近年、学力試験だけでは測れない受験生の「人間性」や「意欲」を評価する入試方式として、総合型選抜(旧AO入試)が注目を集めています。この選抜方式では、志望動機や将来のビジョン、課外活動の実績など、学力以外の側面から多角的に評価されるのが大きな特徴です。
帝京大学は、受験生の主体性や社会貢献への意欲を重視し、多様なバックグラウンドを持つ学生を積極的に受け入れている大学です。そのため、学力に自信がない場合でも、自分自身の強みや熱意をしっかりと伝えることで、合格の可能性を十分に広げることができます。
とはいえ、「面接ではどんな質問がされるのか?」「どのような準備をすれば良いのか?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、帝京大学の総合型選抜の概要から、実施学部・募集人数、選考方法、さらに面接試験の具体的な対策方法まで、わかりやすく解説します。
帝京大学の総合型選抜での合格を目指す方は、ぜひ最後までご覧ください。
帝京大学とは?
帝京大学は1966年に創立され、全国に教育機関や医療機関を展開する「帝京大学グループ」の中核を担う総合大学です。本部は東京都八王子市にあり、東京(八王子・板橋・霞ヶ関)、栃木(宇都宮)、福岡の全国5つのキャンパスを構えています。
現在、10の学部と32の学科があり、約2万3,000人の学生が在籍しています。医療・教育・法学など、さまざまな分野で専門的な学びを提供しています。
実践的な教育と人間性の育成に力を入れており、特に医学部・薬学部・看護学科など医療系学部・学科では、隣接している附属病院との連携が大きな強みです。
帝京大学の偏差値・入試難易度
帝京大学の偏差値は、学部によって大きな差があります。最も難易度が高いのは医学部で、偏差値は65.0、共通テスト得点率は約90%です。
一方で、理工学部や医療技術系の一部学科では、偏差値が35.0〜40.0程度と比較的受験しやすい傾向にあります。学部によって入試の難易度が大きく異なるため、志望学部の傾向をよく確認しておくことが大切です。
以下は、学部ごとの偏差値の目安です。
学部 | 偏差値 |
---|---|
医学部 | 65.0 |
薬学部 | 40.0 |
経済学部 | 37.5〜40.0 |
法学部 | 40.0 |
文学部 | 40.0〜42.5 |
外国語学部 | 37.5〜50.0 |
教育学部 | 40.0〜42.5 |
理工学部 | 37.5 |
医療技術学部 | 35.0〜50.0 |
福岡医療技術学部 | 37.5〜40.0 |
学部ごとに難易度の幅が広く、自分の得意分野や目標に合わせて選びやすい大学と言えます。特に総合型選抜を利用する場合は、早めに出願要件や対策内容を確認し、しっかりと準備を進めることが大切です。
帝京大学の教育の特徴
帝京大学は「理論」と「実践」のバランスを重視した教育を行なっており、卒業後すぐに社会で活躍できる人材の育成を目指しています。各学部・キャンパスごとに特色あるカリキュラムを持ちながら、共通して「主体的に学び、行動する力」を伸ばす教育環境が整っています。
また、学生同士のつながりを大切にしたサポート体制や、実社会で役立つ資格取得の支援も充実しています。将来の進路選択に向けて、多様な選択肢が用意されています。
ここからは、以下の4つの特徴を解説していきます。
・理論と実践を重視したカリキュラム
・学年を超えた学生同士の交流・サポート体制
・主体的な学びとディスカッションの重視
・多様な資格取得とキャリアサポート
理論と実践を重視したカリキュラム
帝京大学では、実学の考え方を教育の中心に据えています。知識を身につけるだけでなく、実際の現場で役立つ力を育てることを重視し、理論と実践のバランスを取ったカリキュラムを展開しています。
医療系の学部では、学内に充実した実習施設が整備されており、学生は講義で学んだ知識をすぐに実践へとつなげることができます。現場に近い環境で経験を重ねることで、病院での実習にもスムーズに取り組めるよう設計されています。
また、教育学部でも1年次から教育現場を体験できるプログラムが豊富に用意されています。学校インターンシップや教材づくりの研究などを通して、実際の子どもたちの様子や教員の指導方法に触れることができ、教員として必要な感覚や視点を早い段階で養うことができます。
このように帝京大学では、座学で得た知識を実践に活かす力を育て、社会で即戦力となる人材の育成を目指しています。
学年を超えた学生同士の交流・サポート体制
帝京大学では、学年や学部の枠を超えて学生同士が交流し、助け合える環境づくりに力を入れています。
たとえば、「学習支援デスク」では、上級生であるピアサポーターが講義の受け方やレポートの書き方など、大学生活や学びに関する悩みを下級生にアドバイスしています。これにより、新入生も安心して大学生活をスタートできる環境が整っています。
