2025/11/10

四谷大塚の組分けテスト完全ガイド|特徴・活用法・対策まで徹底解説

中学受験を控えるお子さまにとって、自分の学力の立ち位置を知ることは極めて重要です。四谷大塚の「公開組分けテスト」は、四谷大塚で学ぶ受験生だけでなく、他塾や家庭学習の受験希望者にも門戸を開いた、学力測定と競争意識を兼ねたテストです。

入試本番に近い環境で多数の受験生と比較できるこの機会は、現状把握とこれからの学習戦略を立てるうえで欠かせないものになります。この記事では、概要・目的・特徴や詳細情報を整理し、組分けテストをどう捉え、どう活かすべきかについてわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。

四谷大塚 組分けテストの概要

はじめに、公開組分けテストの概要をご紹介します。

テストの正式名称と主催塾

正式名称は「公開組分けテスト」で、主催は中学受験塾の四谷大塚です。四谷大塚の直営校舎(提携塾である早稲田アカデミーも含む)で学ぶお子さまが定期的に受ける「組分けテスト」を、受験希望者全体に開放したものになります。

組分けテストの位置づけ

四谷大塚に通うお子さまは5週ごとに組分けテストを受験し、この結果はクラス編成の基準になります。公開組分けテストは、四谷大塚に通うお子さまのための試験を公開形式にして、他塾の生徒や家庭学習者にも受験機会を提供し、ライバルとの比較や学力測定を可能にしています。

対象学年

公開組分けテストの対象学年は、小学4年生・5年生・6年生となります。

受験料

2025年時点では、受験料は1回あたり 4,400円(税込)で、2教科・3教科・4教科いずれを選んでも同一料金です。

受験料に関しても、変更する可能性がありますので、最新の情報を確認しましょう。

受験者数規模

四谷大塚の組分けテストは、「四谷大塚の学習システムで学ぶ1万人を超える中学受験生と比較できる」とされており、他塾生も受験可能であることから、1万人以上の受験生が毎回参加している全国規模の試験となります。

四谷大塚組分けテストの特徴・目的

ここでは、公開組分けテストがなぜ注目されているのか、その目的と特徴をご紹介します。

学力到達度を測る基準テスト

公開組分けテストは、四谷大塚で定期的に行われる組分けテストの形式をそのまま公開形式に広げたものです。予習シリーズ等の学習内容を元に出題され、お子さまの最新の学習到達度を測定する機会となります。

四谷大塚でのクラス分け

四谷大塚に通うお子さまにとっては、組分けテストは次回以降のクラスが決まる重要なテストです。一方、四谷大塚以外の塾に通うお子さまや、まだ塾に通っていないお子さまにとっては全国の中学受験を目指す受験生たちと学力を比較できる機会となります。

志望校判定の役割

公開組分けテスト自体は「合否判定テスト」ではないものの、偏差値・順位という指標を通じて受験戦略の材料とすることができます。現在のお子さまの立ち位置を知ることで、志望校選定の目安となります。

出題範囲と難易度

試験範囲は、予習シリーズなどの四谷大塚の通常カリキュラムに準拠する内容から出題されます。最新の学習進度に即した範囲で出題されるため、日ごろの学習との整合性が取れており、自身の進捗を確認できるというメリットがあります。

また、四谷大塚に通っていないお子さまにとっては、四谷大塚に通う受験生が現在どのあたりの範囲まで学習を進めているのか知る良い機会となります。

四谷大塚組分けテストの詳細情報

公式情報をもとに、四谷大塚組分けテストの詳しい情報についてご紹介します。

試験科目

公開組分けテストでは、2教科(算数・国語)、3教科(算数・国語・理科)、4教科(算数・国語・理科・社会) から選択して受験することが可能です。お子さまの勉強の進度や志望校に合わせて選択しましょう。

