2025/08/18

広島大学の総合型選抜の面接対策方法を解説

広島大学の総合型選抜では、学力試験だけでは測れない受験生の個性や意欲を面接から評価します。面接官は志望動機の明確さ、論理的思考力、コミュニケーション能力などを重点的にチェックするため、事前の準備が合格の鍵となります。

本記事では、広島大学の面接の特徴から具体的な対策方法まで、合格に向けて必要な情報を詳しく解説していきます。

目次

広島大学の総合型選抜「光り輝き入試」とは?

広島大学「光り輝き入試」は、受験者一人ひとりの長所を最大限評価することにより、将来、社会において光り輝く人材の入学を期待する入試制度です。単純な学力では測ることができない受験者の興味やその興味に対する学習意欲を高く評価し、その意欲が社会貢献につながることを期待されています。

広島大学の総合型選抜「光り輝き入試」の種類

広島大学では「光り輝き入試」という名称で総合型選抜を実施しています。この入試制度には大きく分けて「総合型選抜」と「学校推薦型選抜」の2つの種類があります。どちらも従来の学力試験とは異なる評価方法を採用しており、受験生の多面的な能力や意欲を重視する選抜方式です。

総合型選抜

総合型選抜は、小論文やプレゼンテーション、面接などを通して受験生の学習意欲を測る入試制度です。多くの私立大学では学力検査を必要としませんが、国立の広島大学では共通テストの点数を加味して合否を判定する形式も存在し、「共通テストを課さないⅠ型」と「共通テストを課すⅡ型」の2種類に分かれています。

実施する学部・学科によってどちらの型が採用されているかは異なりますので、必ず最新の募集要項を確認するようにしましょう。

この選抜で最も重要なのは、大学が求める人物像であるアドミッション・ポリシーに適合しているかどうかです。受験生は自分の特性や経験が、志望する学部・学科の理念や目標とどのように一致するかを明確に示す必要があります。

高校生活での活動実績も重要な評価要素となります。学業成績だけでなく、部活動や生徒会活動、ボランティア活動、研究活動など、様々な分野での取り組みが評価対象となります。また、高校卒業後にどのような学習や研究に取り組みたいかという将来への明確なビジョンを持つことも必須条件です。

学校推薦型選抜

学校推薦型選抜は、在籍する高校から推薦を受けた生徒のみが受験できる選抜方法です。各高校から推薦できる人数には上限が設けられているため、全ての希望者が受験資格を得られるわけではありません。

基本的には高校生活において学業成績や課外活動の状況が優秀だった生徒から順に推薦されます。そのため、この選抜方法での合格を目指すなら、高校1年生の段階から意欲的に様々な活動に取り組み、継続して優秀な成績を維持する必要があります。

入試科目は面接、小論文、口頭試問が中心となります。それぞれの選抜方式には、共通テストを課さないⅠ型と共通テストを課すⅡ型があることに注意が必要です。また、実施する学部・学科が異なるため、志望する分野でどちらの型が採用されているかを事前に確認することが重要です。

広島大学の総合型選抜「光り輝き入試」各学部学科の面接の傾向

広島大学の総合型選抜「光り輝き入試」では、各学部学科で特色ある面接試験が実施されています。面接の形式や内容は学部学科によって大きく異なり、それぞれのアドミッション・ポリシーに基づいて受験生の適性や意欲を多角的に評価します。

プレゼンテーションを含む面接や複数回の面接など、多様な評価方法が採用されており、受験生には各学部学科の特徴を十分に理解した上で対策を立てることが重要です。

総合科学部 総合科学科(一般型)

ここでは、サイエンス研究評価型ではなく、一般型の総合型選抜について解説します。

総合科学部総合科学科では、総合型選抜のアドミッション・ポリシーに基づいて総合科学科生としてふさわしい学生を選考することを目的とした面接が実施されます。面接は受験者個別に約20分間で行われ、個人面接の形式で実施されます。

