対象となる問題もあるため、途中式や解法のプロセスを明確に書く習慣をつけることが大切です。

頻出される立体図形の切断問題は、苦手と感じる生徒さんも多いですが、基本から標準的な問題しか出題されないので、避けずにしっかりと対策を立てておくと大きな得点源となるでしょう。また速さは、グラフを伴う問題が毎回出題されています。過去の問題を解き、典型的な問題のパターンを把握しておくのもよいでしょう。

国語では日常的に文章を読む習慣をつけ、流れや構成を把握する力を鍛える

成城中学の国語の入試問題では、日常的に文章を読む習慣をつけましょう。文章全体の流れや段落構成を把握する力を鍛え、特に短文の記述問題では、要点を簡潔にまとめる訓練が必要です。また、漢字の読み書きや語彙力の強化も気を抜かず、過去問題を通じて出題傾向を掴んでおくと効果的です。

理科では基礎的な単語を覚え、自分の言葉で説明する力が必要

成城中学の理科の入試問題で得点を上げるには、まず基本的な語句や知識を正確に覚えることが大切です。また、実験データの解釈や観察結果を、自分の言葉で説明できるように鍛えておきましょう。普段の生活のなかで科学現象に関心をもち、なぜそのような結果になるのかを自分で考える習慣をつけることがおすすめです。

特に化学は、水溶液の性質と計算問題が頻出されます。化学分野は4分野の中で最も出題されているので、しっかりと対策をとって得点につなげましょう。過去問題を通じて、記述やグラフ読解など、さまざまな出題形式に慣れておくとよいでしょう。

社会では、地理や歴史の基礎知識をしっかり定着させることが基本

成城中学の社会の入試問題では、地理や歴史の基礎知識をしっかり定着させることが大切です。地理では地図や統計資料を活用し、視覚的に覚えると良いでしょう。都市の場所、地形、工業、農業、雨温図、統計などが出題されています。

歴史は、時代ごとの流れを理解していれば答えられる標準的な問題です。古代から現代まで偏りなく出題されているので、年表を使って出来事の流れを整理しておきましょう。

公民では重要概念を理解しておくことがおすすめです。また、日頃からニュースや新聞に触れて、時事的な話題にも関心を持っておきましょう。

まとめ

成城中学の偏差値や入試問題の傾向、得点を上げるための対策についてご紹介しました。成城中学への合格には、幅広い知識を身につけておくことが大切です。お子さまの得意、不得意を把握して効率よく成績アップを狙うなら、志望校に合わせた対策が必須です。特に最難関中以外は、大手塾では冠講座が開講されないため、志望校対策は個別指導塾という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。苦手分野を強化して、さらなる偏差値アップにつなげてください。

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