名進研は愛知県と岐阜県に多くの校舎を展開し、東海地区でも屈指の中学受験合格実績を誇る集団指導塾です。こうした実績と人気から、入塾を検討する際にまず気になるのが、塾に入る前に必ず受ける「入塾テスト(入会テスト)」ではないでしょうか。
この記事では、中学受験を控えた小学生とその保護者様に向けて、名進研の入塾テストの仕組みや、うまくいかない主な理由、結果が出なかった時の対処法、そして合格に近づくための対策について、具体的に紹介します。
中学受験を目指す小学生向け|名進研の入塾テストとは?
名進研では、新小学1・2年生を除き、入塾を希望するすべての生徒が入塾テスト(入会テスト)を受ける必要があります。日程は固定ではなく、各校舎で希望のタイミングを予約する方式のため、随時受験が可能です。
名進研の入塾テストは、高得点の生徒だけを選抜することを目的としていない点が特徴です。名進研も公式に「成績優秀者しか入れない」という見方は誤解であると説明しています。
ではなぜ入塾テストを行うのでしょうか。その目的は主に2つあります。1つはお子さまの入塾時点での学力を正確に把握すること、もう1つはその結果をもとにクラス分けを行うことです。いずれも入塾後に最適な指導を行うためであり、出題も小学校で学んだ範囲からの基本的な内容が中心となっています。こうした点から、テストだからといって過度に心配する必要はないと言えるでしょう。
ただし、得点だけでなく学年や校舎の定員状況、実施時期などによっては、不合格となる場合もあります。このため「基礎が中心だから大丈夫」と油断せず、必要な準備をして臨むことが大切です。
【中学受験】名進研の入塾テストで不合格になるの?落ちる原因3つ
繰り返しになりますが、名進研の入塾テストは成績上位者を選抜するためのものではありません。それでも、状況によっては不合格になる場合もあります。ここでは、テストに落ちてしまう主な原因を3つにまとめて紹介します。
競争率が高いから
名進研は1クラスの定員が原則24名程度と決まっています。つまり、受け入れられる人数に限りがあるため、希望者が多い場合には、想定以上に競争率が高くなる可能性があるのです。特に、入塾希望が集中しやすい高学年や、地域の中でも人気の高い校舎では、その傾向がより強くなるでしょう。
このため、出題内容が小学校の基礎中心であっても、受験する状況によっては「狭き門」と感じられるケースもあるのです。席数という校舎の事情が結果に影響する可能性がある点は、あらかじめ理解しておくと安心でしょう。
テストに慣れていないから
名進研に限らず、塾の入会テストは普段の学校のテストとまったく異なるため、多くのお子さまが戸惑うものです。初めて小学校以外の場所で本格的なテストを受ける場合、解答用紙の使い方がわからなかったり、過度に緊張して普段通りの力を出せなかったり、試験時間の配分や集中力の維持が難しかったりすることもあります。
「知らない場所で、見慣れない人たちに囲まれ、慣れない形式のテストを受ける」という状況では、学校のテストと同じように実力を発揮するのは簡単ではありません。このため、学校のテストでは良い点数を取れているお子さまでも、入塾テストでは思うような結果が出ないことは珍しくありません。こうした状況を踏まえ、初めての環境でも落ち着いて実力を発揮できるように、事前の準備が重要です。
十分に基礎が固まっていないから
名進研の入塾テストの出題範囲は、その学年までに小学校で学んだ内容すべてです。このため、算数であれば基本的な公式や計算問題、国語であれば漢字や長文読解など、学習済みの内容をしっかり復習しておくことが大切です。
基礎が固まっていないと入塾テストだけでなく、その後の受験勉強でもつまずきやすくなります。学校の授業についていくのが難しい、宿題をしていない、家で勉強する習慣がないといった様子が見られる場合には、入塾テストの前に十分な復習や学習準備を徹底することをおすすめします。
名進研の入塾テストで不合格になった!落ちた時の対処法4つ
ここでは名進研の入塾テストで残念ながら不合格になってしまった場合の対処法を、4つ紹介します。
保護者様が落ち込まない