面接では、総合科学という学際的な分野への理解と関心、そして入学後の学習意欲について重点的に評価されます。総合科学部は文系・理系の垣根を越えた学際的な教育を特徴としているため、幅広い分野への関心と柔軟な思考力が求められます。

面接官は受験生の知的好奇心の広さや深さ、物事を多角的に捉える能力などを見極めようとします。

文学部 人文学科

文学部人文学科では個人面接が実施され、文学部人文学科全般及び各専門分野の勉学に対する意欲や関心、大学での学生生活全般や研究活動への適性を中心に評価されます。

面接では、人文学への深い理解と関心、特に志望する専門分野に対する具体的な学習意欲が重視されます。文学、歴史学、哲学、言語学など、人文学の各分野における基礎的な知識や関心の深さについて質問されることが予想されます。また、大学での研究活動に必要な論理的思考力や表現力についても評価の対象となります。

教育学部 第1類

初等教育教員養成コースでは、1人あたり約20分の個別面接にプレゼンテーションが含まれます。面接の流れは、準備室でプレゼンテーションのテーマを把握し、プレゼンテーションの準備を行った後、試験室でプレゼンテーションの実施と質疑応答、そして志願時に提出された課題レポート及びその他の事項についての質疑応答を経て退室となります。

プレゼンテーションでは「学び合うことの大切さ」というテーマについて、小学生にわかるように伝えるという想定で行われます。このテーマは初等教育の根幹に関わる重要な概念であり、受験生の教育観や指導力の基礎を評価する意図があります。総合型選抜のアドミッション・ポリシーに基づいて初等教育教員養成コースにふさわしい学生を選考することが目的とされています。

次に特別支援教育教員養成コースでは、プレゼンテーションの準備から一般面接まで、段階的に面接が実施されます。まず面接準備室で約25分間、課題用紙等を使用してプレゼンテーションの準備を行います。

次に面接試験室で約20分間、課題について持っている意識や意見、アイデア等をまとめた課題用紙をもとに、約10分間の口頭でのプレゼンテーションを行います。その後、プレゼンテーションの内容に関して面接者との質疑応答を約10分間行い、問題意識、創意・工夫力、想像力、プレゼンテーション力、特別支援教育や関連する事項への関心等を多面的に評価します。最後に約5分間の一般面接で、本コースの志望動機等に関する質問が行われます。

教育学部 第2類 自然系コース

自然系コースでは、自然や自然科学及び科学教育に対する関心や考え方に関する質問に加えて、志望理由や大学生活に対する期待などについての質問に回答することが求められます。

面接では、自然科学への深い理解と関心、そして理科教育に対する意欲が重点的に評価されます。物理学、化学、生物学、地学などの自然科学分野における基礎的な知識や探究心、さらには将来の教育者としての資質についても確認されます。

教育学部 第2類 技術・情報系コース

技術・情報系コースでは、2つの個人面接が実施されます。各面接は1人あたり15分程度で行われ、思考力・判断力・表現力と主体性・協働性を中心に評価されます。

1つ目の面接では、技術・情報に関連する内容についてのプレゼンテーションを行った後、技術的・情報的素養に関する質疑応答が行われます。2つ目の面接では、志望動機や入学後の大学生活に対する考え、技術・情報教育に関する内容について質疑応答が行われます。

教育学部 第2類 社会系コース

社会系コースでは、高等学校地理歴史科・公民科の学習成果をふまえた課題を与え、資料を提示してプレゼンテーション形式の面接を個別に行います。

具体的には、面接準備室に受験者を1人ずつ呼んで、面接試験開始30分前にプレゼンテーションのための課題が書かれた資料を渡し、それを熟考した上で準備をします。

その後、受験者は面接試験室に移動し、課題に対するプレゼンテーションを半分程度の時間を割いて行います。残りの時間で発表内容について面接員と質疑応答を行い、知識の理解度と考察の表現力を中心に評価されます。面接時間は14分間です。