時間配分と出題形式

4年生では、比較的短時間で集中型の構成が基本とされています。具体的には下記の通りです。

算数:40分、配点 200点

国語:40分、配点 150点

理科:20分、配点 100点

社会:20分、配点 100点

各教科とも、記号選択、小問集合、記述問題を混合した出題形式となっており、実践的な問題が含まれます。

一方、小学5・6年生は、高学年ならではの演習時間を確保しつつ、応用力を問う出題が増える構成です。

算数:50分、配点 200点

国語:50分、配点 150点

理科:35分、配点 100点

社会:35分、配点 100点

出題形式としては、選択問題・小問集合・記述問題などを混合した出題形式となる他、文章題・考察問題・複合問題が一定数含まれる傾向にあります。

年間実施日程

2025年度は、小学4・5年生は年間9回、小学6年生は年間3回実施される予定です。

小学4・5年生は、3月9日、4月27日、6月8日、7月13日、8月31日、10月5日、11月9日、12月14日、そして2026年1月25日の全9回です。

小学6年生は3月9日、4月27日、6月8日の全3回でした。

来年度以降、年間の実施回数は変更する場合がありますので、最新の情報を確認してください。

会場

会場は四谷大塚の直営校舎に加えて、実際の私立中学校の校舎が使用されます。会場の詳細は要項で案内されており、お住まいの地域などによって指定される会場が異なりますが、場合によっては志望校の実際の校舎で受験できることがあります。会場によっては、学校の説明会が併せて実施されるケースもあります。

受験会場が中学校の校舎だった場合、お子さまにとっては試験本番に近い環境で受験できる貴重な機会となります。なお、どの会場においても自家用車での送迎は禁止されていますので、注意しましょう。

申込方法

インターネットで受け付けています。公開組分けテスト受験用のサイトから申し込みを行います。詳細はサイトで確認しましょう。

締切や注意事項

試験会場は集合時刻の30分前を目安に開場されます。集合時刻を過ぎると入室・受験できません。混雑が予想されるため、余裕をもって来場するようにしましょう。

また試験進行上、休憩時間の短縮や回収時間延長などの可能性もあります。会場によっては上履きの持参が必須のところもありますので、受験会場ごとに持ち物をよく確認するようにしましょう。

四谷大塚組分けテストを受験するメリット

公開組分けテストを受験することには、学力の現状把握にとどまらない数多くのメリットがあります。ここでは代表的な視点からメリットをご紹介します。

全国規模での位置づけを知ることができる

公開組分けテストは、1万人を超える受験生と比較ができる点が大きな特徴です。同じ予習シリーズに基づいて学ぶライバルと相対的な力関係を測ることができるため、志望校合格に必要な偏差値帯に自分が届いているかどうかを把握できます。

模試を受ける意義は「立ち位置を知る」ことにありますが、全国規模の母集団と比較できるのは四谷大塚ならではの強みです。

クラス分けによる学習環境の最適化

四谷大塚に通うお子さまにとっては、このテストがクラス分けの基準になります。自分と同じレベルの仲間と切磋琢磨できるため、常に適切な難易度で授業を受けられる仕組みです。学力が伸びれば上位クラスへ昇格し、より高い目標を持つ仲間の中で学べることがモチベーションにつながります。

苦手科目や単元を明確化できる

成績表には科目ごとの得点や偏差値が示されるほか、設問単位での正答率データも得られます。これにより「算数は、計算はできても文章題で失点」「理科の物理分野に弱点がある」など具体的な課題を把握することが可能です。弱点を客観的に特定できることは、学習効率を高める上で欠かせません。

志望校判定により受験戦略を早期に調整

公開組分けテストは直接的な合否判定模試ではありませんが、全国母集団の中での偏差値を基準にすることで志望校との距離を測ることができます。特に小5後半から小6にかけては、偏差値の推移を踏まえて受験校の選定や併願戦略を早めに修正する材料として有効です。

入塾や転塾の際の判断材料

公開組分けは外部生も受験できるため、四谷大塚への入塾を検討している家庭にとっては、自分のお子さまがどのクラス帯に入るかを知る貴重な機会です。

四谷大塚含めた塾に既に通うお子さまにとっても、現状の学力を測り転塾を検討する際の客観的指標となります。集団塾で思うように成果がでていない場合には、個別指導の活用を検討するのも一つの手です。

保護者様への情報提供

テスト結果は保護者様にとっても非常に重要な情報です。全国規模での順位や偏差値、得点分布を具体的に知ることで、学習計画や生活習慣の見直しに役立ちます。加えて、講師との面談でも数値データに基づいた相談が可能になります。

