2025/11/20

【中学受験向け】日能研 全国テスト完全ガイド|日程・内容・結果の見方を徹底解説

中学受験を目指すご家庭にとって、全国規模で実施される模試は、お子さまの現在の立ち位置を客観的に把握し、今後の学習方針を立てるために欠かせない存在です。中でも「日能研 全国テスト」は、長年にわたり多くの小学生が受験し、入試本番を見据えた学力測定の場として全国の子どもたちが活用しています。

この記事では、公式情報に基づいて日能研全国テストの概要から特徴、目的や活用法を徹底的に解説します。

目次

日能研 全国テストの概要

まずは日能研全国テストとはどのようなテストなのか、試験の概要についてご紹介します。

正式名称と主催塾

「全国テスト」は、全国に展開する中学受験専門塾の日能研が主催する学力測定テストです。受験生の思考力や表現力を引き出すことを目的とした設問構成となっており、日能研が掲げる教育理念に基づいた全国規模の試験として実施されています。

日能研 全国テストの対象学年と実施時期

対象となるのは小学2年生から5年生までです。全国テストは毎年複数回あり、いずれも全国の日能研の教室で一斉に実施されるため、地域差なく受験できる仕組みとなっています。なお、対象学年、科目は変更となることがありますので、受験申し込みをする際には改めて公式サイトを確認してください。

日能研 全国テストの受験料

日能研の全国テストの受験料は無料です。中学受験の模試では通常数千円の受験料がかかることが多い中、無料で受験できる広く門戸が開かれた試験となっています。費用負担がないため気軽に受けることができるほか、受験のハードルが下がるためより、多くの受験生を分母として成績を測定できるというメリットがあります。

受験者数の多さ

受験者数は正式に公表されていませんが、全国で大規模に実施されており、学年によっても違いがありますが、各学年数千人規模と言われています。全国の数千人規模の小学生と比較ができ、お子さまの全国における現在の成績がわかるため、志望校選定や今後の学習計画に役立てることができます。

日能研 全国テストの特徴

ここでは日能研の全国テストの特徴についてご紹介します。

全国レベルでの学力測定の位置づけ

全国テストは、知識の有無を確認するだけではなく、子ども自身が考え、表現する力を問うことを重視しています。そのため「あなたの考えは?」「あなたならどうする?」といった設問が多く盛り込まれており、実践力が問われます。全国規模でお子さまの思考力を測定することができ、「答えのない問い」に挑む力を養うことができます。

クラス分け・志望校判定への利用

全国テストは、単なる学力測定にとどまらず、日能研におけるクラス分けや、入会資格の判定にも利用されます。成績は翌日以降「Nポータル」から閲覧でき、答案や解説、担当者コメントなども確認可能で、学習方針の修正や今後の進路を考える材料として活用できます。

他塾の模試との違い

多くの模試が「知識量」に偏重するのに対し、日能研全国テストは「知識・技術力」「運用力」「私力(わたくしりょく)」という3つの軸でお子さまの力を評価することを特徴としています。単なる学力の上下を測るのではなく、今後の学びに必要な力を可視化することに重点を置いている点が特徴です。また、小学1年生から受験が可能というのも特徴で、早い時期から全国でのお子さまの立ち位置を測ることができます。

また、テスト当日にお子さまがテストを受けている間、保護者会が開催されます。各教室の日能研のスタッフから、私立中高一貫校やお子さまの教育に関する内容について情報提供があります。日能研への入塾を検討しているご家庭はもちろん、そうでない場合もお子さまが中学受験を目指す保護者様にとっては情報収集の機会として役立ちます。

出題範囲・難易度

出題範囲は限定されていません。学校で学んだ知識を基盤にしながらも、未知の課題にどう取り組むかを問う構成になっています。

難易度は、単純な計算や暗記にとどまらず、考える力を試す内容となっており、義務教育以外の試験に慣れていないお子さまにとって最初は戸惑うこともありますが、中学受験の勉強に向けた試験や勉強法に慣れるきっかけになります。

日能研 全国テストの試験概要

ここでは、日能研全国テストの概要について詳しくご紹介します。

日能研 全国テストの試験科目

全国テストで実施される科目は学年によって異なります。2・3年生は国語・算数・総合の3科目、4・5年生では国語・算数・社会・理科の4科目が実施されます。各学年の発達段階に応じた内容となっており、単なる暗記力だけでなく、文章理解力や論理的思考力、問題解決力が問われる内容となっています。

日能研 全国テストの試験時間

試験時間は学年によって異なり、2年生は国語30分、算数30分、総合25分で合計85分、3年生は国語・算数・総合各40分で合計120分、4・5年生は国語・算数各40分、社会・理科各20分で合計120分となっています。高学年になるにつれ、試験時間が長くなります。なお、試験科目や試験時間は変更となることもありますので、申し込みを行う際には公式サイトを確認するようにしてください。

日能研 全国テストの試験形式は?