教育学部 第3類 英語文化系コース

英語文化系コースでは、英語によるものと日本語によるものの2本立てで面接試験が実施されます。英語による面接では、短い文章を元に、黙読、音読、内容理解とそれに対する自分の意見表明という順序で行われます。

日本語による面接では、時事問題をめぐって、それに関する考えを発表することが求められます。この構成により、英語運用能力と日本語での論理的思考力の両方が評価されます。

教育学部 第3類 日本語教育系コース

日本語教育系コースでは、出願書類や配付資料に関して、複数の面接員からの質問に答えることが求められます。面接では、面接員との間で適切なコミュニケーションが取れること、質問を適切に理解し、自分なりの考えを自らの言葉で表現できること、論理的に話せることなどが重要となります。

準備してきた内容を話の流れに関係なく一方的に話すことは望ましくなく、対話的なコミュニケーション能力が重視されます。日本語教育系コースが求める学生像がアドミッション・ポリシーとしてまとめられているため、それをよく読んで面接に臨むことが推奨されています。

教育学部 第4類 健康スポーツ系コース

健康スポーツ系コースでは、受験者は面接準備室において課題を受け取り、プレゼンテーションの内容を考え整理します。準備時間は15分間です。

令和6年度の課題内容は、「スポーツはしばしば『する人・みる人・ささえる人』の3つの立場から成り立っていると言われます。あなたはそれぞれの立場でどのようにスポーツと関わりたいと考えていますか。また、そのために大学で今後学びたいことは何ですか。」というものでした。

準備室での準備後に、面接室において課題に対するプレゼンテーションを5分間で行います。黒板や身振りの使用が可能です。プレゼンテーション後は、その内容や志望動機などについて口頭試問を受けます。プレゼンテーションの時間を含めて全体で20分間の面接となります。

教育学部 第4類 音楽文化系コース

音楽文化系コースでは、2つの面接室で異なる内容の面接が実施されます。

第1面接室では、音楽と社会貢献に関する内容と、その考えに基づいた大学での学習に対する意識について問う面接が10分間行われます。当該領域に関する知識の量、瞬時の対応力、コミュニケーション能力、論理的な表現力が評価の対象となります。

第2面接室では、社会一般の音楽シーンにおける現代的課題について考えを整理し、プレゼンテーションを10分間で行います。プレゼンテーションにはホワイトボードを使うことができます。感受性・発想力・表現力・説得力が評価の対象となります。

面接対策として、広く社会における音楽的事象について、本や新聞を読んだり、音楽の先生などと会話や議論をしたりするなどして、知識を増やし多様な見方や考え方があることを知っておくことが推奨されます。また、「音楽」「音楽教育」「演奏会」「奏法」「演奏スキル」「音楽史」「西洋音楽」「日本音楽」「アンサンブル」などをキーワードにした本のなかから興味のあるものを選んで読むことも有効です。

教育学部 第4類 造形芸術系コース

造形芸術系コースでは、プレゼンテーションの準備を行った後に、1人当たり20分程度の面接が実施されます。

まず待機場所で課題を提示され、用意された用紙を使ってプレゼンテーションのための構想を練るなどの準備を15分間行います。課題は美術資料を用いてプレゼンテーションを行うという趣旨のものです。

面接室では、OHC(実物投影機)を用いて5分程度のプレゼンテーションを実施し、終了後はその内容について質問されます。また、造形芸術及び造形芸術教育に関する問題意識、意欲、関心、思考力、表現力、適性などに関わる質問に答えることが求められます。出願時に提出した「美術に関わる活動実績調査書」の内容についても質問されます。

