2025/08/18

獨協大学の総合型選抜(旧AO入試)の小論文とは?過去のテーマや対策を解説

獨協大学の総合型選抜では、特に小論文が重要な役割を果たします。小論文は、自分の考えや価値観を明確に表現するための機会であり、これを通じて思考力や表現力が試されます。

本記事では、獨協大学の総合型選抜の概要を説明した上で、選抜で求められる小論文について、過去のテーマや効果的な対策方法を解説します。これから受験を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

獨協大学とは

ここでは獨協大学の基本情報や偏差値を解説していきます。

獨協大学の基本情報

獨協大学は1964年に設立された私立大学で、埼玉県草加市に位置しています。全学部や施設が一つのエリアに集約された「オールインキャンパス」であることが特徴の一つです。

獨協大学の理念は「国際化」であり、特に外国語教育や多文化共生に力を入れています。この姿勢は、グローバルな視点を持つ人材の育成と密接に関わっており、さまざまな文化との共生を重視したカリキュラムが整備されています。国際的な視野を持つ学生が多いことも、獨協大学の大きな魅力の一つです。英語力を高める「全カリ英語」というプログラムも用意されており、語学教育の充実さに惹かれて獨協大学を選択する受験生も多いです。

また、獨協大学では、国際社会で必要とされる幅広い教養を身につけるために、全学部の学生が自由に履修できるカリキュラムが整えられています。異なる学部の知識を吸収する機会が豊富にあると言えるでしょう。

獨協大学の偏差値

獨協大学の偏差値は、学部や学科によって異なっていますが、概ね45〜55の間に位置しています。

学部 学科 偏差値
外国語学部 交流文化学科 55.0
外国語学部 英語学科 52.5
国際教養学部 言語文化学科 50.0
法学部 法律学科 50.0
経済学部 経営学科 47.5
経済学部 経済学科 47.5
法学部 総合政策学科 47.5
外国語学部 フランス語学科 45.0
経済学部 国際環境経済学科 45.0
法学部 国際関係法学科 45.0
外国語学部 ドイツ語学科 42.5

特に外国語学部は人気が高く、近年は志望倍率も上昇しています。この学部は、対外的な語学力を重視する学生にとって大きな魅力となっています。理系学部は設置されていませんが、経済学部や法学部など、多様な学問分野が揃っていることも特徴的です。

幅広い選択肢があり、学生の興味や適性に応じた学びが提供されています。ただし、入試方式次第で偏差値にかなりの変動があるため、受験を考えている方は自分が目指す学科の情報をしっかりと確認することが重要です。適切な入試対策を行うことで、志望校への合格に繋がります。

獨協大学の選抜方式の概要

獨協大学では一般入試の他にも複数の選抜方法がありますので概要を紹介します。

区分 条件 実施学部
[総合型選抜]
自己推薦入試
・学科別の出願基準を満たした者
・入学試験に合格した場合は必ず入学する者
・高等学校又は中等教育学校からの推薦状は不要
全学部
[学校推薦型選抜]
課外活動推薦入試
・課外活動と学業とを両立してきた者
・獨協大学の教育を受けるにふさわしい学力を有している者
外国語学部
経済学部

選抜方法や実施学部なども異なるため、最新の情報は大学ホームページなどで必ず詳細を確認するようにしてください。

獨協大学の小論文テーマを紹介

以下では獨協大学の小論文テーマを紹介していきます。

外国語学部の小論文

年度 テーマ
2025年度 「TikTokアプリを禁止すべき」との主張についてのあなたの考えを、本文の議論をふまえて述べなさい。
2024年度 オンライン上の言論空間はどのようなものであるべきでしょうか。本文の議論をふまえた上で、あなたの考えを述べなさい。
2023年度 あなたは「利他」についてどのように考えますか。筆者の考えを参考にして、あなたの考えを述べなさい。

国際教養学部の小論文

年度 テーマ
2025年度 あなたが知っている日本国内の外国人バッシングやヘイト・スピーチの例を挙げて、そうしたことが生起する諸要因を考察してください。さらに、本学の入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)には「国際的視野に立つ教養人として社会的に活躍する意欲と倫理観」が挙げられています。こうした意欲と倫理観を持つ学生としてのあなたは、ヘイト・スピーチをどのようにとらえ、どのように対処しようとしているか論じてください。
2024年度 地域における多文化共生について、総務省の資料では次のように説明されている。
「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと」
現在、このような地域社会は実現されつつあるか。あなたの身近なところから考えて、意見を述べなさい。
2023年度 ある対象へ向けられた「愛情の深さ」を数値であらわすことは可能か。「可能である」というならばその方法を、「不可能である」というならば
その理由を述べなさい。

獨協大学国際教養学部の小論文テーマは、近年の社会的課題や多様性に関する重要なトピックを扱っています。2025年度は外国人バッシングやヘイト・スピーチについての考察と、大学のアドミッション・ポリシーに基づく倫理的対応を求めていると言えるでしょう。

2024年度は「多文化共生」の実現状況について身近な視点からの考察を促しています。2023年度は「愛情の深さ」の数値化可能性という抽象的・哲学的なテーマを扱っています。