入塾テストで不合格となると、お子さまはもちろん、保護者様も落ち込んでしまうかもしれません。特に初めて「合格/不合格」という結果が明らかになるテストを受けたお子さまにとっては、ショックも大きいでしょう。
このとき重要なのは、保護者様が悲観したり責めたりしないことです。お子さまのやる気を下げず、テスト嫌いにならないように配慮し、まずは頑張ってテストに挑戦したこと自体をしっかり褒めてあげましょう。
入塾テストに落ちる原因はさまざまです。実力があっても本番で緊張して力を出し切れないことや、競争率が高く結果が思わしくないこともあります。また、点数が想定より低くても、それが将来の学力や志望校の合否を決めるわけではありません。こうした結果は「伸びしろ」と捉え、親子で前向きな気持ちを持つことが大切です。
原因を明らかにする
入塾テストの結果が出たら、まずはテストを解き直して、なぜ点数が伸び悩んだのかを確認することが重要です。具体的には、解き直した時に正答できる場合は緊張やケアレスミスなどが原因、後半の問題が白紙ばかりだった場合は時間配分のミスが原因、全体的に白紙で解き直してもわからない場合は実力不足が原因である可能性が高いと考えられます。
大切なことは、結果に落ち込むのではなく、次につなげる姿勢を持つことです。原因によって、その後の対策も変わってきます。中学受験を目指す場合は「テストを受ける→解き直す→間違いの原因を明らかにする」という一連の流れを習慣にすることが、実力を伸ばす第一歩となります。
再挑戦をする
名進研では、定員に空きがあれば入塾テストを何度でも受けることができます。このため、一度落ちたからといって「もう塾には入れないのではないか」と悩む必要はありません。あきらめずに再挑戦すれば、2回目以降はテストの傾向がつかめ、初回より緊張も少なくなるため、合格の可能性が高まります。
ただし、何も対策せずに挑戦すると、再び不合格になる可能性もあります。次のテストまでに前回の反省点をふまえ、弱点の補強や復習を徹底して準備しておきましょう。
なお、定員に空きがないなどの理由で、再テストを受けられない場合もあります。再挑戦を希望する際は、あらかじめ校舎に問い合わせておくと安心です。
他の塾も検討する
定員に空きがなくて再テストを受けられない場合などは、他の塾を検討するのも有効です。具体的な選択肢としては、以下のようなものがあります。
他塾の入塾テストに挑戦する
不合格の結果を前向きに捉え、「悔しい」「次は合格したい」と気持ちを切り替えられるお子さまは、他塾のテストに挑戦するのも良いでしょう。また、自力で小学校の復習ができるお子さまや、学力は十分にあるものの本番で力を発揮しきれなかったお子さまにも、適した選択肢と言えます。
入塾テストがない塾に入る
どんなに保護者様が励ましても、不合格の結果に強いショックを受けてしまっているお子さまは、入塾テストのない塾を検討するのも選択肢の1つです。緊張する場面が苦手なお子さまや、すでにテストに対して苦手意識を持っているお子さまに入塾テストを強いてしまうと、受験勉強そのものを嫌がったり、最悪の場合は学習意欲や親子関係にも悪影響を及ぼしたりする可能性があります。塾に入る段階で無理をさせすぎないことが、長期的には得策と言えるでしょう。
個別指導を利用して学習のフォローをする
入塾テストで基礎の理解に不安が見られたお子さまには、個別指導を利用して、小学校の学習内容をしっかり固める方法がおすすめです。名進研だけでなく、中学受験を目指す進学塾の授業は小学校より速いペースで進みます。このため、学校の勉強につまずいている段階で入塾すると、授業についていけず、さらに自信を失ってしまう恐れがあります。遠回りに思えるかもしれませんが、基礎を固めておくことは、次の入塾テストに向けた準備になるだけでなく、その後の学習をスムーズに進める土台となるでしょう。
また、個別指導で「わかる」「できる」という成功体験を積むことで、不合格によって下がってしまったお子さまの自信を取り戻す効果も期待できます。
【中学受験】名進研の入塾テスト不合格を回避!落ちないための対策3つ
ここでは名進研の入塾テストで不合格にならないための対策を3つ紹介します。
小学校で習った内容の復習を入念におこなう