海外留学プログラムの充実
帝京大学では、教育指針として「国際性」を掲げており、学生が海外で学ぶ機会を積極的に提供しています。
イギリス、アメリカ、オーストラリア、タイ、韓国など、さまざまな国の協定校で語学を学んだり、現地の文化に触れたりすることができ、語学力やコミュニケーション力の向上はもちろん、異なる価値観を理解する貴重な経験にもつながります。
また、プログラムの種類も豊富で、夏休みや春休みを利用した1〜2週間の短期研修から、約1年間にわたる長期留学まで、自分の目的やスケジュールに合わせて選ぶことができます。
多様な資格取得とキャリアサポート
帝京大学では、入学後すぐにアセスメントテストを実施し、自分の強みや適性を把握することからキャリア支援がスタートします。その後も社会人としての基礎力を段階的に養っていきます。
また、国家資格を持つキャリアアドバイザーによる相談体制も整っており、予約なしでも気軽に相談が可能です。教員と職員が連携し、学生一人ひとりの将来をしっかりとサポートしています。
帝京大学の総合型選抜とは?
総合型選抜は、学力試験の点数だけでは評価しきれない受験生の「人間性」や「意欲」、「将来の目標」などを多面的に評価する入試方式です。
旧AO入試の方針を受け継ぎつつ、2021年度以降の制度改定により、学力と人物の両面からバランスよく評価される仕組みとなっています。
帝京大学の総合型選抜は、Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期と年に3回出願する機会があり、複数回の受験が可能です。評定平均などの出願基準が設けられていないため、幅広い受験生にチャンスがある入試形式となっています。
帝京大学が掲げるアドミッション・ポリシー
帝京大学は、自ら考え行動する力や社会に貢献しようとする意欲を重視しています。具体的には、以下のような学生像を求めています。
・帝京大学の理念を理解し、明確な目的意識を持って学ぼうとする人
・必要な基礎学力を備え、自ら進んで学ぶ意欲がある人
・多様性を尊重し、他者と協働して学ぶ姿勢を持つ人
・学びを通じて社会に貢献したいという意識がある人
出願前には志望学部のアドミッション・ポリシーを必ず確認し、自分の考えや経験がどのように合致するかを整理しておきましょう。
実施学部と募集人数
帝京大学の総合型選抜は、以下の全ての学部・学科で実施しています。募集人数は学部ごとに異なりますが、Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期と年に3回募集が行われているので、試験日自由選択制も考慮に入れると、複数回チャレンジすることができます。
※医学部に限り、募集は1回しかありません。
・医学部
・薬学部
・経済学部
・法学部
・文学部
・外国語学部
・教育学部
・理工学部
・医療技術学部
・福岡医療技術学部
以下は、2025年度入試における一部の学部・学科の募集人数の例です。
学部・学科 | Ⅰ期 | Ⅱ期 | Ⅲ期 |
---|---|---|---|
薬学部 薬学科 | 65人 | 13人 | 5人 |
経済学部 経済学科 | 137人 | 44人 | 27人 |
外国語学部 外国語学科 | 63人 | 20人 | 12人 |
教育学部 教育文化学科 | 25人 | 8人 | 5人 |
理工学部 総合理工学科 情報科学コース | 10人 | 4人 | 2人 |
医療技術学部 看護学科 | 33人 | 6人 | 3人 |
募集人数については、変更される場合があるため、必ず最新の「入学試験要項」で確認してください。
入試倍率と難易度
帝京大学の総合型選抜では、学部・学科によって倍率や難易度に大きな差があります。特に医学部医学科は非常に人気が高く、2025年度の総合型選抜では13.1倍という高倍率となっています。
以下は、2025年度入試における一部の学部・学科の倍率の例です。(※「倍率=受験者数÷合格者数」で算出)
・医学部 医学科:13.1倍
・薬学部:2.6倍
・経済学部 経済学科:2.3倍
・法学部 法律学科:1.9倍
・理工学部 データサイエンス学科:1.6倍
このように、医学部をはじめとする一部の学部では高倍率となる一方で、他の学部では2倍前後と比較的チャレンジしやすい傾向があります。
ただし、総合型選抜では「学力」だけでなく、自己PRの内容や面接での表現力、志望理由の説得力などが合否に大きく影響します。志望する学部ごとの特徴を把握し、早めに対策を始めることが合格への近道です。
出願資格
帝京大学の総合型選抜は、多くの受験生に開かれた入試制度です。学力や評定平均の基準などは設けられておらず、「学びたい意欲」や「将来の目標」が重視されるのが特徴です。
2025年度入試では、出願時に次のいずれかの条件を満たす必要があります。
・高等学校または中等教育学校を卒業した人、または2025年3月に卒業見込みの人