教育学部 第5類 教育学系コース

教育学系コースでは、受験者は教育に関するプレゼンテーションの課題を与えられ、30分間でプレゼンテーション用の資料を作成した後、面接を行います。

面接では、作成した資料を提示しながら1人3分のプレゼンテーションを行った後、それをもとに質疑応答が行われます。教育学への深い理解と関心、そして将来の教育研究者としての資質が評価されます。

法学部 法学科 昼間コース

法学部法学科昼間コースでは、複数の教員がアドミッション・ポリシーに適う意欲・能力を持っているかどうかを問う質問を行います。

総合型選抜Ⅱ型では、修学に対する意欲、人間や社会に対する深い関心や問題意識、それらを論理的に表現・説得するコミュニケーション能力などが評価されます。総合型選抜国際バカロレア型では、これらに加えて国際感覚も評価の対象となります。

理学部 数学科

数学科では、高校数学の基礎概念に関する課題を与え、それについて面接員が質問して、受験生が解答し、数学的な理解及びコミュニケーションがとれるかを判定します。面接では、数学への深い理解と論理的思考力、そして数学的概念を適切に説明できるコミュニケーション能力が重視されます。

理学部 物理学科

物理学科では、複数の教員が物理学への関心度や進学希望動機などを尋ねます。また、身近な生活科学や自然現象等に関連した質疑応答を通じて、学習能力、思考能力、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力を判定します。

理学部 化学科

化学科では、複数の審査委員による1人30分程度の面接を実施します。化学への関心度(高校時の化学に関する取り組みや興味)や入学志望動機に関する質問や、高校レベルの化学(無機化学、理論化学、有機化学)に関する知識・論理性などを問う質疑応答を行います。

面接では、志望動機、学習意欲、理解度、専門知識、独創性、論理性、表現力を総合的に重視して評価します。化学の基礎的な概念から応用まで幅広い知識と、それらを論理的に説明できる能力が求められます。

理学部 生物科学科

生物科学科では、複数の審査委員による1人30分程度の面接を実施します。生物学への関心度や入学志望動機に関する質問や、高校レベルの生物学に関する知識・論理性などを問う質疑応答を行います。

面接では、志望動機、学習意欲、専門知識、独創性、論理性、表現力を総合的に重視して評価します。生物学の基本的な概念の理解から、生命現象に対する探究心まで、幅広い観点から受験生の適性が判断されます。

医学部 医学科

医学部医学科の選抜方式には、総合型選抜Ⅱ型、総合型選抜(国際バカロレア型)、および学校推薦型選抜Ⅱ型(ふるさと枠)があります。それぞれで面接の内容や評価の観点が異なるため、注意が必要です。

総合型選抜Ⅱ型(MD-PhDコース志望者向け)

総合型選抜Ⅱ型では、小論文で英語の読解能力と科学的な思考力を点数化して評価します。面接では、課題に対するプレゼンテーションの内容と自己推薦書を元に、アドミッション・ポリシーに示された項目への適合性、研究志向を持つ医療人の育成を目指したMD-PhDコースへの進学の意思、科学的な学識の有無、及び論理性などの能力を重視して評価されます。

なお、総合選抜型のⅡ型はMD-PhDコースへの進学を確約できることが出願の条件となります。

総合型選抜 国際バカロレア型

総合型選抜国際バカロレア型では、志望理由書に記載された内容も参考にしながら、アドミッション・ポリシーに示された項目への適合性、学識の有無、及び医療人としての適性を点数化して評価します。

学校推薦型選抜Ⅱ型(ふるさと枠)

この方式では、広島県の地域医療、特に中山間地医療に従事する意欲が重視されます。

広島県の地域医療、特に県内の中山間地の医療に従事する意欲を中心に、アドミッション・ポリシーに示された項目への適合性、地域住民や他の医療従事者と円滑な人間関係を構築できる協調性、及び奨学金返還免除要件となっている勤務を将来確実に遂行できる人物であるかどうかを評価されます。