問題は選択式や記述式が組み合わせて出題され、知識の定着度だけでなく自分の考えを表現する形式となっています。「あなたならどうする?」「どう考えたかを説明しなさい」といった問いが盛り込まれ、お子さま自身の思考過程を可視化する工夫がされています。

日能研 全国テストの会場

会場は全国にある日能研の各教室です。全国で同日に一斉実施され、自宅の最寄りの会場を選択することができます。

申込方法と締切

申込はインターネットまたは電話で可能です。インターネット申込の場合、公式サイトから学年・会場を選択し、登録したメールアドレスに届く確認メールに記載されている「お申し込み手続きページのURL」から本登録を行います。2025年の締切は、インターネット申込が試験日前々日の20時まで、電話申込は試験前日の18時までとなっています。詳しくは公式サイトを確認するようにしてください。

日能研 全国テストを受けるメリットと活用方法

ここでは、日能研全国テストを受けることでどのようなメリットがあるのか、またどのように活用ができるのかご紹介します。

無料で全国レベルの模試を受けられる

先ほどもご紹介したように日能研の全国テストは受験料が無料のため、費用を気にせず全国規模の学力測定ができる点が非常に魅力です。また費用負担のハードルが下がることで、全国から多くの受験生が集まることとなり、より大規模な母集団の中でお子さまの学力を測定できるというメリットがあります。

本格的な受験勉強を始める前に実力を測れる

小学2年生から受験できるため、低学年の段階で自分の学力を客観的に把握することができます。中学受験を視野に入れ始める時期に「どの科目に強みがあるか」「どの分野に課題があるか」を知ることができます。

学習習慣のチェック、得意不得意の把握

解答結果は「Nポータル」で閲覧可能で、答案用紙や解説も確認できます。学習習慣が十分かどうか、ケアレスミスが多いかといった点も振り返ることができ、今後の学習計画に活用することができます。

成績結果を踏まえた志望校選びの参考に

全国規模の相対評価を得られるため、志望校を検討する際の基礎データとして活用可能です。得点や偏差値の位置から、お子さまが全国でどの程度の位置にあるのかを把握し、志望校選びの参考にできます。

入塾・クラス分けテストとしての役割

全国テストは日能研への入会資格判定やクラス分けにも利用されます。合格点に達すれば入会資格を得られます。日能研にすでに通っているお子さま、入塾を検討しているお子さまにとってはクラス分けとしても非常に重要な機会となります。

日能研 全国テストの対策法

ここでは、日能研全国テストを受験しようと考えた際の対策法についてご紹介します。

苦手分野を洗い出す

全国テストは学校の教科書範囲を超える内容も含まれており、未知の課題にどう対応するかが評価されます。そのため、事前に特定の出題範囲を暗記するのではなく、普段の学習で「どこに弱点があるか」を意識して復習することが大切です。特に算数では計算力の精度、国語では文章を丁寧に読み取る習慣を意識しましょう。

時間配分・ケアレスミス対策

制限時間内に解答を終えることが求められるため、時間配分の意識が重要です。普段の勉強から「10分で5問」など時間を区切って練習することが有効です。また、ケアレスミスが多いと減点の原因となりますので、見直しを徹底することを習慣づけしましょう。

学年別具体的対策

2・3年生は集中力が持続するかが大きなポイントです。普段から短時間での学習リズムを整えておくことが有効です。4〜5年生は科目も増え、本格的な試験時間となり、応用力や思考力を問う問題に対応できるかが鍵となります。学年が上がるにつれて、文章の長い問題や複数の条件を組み合わせる算数の問題が増えるため、問題文を正確に読み取り、段階的に解く練習が必要です。

直前期の準備

全国テストは出題範囲が限定されていないため、直前に特定の単元を集中的に暗記するよりも、普段の学習習慣を整えることが効果的です。前日は生活リズムを整え、当日は時間通りに会場へ到着する準備をして臨むことが重要です。また、鉛筆や消しゴムなど持ち物を確認し、安心して受験できる環境を整えることが、本番で実力を発揮するための最良の対策となります。