これらのテーマからは、国際的視野、多様性の尊重、批判的思考力、そして倫理観を持った学生を求める大学の方針が読み取れます。特に異文化理解や社会問題への主体的な関わりが重視されており、国際教養学部としての教育理念を反映したテーマ設定となっているでしょう。

経済学部過去3年間の小論文のテーマ

年度 テーマ
2025年度 世界的な食糧問題を引き起こしうる要因を複数挙げ、その因果関係を述べなさい。
2024年度 活気を失った日本の観光地の活性化を図るために、外資系企業を誘致するという方法は得策と言えるか。良い面と悪い面の両面から述べなさい。
2023年度 最近、さまざまな財・サービスの値上げが相次いでいます。この状況をもたらした背景を示し、その背景が財・サービスの値上げにつながっている理由を述べなさい。

経済学部の小論文テーマは、現代の経済的・社会的課題を分析する力を問うものとなっています。2025年度は世界的な食糧問題の要因と因果関係の考察を求めています。2024年度は観光地活性化のための外資系企業誘致について、メリットとデメリットの両面からの分析を求めています。

2023年度は物価上昇の背景とそのメカニズムの説明を求めています。これらのテーマからは、グローバルな視点と国内の経済問題の両方に着目し、原因と結果の論理的分析や多角的な視点からの考察力を重視していることがわかります。

特に現実社会の経済現象を理解し、その背景や影響を論理的に説明できる能力が求められています。いずれも経済学部で学ぶ上で必要となる思考力を測るテーマ設定となっています。

法学部過去3年間の小論文のテーマ

年度 テーマ
2025年度 「地方自治法改正案」に関する内容
2024年度 「誹謗中傷」に関する内容
2023年度 「侮辱罪」に関する内容

獨協大学法学部の小論文テーマは、法律や社会制度に関する時事的な課題を扱っています。2025年度は「地方自治法改正案」について、2024年度は「誹謗中傷」に関する内容、2023年度は「侮辱罪」に関する内容が出題されています。

これらのテーマからは、現代社会における法的課題や制度改革に対する理解と考察力を問う傾向が読み取れます。特に2023年度から2024年度にかけては、SNSの普及などに関連した言論の自由と人権保護のバランスに関わるテーマが続いており、2025年度では行政法分野へと視点が移っています。

法学部らしく、法律の知識だけでなく、法と社会の関係性や現代的課題に対する思考力・分析力を測るテーマ設定となっています。受験生には法的思考と社会問題への関心が求められていることがわかります。

獨協大学の小論文対策

獨協大学では、小論文を書く力を養うための効果的な対策が用意されています。これらの対策を通じて、学生は課題に対する理解を深め、質の高い論文を作成するスキルを身につけていきます。ここでは、具体的な対策方法を紹介します。

課題文の正確な読解力を身につける

小論文を書くためには、課題文を正確に理解することが不可欠です。テーマをしっかりと把握しなければ、解答における論点がずれてしまいます。そのため、正しい読解力をつけることが重要です。具体的なトレーニングとして、課題文を「読む」ことから始めましょう。この過程で、文章の内容や意図を的確に把握できる力を養成します。

読解力のトレーニングには、文章の主旨を捉える練習、重要なキーワードを見つけること、文章全体の構成を理解することが含まれます。さらに、わからない点や気になる部分をメモすることで、考えを整理しやすくなります。こうした取り組みを通じて、課題文に対する深い理解を養うことができます。

なお、国際教養学部や経済学部では、課題文が比較的短い場合が多いものの、読解力と同時に専門分野に関する基礎知識が重要になります。課題文を正確に読解できても、テーマに関する知識が不足していると、内容の薄い小論文になってしまう危険性があります。そのため、これらの学部を志望する場合は、国際情勢や経済に関する基礎知識、時事問題への理解も意識的に強化することが必要です。

設問の意図を把握し、設問の要求に即した解答作成の方針を定める訓練をする

小論文の設問では、その意図を正確に把握することが求められます。設問がどのような情報を求めているのか理解し、そこに即した解答を作成する方針を立てる訓練が重要です。具体的には、小論文を書くためのプロット(骨組み)作成法やテーマに対する発想法を学びます。

何を書けばよいかわからない人や、思いつかない人にとって、このスキルは特に重要です。設問に対して自分の考えをどう展開すればよいのかを考える際に、プロット作成は役立ちます。主張や意見の全体像を視覚化することで、論理的な流れを確保することができます。このトレーニングにより、適切な解答を書く力を養成します。

具体的な文章の記述法を身につける

小論文を書くためには、具体的な文章表現の技法を身につけることが重要です。説得力を持って書ききる方法を体得し、自分の主張や考えを的確に表現する訓練を行います。論理的に思考を整理し、わかりやすい文章を書く力を養うための練習を重ねることが大切です。

この過程では、文章の流れや構成についても注意を払い、整然とした文章を作成する力を養います。また、表現力を高めるために、具体例を用いることや、適切な語彙を選ぶことも重要です。さまざまなトピックについての表現技術を磨くことで、説得力のある小論文を仕上げる力をつけることができます。