前述したように、名進研の入塾テストで出題されるのは、基本的に小学校でこれまでに学習してきた内容です。このため、テスト前には学校の教科書やテスト、市販の基礎的なテキストを使って、苦手な単元を残さないよう総復習を行いましょう。
また、毎日少しずつで構わないので、計算ドリルや漢字ドリルに取り組むことも効果的です。計算はスピードと正確性、漢字は語彙力の向上につながり、どちらも基礎を固め、得点力を高める上で欠かせません。さらに、読書や読解演習を取り入れて活字に慣れておくと、読むスピードや理解力が養われ、限られた試験時間内で余裕を持って問題を解けるようになります。
こうした基礎的な学習を積み重ねていくことで、自然と学習習慣がつきます。そして、その習慣こそが入塾テスト、さらには入試本番を突破するための最大の力となるのです。
テストの形式に慣れる
入塾テストは小学校のテストとは形式が異なり、問題と解答用紙が別になっていたり、制限時間が厳しく設けられていたり、試験時間が長時間に及んだりすることもあります。しかし、答案の使い方や時間配分の方法、集中力を維持する力は、慣れないとなかなか身につきません。
また、小学校のテストは範囲が限られているため、出題をある程度予測できますが、入塾テストは範囲が広く、何が出るか予想できないため、本質的な学力が備わっていないと得点につながりにくいという特徴があります。
こうした点に備えるには、市販の実力テストなどを活用し、タイマーで時間を計りながら本番と同じ形式・雰囲気で練習することが効果的です。繰り返し経験することで、学力はもちろん、時間配分や集中力、そして緊張する場面でも力を発揮する精神力を養うことができます。
個別指導を利用して入塾テストに備える
入塾テストで不合格にならないためには事前の準備が欠かせません。しかし、小学校の復習やテスト形式への慣れだけでは、力を伸ばしきれないお子さまもいるでしょう。例えば、自力で復習が進まない、模擬テストをしても歯が立たない、集中力が続かないといった場合は、独学だけでは限界があります。また、学校や習い事で忙しいお子さまにとって、自宅で十分な自習時間を確保するのは大きな負担です。
このような時に効果的なのが個別指導の利用です。マンツーマンで苦手を分析し、理解できるまで丁寧に指導してもらえるため、効率よく実力を伸ばすことができます。また、宿題や進捗管理を通じて自然と学習習慣がつく点も、個別指導の魅力です。
さらに、個別指導塾によっては、名進研に入塾後も、カリキュラムに合わせて補習を受けられるところもあります。中学受験は入塾してからが本番で、授業についていけなかったり成績が伸び悩んだりして落ち込むことも少なくありません。このように、入塾前後で一貫してサポートを受けられる点も、個別指導を選ぶ大きなメリットと言えるでしょう。
まとめ
名進研の入塾テストは、選抜ではなく、中学受験を目指すお子さまの実力を把握するためのテストです。ただし、人気の校舎で競争率が高かったり、テストに慣れておらず実力を発揮できなかったりすると、残念ながら不合格になる可能性もあります。
しかし、不合格だからといって「中学受験に向いていない」と落ち込む必要はありません。大切なのは、テストを通して自分の実力がわかったことを前向きにとらえ「伸びしろがある」「悔しいから次はがんばろう」と切り替えることです。再挑戦も可能ですし、他の塾に進むこともできます。決して中学受験自体をあきらめる必要はありません。
だからこそ、できるだけ実力を発揮できるように事前の準備が大切です。名進研の入塾テストは小学校で習った基本内容が中心なので、これまでの学習を総復習し、苦手な単元を残さないように取り組むようにしましょう。
ただし、小学生のお子さまによっては独学での対策が難しい場合もあります。そんな時は、個別指導が有効な選択肢です。プロの講師が理解度や学習ペースに合わせて丁寧に指導することで、効率よく中学受験の基礎を身につけることができます。
トライでは無料相談を随時受け付けています。完全マンツーマンの指導で、名進研の入塾テストに向けたサポートが可能ですので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。