・通常の課程で12年間の学校教育を修了した人(修了見込みも含む)
・高卒認定試験(旧大検)に合格した人、または同等以上の学力があると認められる人
※ 医学部医学科を志望する場合は、上記に加えて「心身ともに健康で、6年間の実習を含む医学教育に適応できる」ことも求められます。
なお、出願時には、「この学部で何を学びたいのか」「学んだことを将来どう活かしたいのか」などの目的意識が特に重視されます。出願条件や必要書類は、学部によって異なる場合もあるため、必ず最新の「入学試験要項」で確認するようにしましょう。
選抜方法
帝京大学の総合型選抜では、「学びたいという意欲」や「将来に対する明確な目標」といった人物面の評価が重視されます。単なる学力ではなく、自分の考えや熱意をしっかり伝えることが重要です。
選抜方法は学部によって異なりますが、以下は2025年度入試の一部学部の例です。
・医学部 :書類審査(活動報告書、調査書等)、論述課題、
グループディスカッション、面接、共通テスト
・薬学部 :書類審査(志望報告書・調査書等)、面接、基礎能力適性検査
・経済学部:書類審査(志望理由書・調査書等)、面接、基礎能力適性検査
・理工学部:書類審査(志望理由書・調査書等)、面接、基礎能力適性検査
また、英語外部試験や資格・検定のスコアを提出した場合評価に加点される学部もあります。選抜方法の詳細や変更点は、毎年発表される「入学試験要項」に記載されていますので、出願前に必ず最新情報を確認し、早めに対策を始めましょう。
合格最低点
帝京大学の総合型選抜では、各学部・学科の合格最低点や得点率が公表されています。2025年度入試における、主な学部・学科の合格最低点は以下の通りです。
・医学部 医学科 :450点/600点(約75%)
・薬学部 薬学科 :140点/300点(約47%)
・経済学部 経済学科:101点/200点(約51%)
・理工学部 データサイエンス学科:83点/200点(約42%)
合格ラインは学部や年度によって変動するため、あくまで目安として活用し、過去の傾向を参考にしながらしっかりと対策を行うことが大切です。
選考スケジュール
帝京大学の総合型選抜は、Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期の3回に分けて実施されています。また、試験日を複数日から選べる「自由選択制」を導入しているため、他大学との併願やスケジュール調整がしやすいのも魅力です。
以下は、2025年度入試における選考スケジュールです。
選考区分 | 出願締切 | 試験日 | 合格発表 |
---|---|---|---|
I期 | 9月下旬 | 10月上旬 | 11月上旬 |
II期 | 11月中旬 | 11月下旬 | 12月上旬 |
III期 | 12月上旬 | 12月中旬 | 12月中旬 |
なお、スケジュールは年度によって変更される場合があります。最新情報は、必ず帝京大学の「入学試験要項」でご確認ください。
帝京大学の総合型選抜に向いている人
帝京大学の総合型選抜は、学力試験だけでは測れない「思いや熱意」「主体性」などを多面的に評価する入試方式です。そのため、一般選抜とは異なる強みを持つ受験生にとって、大きなチャンスとなります。
ここでは、帝京大学の総合型選抜に向いている人の特徴を以下の3つのタイプに分けてご紹介します。
・社会貢献の実績があり成長意欲が高い人
・一般入試との併願や複数回受験を考えている人
・評定平均に自信がない人
社会貢献の実績があり成長意欲が高い人
帝京大学では、「主体的に学び、学びを社会に生かす姿勢」が重視されています。たとえば、ボランティア活動や地域とのかかわり、学校外での探究活動など、社会のために行動した経験がある人は、総合型選抜で大きな強みになります。
また、「もっと成長したい」「新しいことに挑戦したい」といったチャレンジ精神も、高く評価されます。こうした意欲を、書類や面接、小論文の中でしっかり伝えることが、合格への第一歩になります。
一般入試との併願や複数回受験を考えている人
帝京大学の総合型選抜は、Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期と年3回の実施があり、試験日を自由に選べるのが大きな特徴です。
同じ学部・学科・コースを複数回受験した場合でも、最も高い得点が合否判定に使われるため、安心して何度もチャレンジすることができます。また、学部によっては「第二志望制度」を利用でき、同じ学部内の別学科にも同時に出願できる場合があります。
このように、受験のチャンスが多く、併願や再チャレンジもしやすいため、合格の可能性を高めたい人にとって有利な入試制度です。
評定平均に自信がない人