獨協大学の総合型選抜に向いている人

獨協大学の総合型選抜は、多様な才能を持つ学生を募集しています。ここでは、特にこの制度に合った人物像を3つの観点から紹介します。これらの特徴を持つ方は、自分に合った選抜方法として利用できるでしょう。

英語力に自信がある人

獨協大学の総合型選抜では、いくつかの学科で英語試験が課されるほか、英語を使用した面接試験も実施されます。そのため、英語力に自信を持っている方には非常に向いている選抜方法です。試験科目に重点を置くことができるため、面接の対策に専念する時間を確保しやすくなります。

英語力があると、自信を持って受験に臨むことができるでしょう。面接は自分の能力をアピールする重要な場であるため、英語での面接対策をしっかり行いたい方にとっては、理想的な環境が提供されています。獨協大学へ進学する意思が固い方には、自己アピールをより強化できる選択肢となるでしょう。

なお、獨協大学では英語以外の外国語能力も評価される場合があります。実際に韓国語の能力が評価された合格事例もあり、英語圏以外への留学経験がある方や、中高で第二外国語が必修だった方など、英語以外の外国語の実力が一定以上に達している方にとっても有利になり得る試験です。獨協大学へ進学する意思が固い方には、自己アピールをより強化できる選択肢となるでしょう。

一般選抜との併願を考えている人

獨協大学の総合型選抜の出願に必要な書類は、比較的少量で済みます。また、二次試験である面接に重点を置くため、一般選抜と併願しやすい特性があります。このことから、獨協大学を第一志望としている方が受験全体のプランを考える際に、合格のチャンスを増やす手段として非常におすすめです。

なお、面接は質問内容もある程度予想でき対策が立てやすいとはいえ、これまでの人生で面接経験が少ない人にとっては相応の準備が必要です。一般選抜と無理なく併願したいのであれば、できれば受験学年より前から少しずつ面接対策を進めておくことが重要です。このように二つの道を同時に進むことで、チャンスを増やしながら安心して受験に取り組むことができるでしょう。

中高の課外活動を継続してきた人

獨協大学の課外活動推薦入試では、出願資格として中学校・高校時代に3年間クラブや団体に所属していることが求められています。そして、大学入学後もその活動を続ける意向が必要です。この点において、大会での具体的な実績が求められているわけではありません。したがって、高校時代の活動が目立たなかった人でも、大学での成長を目指している方にはぴったりな選抜形態です。

自分の信念や熱意を持って、大学生活でもっと活躍したいと思っている人にとって、この制度は新たなスタートを切る良い機会となります。課外活動の経験があれば、大学でも同様の活動を通じてスキルを磨き、仲間と共に成長できる機会が得られるでしょう。獨協大学では、そういった意欲や姿勢が評価されるため、この制度がぴったりだと言えます。

獨協大学の総合型選抜でよくある質問

獨協大学の総合型選抜に関する疑問について、よくある質問を取り上げます。受験をスムーズに進めるための参考にしてください。

評定平均の制限はある?

獨協大学の総合型選抜では、一部の学科で評定平均の基準が設定されています。具体的には、3.5から4.0以上の評定平均値が求められることが多いです。この基準は、学科によって異なる場合がありますので、各学科の詳細を確認することが重要です。

評定平均は、出願資格の一つとなっており、高い学業成績が求められます。したがって、日々の学習にしっかり取り組むことが大切です。特に受験対象の科目については、重点的に学習を進めて、自信を持って試験に臨むための準備が必要です。

併願は可能?

獨協大学の学校推薦型選抜では、入学確約を出願資格として求められます。そのため、合格後に入学することが前提となっています。しかし、公募制入試の一部形式においては、他大学の推薦入試との併願が認められています。

これは、受験生にとって非常に重要な情報です。併願を考えることで、より多くの選択肢を持つことができ、合格の可能性を高めることができます。併願を希望する場合は、各入試の要件やスケジュールについて綿密に確認し、計画的に行動することが求められます。

二次試験の特徴は?

獨協大学の総合型選抜における二次試験の内容は、学科によって異なります。

学校推薦型選抜[課外活動推薦入試]の場合、外国語学部は小論文と面接が行われるのが一つの特徴です。また、経済学部では英語の試験と面接があります。

一方、自己推薦入試では、学科に応じて試験内容が異なりますが、ここでも英語の試験や日本語の面接などが行われます。このように、各学科が求める能力に合わせた多様な試験が準備されています。そのため、受験生は事前に自分が受ける学科の二次試験の特徴を十分に理解し、特に対策を立てる必要があります。しっかりと準備をすることで、試験に自信を持って臨むことができるでしょう。

まとめ

獨協大学の総合型選抜における小論文は、自分の考えや表現力をアピールする大切な場です。過去のテーマを参考にし、十分な対策を行うことで、合格への道を切り拓くことができます。自信を持って挑戦し、自らの力を最大限に発揮してください。

トライでは、獨協大学の総合型選抜に向けた小論文対策が可能です。一人ひとりの志望校や学習状況に合わせた指導で、合格をサポートいたします。獨協大学の総合型選抜受験を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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