卒業後は指定のキャリア形成プログラムへの参加が必須となっています。

医学部 保健学科 看護専攻

看護専攻では、3名の面接者による面接がおおよそ15分を目安に実施されます。志望動機、専攻内容に関する知識、自己アピール、自己推薦書の内容に関する質問などが中心となります。

面接では、看護職への理解と意欲、患者や医療チームとのコミュニケーション能力、そして看護学を学ぶ上で必要となる基本的な素養が評価されます。

薬学部 薬学科・薬科学科

薬学部では、「薬学科」と「薬科学科」それぞれで、1人の受験者に対して、異なる面接者による2回の個人面接を実施します。一方では科学の知識を問う質問、もう一方では、薬学や創薬研究への関心を問う質問をします。

面接では、相手の話を正確に理解できること、論理的な話し方ができること、広島大学薬学部で学ぼうとする意欲が感じられることなどを評価されます。出願書類においては、本学部で学んでいく上で必要となる国語・英語・数学・理科の十分な学力が期待できることなどを評価されます。

工学部 第1類

工学部第1類では、出願書類に基づき、科学技術・社会への関心、学習意欲などについて複数の面接担当教員が面接を行い、採点します。面接では、アドミッション・ポリシーに真に適合した学生で、機械工学の分野を始めとした入学後の勉学に強い意欲を持っている点が特に重視されます。

工学部 第2類

工学部第2類では、勉学に対する意欲や適性をみる質問ならびに数学と物理の基礎学力を見る試問を行います。面接では、工学分野への関心と学習意欲に加えて、数学と物理の基礎学力が確認されます。

工学部 第4類

工学部第4類では、調査書、自己推薦書を参考にして、小論文、面接内容を複数の教員が採点します。面接では、工学分野への適性と意欲、そして論理的思考力が総合的に評価されます。

生物生産学部 生物生産学科

生物生産学部では、選抜方式によって面接の実施方法が異なります。

総合型選抜Ⅱ型のセミナー受講型では、1人あたり15分程度の面接を、複数の面接員との質疑応答で実施します。総合型選抜フェニックス型では、志望理由書を参考資料として用い、1人あたり30分程度の面接を、複数の面接員との質疑応答で実施します。

面接では、生物生産学への理解と関心、農業や食料問題に対する意識、そして将来の研究や実践への意欲が評価されます。

情報科学部 情報科学科

情報科学部情報科学科では、志望動機、近年の情報科学のトピックスに関する質問を行います。面接では、情報科学への深い理解と関心、最新の技術動向に対する知識と興味、そして将来の情報技術者・研究者としての資質が評価されます。情報技術の急速な発展に対応できる学習意欲と適応力も重要な評価要素となります。

なお、学校推薦型選抜Ⅰ型は「地方創生枠」として実施されており、合格後は広島県内の企業や団体において、卒業後8年間の就業が求められる点にも注意が必要です。広島県への貢献意欲が求められるため、進路選択における強い動機づけが重要となります。

広島大学の総合型選抜「光り輝き入試」の面接対策

ここでは広島大学の総合型選抜「光り輝き入試」の面接対策について解説していきます。

確かな「志望理由」を伝えることが第一

総合型選抜で最も重要なのは、大学や学部が求める人物像に自分が合致していることを証明することです。そのために欠かせないのが、説得力のある「志望理由」です。

エントリーや出願時に提出する志望理由書は、合否を左右する重要な判断材料となります。作成前には、入学案内書や大学のウェブサイトを熟読し、オープンキャンパスにも積極的に参加してください。これらを通じてアドミッション・ポリシーを深く理解することが不可欠です。

志望理由書では、その学校や学部で具体的に何を学びたいのか、将来どのような目標を実現したいのかを明確に示す必要があります。抽象的な表現ではなく、具体的で説得力のある内容を心がけましょう。