高校での成績にあまり自信がないという人でも、帝京大学の総合型選抜にはしっかりと合格のチャンスがあります。評定平均の基準が設けられておらず、書類審査や面接、小論文、適性検査などを通して、「どれだけ意欲があるか」「将来どんなことをしたいか」といった人物面が重視されるからです。
また、部活動やボランティアなどの課外活動などの経験などをしっかり伝えられれば、学力だけでは伝えきれない自分の魅力をアピールすることができます。
帝京大学の総合型選抜「面接」の特徴
帝京大学の総合型選抜では、すべての学部で面接が実施されており、合否を左右する評価項目の1つです。
面接では、書類では伝わりにくい「人柄」や「志望理由の強さ」「将来の目標」などを、受験生との対話を通じて丁寧に確認します。そのため、自分の考えを言葉でしっかり伝える力が求められます。
また、帝京大学では面接の形式や日程に独自の工夫があり、受験生にとって有利になるしくみも整っています。
ここからは、以下の2つのポイントに分けて、帝京大学の面接の特徴をご紹介します。
・面接形式・所要時間
・面接日程の自由選択制と注意点
面接形式・所要時間
帝京大学の総合型選抜では、多くの学部で「個人面接」が行われます。面接時間は約10分で、教員1〜2名が受験生1名と対話する形式です。質問内容は、志望理由書や調査書等をもとに、志望動機や自己PRなどが中心となります。
短い時間で自分の考えや意欲を伝えることが求められるため、事前に準備しておくことが大切です。自分の言葉で落ち着いて話せるよう、面接練習を重ねておきましょう。
また、医学部では個人面接に加えて「グループディスカッション」も実施されます。グループディスカッションでは、他の受験生と意見を出し合いながら課題に取り組む姿勢や、協調性・コミュニケーション力なども評価の対象となります。
医学部の総合型選抜について詳しく知りたい方は、以下の記事でも説明しています。あわせてご覧ください。
https://www.kobekyo.com/study-info/1338/
面接日程の自由選択制と注意点
帝京大学の医学部を除いた総合型選抜では、Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期それぞれに複数の試験日が用意されており、自分の予定に合わせて日程を選ぶことができます。
試験会場は板橋・八王子・宇都宮・福岡などから選べますが、定員の都合により希望とは異なる試験場になることもあります。希望の会場がある場合は、早めの出願がおすすめです。
帝京大学の総合型選抜「面接」の対策方法
帝京大学の総合型選抜において、「面接」は合否を左右する大きなポイントです。すべての学部で個人面接が行われ、自分の考えや志望理由、将来の目標などを「自分の言葉」で伝える力が求められます。
ここでは、面接で良い印象を残すために大切な3つのポイントをご紹介します。これらを意識して準備することで、自信を持って面接に臨むことができます。
・志望理由書を第三者に添削してもらい説得力を強化
・志望理由を深掘りし、「自分の言葉」で語る準備
・想定外の質問にも対応できる「プラスα」対策
志望理由書を第三者に添削してもらい説得力を強化
面接で特に重視されるのが「志望理由」です。自分ではうまく書けたと思っていても、他の人が読むと「説明が足りない」「話に一貫性がない」と感じることがあります。
だからこそ、高校の先生や塾の講師、総合型選抜で合格した先輩に志望理由書を見てもらい、アドバイスをもらうのがおすすめです。客観的な目で読んでもらうことで、自分では気づけなかった点が見つかり、より説得力のある内容に仕上げることができます。また、面接で話す内容にも深みが出て、自信を持って話せるようになります。
志望理由を深掘りし、「自分の言葉」で語る準備
面接では、志望理由書に書いた内容をただ暗記して話すだけでは自分の気持ちは十分に伝わりません。「なぜその学部・学科を選んだのか」や「自分の経験や思いとどうつながっているのか」を、自分の言葉でしっかり伝えることが大切です。
そのために、「いつ・どこで・なぜ」志望する大学や学部に興味を持ったのかを振り返り、自分のエピソードを交えながら、「自分の言葉」で話せるよう、練習しておきましょう。
想定外の質問にも対応できる「プラスα」対策
面接では、準備してきた内容とは異なる、少し意外な質問をされることもあります。
たとえば、「あなたを漢字一字で例えると、何ですか?」や「無人島に一つだけ持っていくなら、何にしますか?」など、受験生の考え方や価値観を知るための質問です。
このような質問にも落ち着いて対応できるように、想定問答を練習するだけでなく、「自分が大切にしていること」や「心を動かされた出来事」を自分の言葉で振り返る練習をしておくのが効果的です。
帝京大学の総合型選抜に関するよくある質問
帝京大学の総合型選抜を考えている受験生からは、さまざまな疑問が寄せられます。ここでは、その中でも特に多い以下の質問について、わかりやすく解説していきます。
・受かりやすい学部は?