日能研 全国テストの結果・成績について

成績表の見方

全国テストの結果は、翌日以降にWebサービス「Nポータル」から確認できます。ここでは答案用紙、解説、さらに担当者コメントなども閲覧可能で、単に点数だけでなく、どの問題でつまずいたか、どのように考えれば良かったかを振り返ることができます。単に結果に一喜一憂するのではなく、現在のお子さまの学習状況を把握し、今後の学習につなげましょう。

全国での立ち位置を把握する方法と偏差値

全国規模で多くの受験生が参加するため、偏差値や順位を通じて、自分がどの程度の位置にいるかを把握することができます。教室や地域単位での比較にとどまらず、広い母集団に基づく客観的なデータを得られる点が、全国テストならではの大きな利点です。

特に低学年である2年生では、偏差値の数値そのものよりも、基礎学力や学習習慣の定着度を確認する指標としての意味合いが強くなります。3・4年生になると、偏差値の目安が学習計画に直結します。例えば偏差値50前後であれば全国の平均的な学力水準に位置し、偏差値55〜60であれば上位約15〜25%に入ることを意味します。逆に偏差値45を下回る場合は全国平均より下に位置するため、弱点分野を明確に補強することが必要です。

5年生は中学受験を本格的に意識する学年であるため、偏差値の数値が進学可能性の指標としてより現実味を帯びてきます。偏差値60以上は上位約15%に入り、難関校を視野に入れられるレベル、偏差値65以上であれば上位7%前後に位置し、最難関校に挑戦できる水準と評価されます。一方で偏差値50前後は全国平均の水準であり、志望校のレベルによってはさらに得点力を伸ばす必要があります。

科目別の強み・弱みの確認

成績データは科目別・単元別に分析されるため、強みと弱みを明確にすることができます。算数で計算力はあるが文章題に弱い、国語で読解力はあるが記述式で減点が多い、といった具体的な傾向を把握できれば、今後の学習方針を修正しやすくなりますので、単元別の結果も確認するようにしましょう。

志望校判定や日能研でのクラス分け基準

全国テストの成績は、日能研における入会資格の判定やクラス分けにも用いられます。一定の基準を満たすと入会資格が付与され、さらに成績に応じたクラス編成が行われる仕組みです。日能研に通うお子さまや入塾するお子さまにとっては、今後の学習環境を決定する重要な試験となります。

成績データを活用するには個別指導の利用も有効

全国テストはただ受験するだけでなく、結果を読み解いて次の学習につなげることが大切です。ご家庭だけで成績表を分析するのが難しい場合、個別指導を利用し、専門的な視点で弱点を補強するのも有効です。成績データを正しく活かすことが、学習成果を最大化する近道となります。模試の活用に自信がない保護者様は、早めにプロに相談することもおすすめです。

日能研 全国テストの注意点・ポイント

日能研全国テストを受験する際の注意点についてご紹介します。受験をされる際にはぜひ参考にしてください。

試験後の活用がカギ

全国テストは受験しただけで終わらせてしまうと効果が半減します。出題範囲が限定されていないため、お子さまの学力や思考の特徴がダイレクトに反映します。成績表や答案を振り返り、理解不足や思考の過程での誤りを確認することが大切です。一人で分析が難しい場合は、個別指導を活用し弱点を具体的に補う工夫をすると効果的です。

保護者様の関わり方

受験後のお子さまへの声かけも重要です。結果が良くても悪くても一喜一憂するのではなく、テストを「成長の材料」として前向きに受け止めるよう伝える姿勢が重要です。また、保護者会では教育や進学に関する情報提供も行われるため、積極的に参加して今後の学習計画に活用するようにしましょう。

受験を控えるべき場合は

体調不良や日常の生活リズムが大きく乱れている時には無理をせず受験を見送る判断も重要です。無理に受けるのではなく、ベストなコンディションで臨むことで、実力を正しく反映させることができます。

特に感染症が流行している際は体調優先で考慮しましょう。中学受験時期のインフルエンザ対策について詳しくは、下記もご参考にしてください。

まとめ

日能研全国テストは、無料で全国規模の学力測定ができ、保護者への情報提供やサイトからのフィードバックもあり、学力の現状把握や志望校選びに非常に有効なテストです。結果をどう活かすかが成績向上のカギとなりますが、なかなか小学生のお子さまでは試験結果の分析は難しいため、保護者様の適切な関わりが非常に重要です。

トライでは、日能研全国テストの結果をもとにしたマンツーマン指導が可能です。模試で見つかった弱点をピンポイントで補強し、志望校合格に向けた最適な学習計画を一緒に立てていきます。ぜひお気軽にご相談ください。

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