志望理由に関連する知識の補充に時間を利用する

多くの総合型選抜では、面接前に志望理由書を提出します。そこで重要になるのが、志望理由と関連する分野の周辺知識を深めることです。

例えば、志望理由書で子どもの貧困問題を取り上げた場合、「貧困がエスカレートした際の二次的問題」や「地域のNPO活動の実態」など、関連する知識を広げて準備しましょう。面接では、これらの知識を組み合わせて、即興で自分なりの見解を述べる力が求められます。

対面式の面接練習では、単に暗記した内容を話すのではなく、複数の知識を関連付けて論理的に答える訓練を重ねることが大切です。

礼儀作法を重点的に練習する必要はない

学校では礼の角度やノック回数など、礼儀作法について指導を受けることが多いです。もちろん、礼儀作法がきちんとしているだけで合格することはありません。

ただし、最低限の礼儀が身についていないことで、不合格につながるケースは現実に存在します。特にメディカル系や教員養成系など、人と接する職業に直結する学部・学科では、態度や所作も含めて職業適性として見られることがあります。

また、能力や意欲が高い人ほど、少しの礼儀不足でも「横柄」と見なされるリスクがあるという点にも注意が必要です。そのため、礼儀作法に自信がない人は、最低限の所作・言葉遣いにはしっかりと準備をしておくことが賢明です。

大切なのは、形式にとらわれすぎず、自分の考えや志望動機をしっかりと伝えること。その上で、相手に不快感を与えない振る舞いができるよう意識しておきましょう。

広島大学の総合型選抜「光り輝き入試」でよくある質問

広島大学の総合型選抜「光り輝き入試」について、受験生からよく寄せられる質問にお答えします。評定平均値の基準や併願の可否、二次試験の特徴など、出願前に知っておきたいポイントを詳しく解説します。これらの情報を参考に、自分に適した入試方式かどうかを判断してください。

評定平均値の最低基準はある?

広島大学の総合型選抜では、出願時に評定平均値の最低基準は設けられていません。この点は、多くの受験生にとって安心できる要素の一つです。一般に、他大学の総合型選抜では評定平均値3.5以上や4.0以上といった基準が設定されることが多いため、広島大学の制度は比較的門戸を広く開いていると言えるでしょう。

ただし、評定平均値の制限がないからといって、学習成績が全く考慮されないわけではありません。総合型選抜では、学力以外の要素も重視されますが、基礎的な学力は依然として重要な評価項目です。また、大学入学共通テストの受験が必要な方式が多数を占めることを考慮すると、一定レベルの学力は必要となります。

評定平均値に不安がある受験生でも挑戦できる制度ですが、志望理由書や面接で自分の強みや意欲を十分にアピールできるよう、しっかりとした準備を行うことが大切です。

一般入試などとの併願は可能?

広島大学の総合型選抜では、他大学との併願はできません。これは専願制度と呼ばれ、合格した場合は必ず入学することが前提となっています。この制度により、大学側は本当に入学意欲の高い学生を選抜することができ、受験生側も第一志望の大学に集中して対策を行うことができます。

ただし、同一大学内での他の入試方式との併願については、一部制限があるものの完全に禁止されているわけではありません。詳細な併願規定については、必ず最新の入学者選抜要項を確認することが重要です。年度によって規定が変更される可能性があるためです。

専願制度であることを理解した上で、広島大学への入学意志が固まっている受験生にとっては、非常に有効な入試方式と言えます。一般入試と比較して競争倍率が低くなる傾向があり、自分の個性や特技を活かして合格を目指すことができます。しかし、他大学の受験機会を失うリスクもあるため、慎重な判断が必要です。

二次試験にはどのような特徴がある?