・併願はできる?
・浪人生でも受験できる?
・過去問は、どこで見られる?
受かりやすい学部は?
帝京大学の総合型選抜では、学部によって倍率に大きな差があります。たとえば、経済学部・法学部・外国語学部は、倍率が1.5〜2.0倍ほどと比較的低く、合格しやすい学部と言えます。特に経済学部は募集人数が多いため、合格のチャンスが広がります。
一方、医学部医学科は2025年度の倍率が13.1倍と非常に高く、最難関学部のひとつです。また、看護学科や診療放射線学科も倍率が高くなる傾向があります。
このように、倍率や難易度は学部ごとに異なるため、事前に最新の入試情報を確認し、自分に合った学部を選ぶことが大切です。
併願はできる?
帝京大学の総合型選抜では、他大学との併願が可能です。合格しても、必ず入学しなければならないわけではないので、安心して他大学の試験と併用することができます。
さらに、帝京大学内でも併願のチャンスがあります。経済・法・文学・外国語・教育・理工・福岡医療技術学部では、「第二志望制度」があり、同じ選考で別の学科にも同時出願が可能です。
また、医学部を除く総合型選抜はⅠ期・Ⅱ期・Ⅲ期の年3回に分けて実施され、複数回受験することも可能です。学部によっては連続受験(同じ選考区分内で2日間受験)もでき、その場合は得点が高い日の結果が合否判定に使われます。
このように併願制度をうまく活用すれば、自分に合った柔軟な受験スケジュールを組み立てることができます。
浪人生でも受験できる?
帝京大学の総合型選抜は、現役生だけでなく、浪人生や社会人の方も出願できます。
ただし、医学部医学科については注意が必要です。実際、2025年度入試の医学部医学科の出願資格には、以下の条件が記載されていました。
次の条件をすべて満たす者。
1. 高等学校または中等教育学校を2024年3月に卒業した者および2025年3月卒業見込みの者。
2. 心身共に健康であり、実習を含む6年間の医学教育に適応できる者。
※参照:入学試験要項 2025|帝京大学
過去問は、どこで見られる?
帝京大学の総合型選抜の過去問は、公式サイトからPDFで無料ダウンロードできます。
ただし、すべての学部が公開されているわけではなく、医学部医学科の過去問は非公開なので注意が必要です。
なお、市販の赤本などに掲載されているのは一般選抜の過去問が中心です。総合型選抜とは出題形式が異なることもありますが、問題の傾向が似ているケースもあるため、特に一般選抜も視野に入れている方や、学力に余裕のある方は参考として取り組むのも有効です。その上で、大学公式の総合型選抜過去問に加えて、塾や予備校の対策教材、合格体験記などを活用して対策を進めるのがおすすめです。
まとめ
本記事では、帝京大学の総合型選抜(旧AO入試)にチャレンジしたい受験生に向けて、面接に焦点をあてて詳しく解説しました。
帝京大学ではすべての学部で面接が実施されており、「志望理由の明確さ」や「将来の目標に対する意欲」など、受験生の人間性を丁寧に評価する姿勢が特徴です。特に個人面接では、自分の考えを自分の言葉で伝える力が求められるため、早めの準備が重要となります。
効果的な面接対策としては、志望理由書を第三者に添削してもらうこと、自分自身の経験や価値観を深掘りして「自分の言葉」で語る練習を重ねること、そして想定外の質問にも落ち着いて対応できる柔軟性を備えることが挙げられます。
なお、トライでは、志望理由書の添削や面接練習など、総合型選抜に特化したサポートも行っています。独学での対策が不安という方は、ぜひお気軽にご相談ください。




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