四谷大塚組分けテストの対策法

公開組分けテストは入試に直結する力を試す実力テストですので、事前の取り組みで成果は大きく変わります。ここでは組分けテスト受験にあたっての対策法についてご紹介します。

基本的な対策

最も重要なのは、四谷大塚の予習シリーズを中心とした日々の学習を着実に積み重ねることです。直近数週間の範囲が出題対象となるため、復習を怠らず、理解度を定着させることが得点力向上につながります。

単元ごとの弱点補強

苦手分野を放置すると偏差値の伸びは鈍ります。理科の計算問題や社会の暗記単元など、得点率の低い分野を洗い出し、集中的に演習することが効果的です。

過去問活用のポイント

過去の公開組分けテストの問題を解くことで、出題形式や時間配分の感覚をつかむことができます。制限時間を設けて演習する習慣をつけ、本番に慣れておくと緊張感にも対応しやすくなります。

模試特有の時間配分と解答テクニック

全問を解き切れないことを前提に、得点源を確実に拾う戦術が必要です。計算問題や知識問題から先に取り組み、難問に時間を割きすぎない工夫をすると安定した結果につながります。

学年別の具体的対策

小4は基礎固めを徹底し、特に算数と国語で基本問題を取りこぼさないことが重要です。小5は応用問題が増えるため、理解の幅を広げ、安定した得点力を養う必要があります。小6は志望校レベルの問題演習を強化し、公開組分けを実戦練習として活用することが求められます。

四谷大塚組分けテスト終了後の活用法

公開組分けテストは受けたあとが本当の勝負です。返却される成績表やデータをどう活かすかが、次の成長を左右します。活用法がわからない場合にはプロに相談することもおすすめです。

成績表の見方

成績表には総合偏差値・全国順位のほか、教科別得点や分布データが記載されています。これを確認することで、自分が全体のどの位置にいるのか、どの教科で差をつけられているのかがわかります。

科目別分析の活用法

各科目の設問の正答率データから、具体的にどの分野が弱点かを把握します。算数なら「計算・文章題・図形」、理科なら「物理・化学・生物・地学」と分野別に確認し、次の学習で重点を置くべき領域を明確化します。

志望校判定の信頼性と注意点

組分けテストは「志望校判定模試」ではないため、合否の確実性を示すものではありません。しかし偏差値の推移や順位を継続的に追うことで、志望校合格の目安を測ることができます。過大評価・過小評価せず、参考データとして活用する姿勢が大切です。

偏差値の目安と活用

公開組分けテストの偏差値は、中学受験において、全国規模での比較的正確な立ち位置を示していると言えるでしょう。一般的に、偏差値60以上であれば上位校合格圏であり、65を超えると難関校を視野に入れられる水準と言えます。

4、5年生ではまだ全ての範囲を学習していないこともあり、偏差値は変動します。結果を一度の数値で判断するのではなく、継続的な推移を追うことで、学力の安定度や志望校との距離感を客観的に把握することができます。

試験結果をどう活用させるか

ご家庭だけで成績表を読み解くのが難しい場合、個別指導を活用するのもおすすめです。プロの視点で成績表を分析し、弱点の補強プランを立てることで、今後の学習に向けた効果的な改善をすることが可能です。受験しただけで終わらせず、学習行動へ反映させることが公開組分けテスト受験の最大の意義となりますので、受けっぱなしにせずしっかり活用するようにしましょう。

まとめ

四谷大塚の公開組分けテストは、全国規模の中で学力を客観的に把握し、今後の学習方針を修正するために非常に有効な試験です。返却されるデータを丁寧に分析し、弱点克服や志望校選定に役立てることで、本番につながる力を養うことができます。結果に一喜一憂するのではなく、次の成長へとつなげていく姿勢こそが最も重要です。

トライでは、組分けテストの結果もしっかり分析し、お子さまと保護者様のご希望を伺いながら、組分けテスト対策から志望校別学習まで、一人ひとりの状況に合わせて柔軟にサポートします。テスト活用に不安がある方は、お気軽にご相談ください。

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