二次試験では、総合型選抜で一般的な面接と小論文が課されます。これらの試験を通じて、受験生の人物像や学習意欲、将来への展望などが総合的に評価されます。

面接試験では、学部によってプレゼンテーションが求められる場合があります。プレゼンテーションのテーマは当日発表されるため、事前に準備した内容をそのまま発表することはできません。このため、受験する学部の専門領域について幅広い知識を身につけておくことが必要です。また、限られた時間内で論理的に自分の考えをまとめ、相手にわかりやすく伝える能力が試されます。

小論文では、与えられたテーマについて自分の考えを論理的に展開する力が評価されます。単なる知識の暗記ではなく、問題を多角的に捉え、自分なりの解決策や見解を示すことが重要です。日頃から社会問題や専門分野の動向に関心を持ち、自分の意見を持つ習慣をつけておくことが対策となります。

「光り輝き入試」に向いているのはどのような人?

広島大学の総合型選抜「光り輝き入試」は、従来の学力試験だけでは測れない多様な能力や個性を持つ学生を求めています。ここでは、この入試方式に適した受験生の特徴について詳しく説明します。自分の状況と照らし合わせて、挑戦するかどうかの判断材料としてください。

学習成績よりも個性や意欲をアピールしたい学生

定期テストの成績や評定平均値に自信がなくても、特定の分野への強い関心や独自の経験を持つ学生には大きなチャンスがあります。総合型選抜では、数値化できない能力や個性が重視されるためです。

例えば、ボランティア活動や部活動でリーダーシップを発揮した経験、独自の研究や創作活動に取り組んだ実績、困難な状況を乗り越えた体験などは、高く評価される要素となります。これらの経験を通じて身につけた問題解決能力、コミュニケーション能力、継続力などは、大学での学習や将来の活動において重要な資質です。

また、将来の目標が明確で、その実現のために広島大学で学ぶ必要性を論理的に説明できる学生も適しています。単に「○○学部で学びたい」ではなく、「なぜ広島大学でなければならないのか」「卒業後どのような貢献をしたいのか」といった具体的なビジョンを持つことが重要です。志望理由書や面接ではこれらの点を、説得力を持って伝える能力が求められます。

一般受験との併願を考えている人

広島大学の総合型選抜は、二次試験に加えて大学共通テストの受験が課されます。最終的な合格を得るためには、共通テストで一定の得点をクリアする必要があります。この制度設計により、学力と人物評価の両面から総合的な選考が行われます。

共通テストでは、文系学部を志望する場合でも数学の受験が必要となります。これは一見ハードルが高く感じられますが、国公立大学の一般入試対策を行っている受験生にとっては有利な条件となります。すでに全科目の学習を進めている受験生であれば、追加の負担を最小限に抑えて総合型選抜に挑戦することができます。

この特徴により、学力に一定の自信がありながらも、面接や小論文を通じて自分の個性や意欲をアピールしたい受験生に適した入試方式と言えます。一般入試の対策と並行して進めることができるため、受験戦略の幅を広げることができます。

理系、医学系への進学を希望している人

広島大学では、理系学科の募集枠が多く設定されています。理工学部をはじめ、薬学部、医学部、歯学部といった医学系の学部でも総合型選抜が実施されています。これは他大学と比較して大きな特徴の一つです。

特に医学系学部において総合型選抜を設置している大学はまだ多くありません。医師、薬剤師、歯科医師といった医療従事者を目指す学生にとって、学力だけでなく人間性や使命感も重視される総合型選抜は、自分の適性をアピールする絶好の機会です。医療の現場では高い専門知識に加えて、患者とのコミュニケーション能力や倫理観、責任感が求められるため、これらの資質を持つ学生を早期に発掘することが大学の狙いでもあります。

理系分野への進学を希望する学生で、研究への強い関心や社会貢献への意欲を持つ人にとって、広島大学の総合型選抜は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

まとめ

広島大学の総合型選抜の面接は、十分な準備と練習により必ず突破できます。志望動機を明確にし、自分の経験や将来のビジョンを具体的に語れるよう準備しましょう。模擬面接を重ね、緊張せずに自然体で臨むことが重要です。面接官との対話を楽しむ気持ちで、熱意と個性をしっかりとアピールしましょう。

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