南山中学校は、愛知県名古屋市にある男女併学のカトリック系中高一貫校です。男子部と女子部で校舎が分かれており、それぞれに独自の特色があることが大きな魅力です。
教育理念は共通していますが、カリキュラムの違いにより、偏差値や入試内容にも差があります。特に、南山中学校女子部は愛知県内でもトップクラスの進学校として知られ、国公立大学や難関私立大学、医学部への優れた進学実績を誇っているのが特徴です。
本記事では、南山中学校女子部の受験を検討している受験生や保護者様に向けて、偏差値の目安や入試情報、効果的な受験対策を詳しく紹介します。ぜひ、入試準備の参考にしてください。
南山中学校女子部の偏差値と倍率は?
南山中学校女子部の難易度を知る上で、偏差値や倍率などの数値は欠かせません。ここからは、愛知県で「御三家」と呼ばれる東海中学校と滝中学校との比較も交えながら、南山中学校女子部の偏差値、倍率、合格ラインについて解説していきます。
南山中学校女子部の偏差値の目安は61
南山中学校は、男子部と女子部に分かれており、入試がそれぞれ別で実施されるため、偏差値にも大きな差が見られます。
四谷大塚のデータによると、南山中学校女子部の偏差値は61が目安です。男子部の偏差値が50であるのに対し、女子部は愛知県内でもトップクラスの数値となっています。
南山中学校女子部が高い人気を集める理由は、単に学力水準が高いだけでなく、優れた大学進学実績や細やかな指導体制に定評がある点にあります。人気校であるため、受験を目指す場合は、早い段階から計画的に学習を進めることが求められる学校と言えるでしょう。
愛知県の「御三家」難関中学との偏差値比較
愛知県においてトップクラスの難易度を誇り、「御三家」と呼ばれる中学校は、東海中学校・南山中学校女子部・滝中学校の3校です。これらの学校の偏差値を比較してみましょう。
男子校である東海中学校の偏差値は、60が目安とされています。難関国立大学への合格者を多数輩出している東海中学校ですが、特に国公立大学医学部への合格実績が高いことで知られており、2025年度入試での合格者数は全国1位となりました。
滝中学校の偏差値は59が目安です。学業だけでなく部活動も活発な滝中学校は、文武両道の環境が整っているとして人気を集めています。
南山中学校女子部を検討している場合、共学校である滝中学校の受験も視野に入れている方も多いことでしょう。偏差値では、南山中学校女子部のほうがやや高めではあります。しかし、数値だけで判断せずに、6年間の教育内容や進路実績、学校の雰囲気なども踏まえて、自分が「ここで学びたい」と思える学校を選ぶことが大切です。
南山中学校女子部の実質倍率と合格ライン
中学受験の難易度を測る上で重要となる指標に、実質倍率と合格ラインがあります。
実質倍率は、受験者数と合格者数から算出され、「何人に1人が合格できるか」を示した数値です。合格ラインはさまざまな基準がありますが、ここでは合格者の最低得点率を目安とします。
この2つの点から、南山中学校女子部の直近3年間の状況を確認してみましょう。
| 年度 | 実質倍率 | 合格者最低得点率 |
|---|---|---|
| 2025年 | 3.66倍 | 60.0% |
| 2024年 | 3.65倍 | 59.3% |
| 2023年 | 4.10倍 | 62.1% |
実質倍率については、2023年までは4.0倍以上で推移していましたが、2024年には約3.6倍まで低下しています。以前と比べると、やや入りやすくなっていると言えるでしょう。
また、合格者の最低得点率は約60%で安定しており、大きな変化は見られません。受験対策を進める上では、得点率60%を1つの目標として考えると良いでしょう。
南山中学校女子部の入試情報
ここでは、配点や時間配分、会場、入試日程、出題傾向といった、入試情報をまとめて紹介します。南山中学校女子部の入試は、1回のみの一発勝負です。受験対策を進める前に、まずは入試に関する基本情報をしっかり把握しておきましょう。
配点と時間配分は4科目すべて同じ
南山中学校女子部の受験科目は、算数・国語・理科・社会の4科目で、すべての科目の配点と試験時間が同じという特徴があります。具体的には、各科目とも試験時間は50分、配点は200点満点です。
一般的に難関中学校の入試では、算数と国語の2科目の配点が高くなる傾向が見られます。しかし、南山中学校女子部では、4科目すべての配点と試験時間が均等に設定されています。
したがって、受験対策においては、算数と国語に偏ることなく、理科や社会も含めた4科目をバランス良く学習することが非常に重要です。合格に向けては、特定の科目に弱点を作らないように、全体的にしっかりと準備を進めていきましょう。
試験は本校で1回のみ
南山中学校女子部の入試は、日程が1回のみで、会場も本校のみに設定されています。
他の学校の受験も検討している方は、日程が重なってしまうと受験できなくなるため、事前に予定をきちんと確認しておくことが大切です。
私立中学校の多くは複数回の入試日程を設けており、中には複数回受験することで加点されるなどの優遇措置がある学校もあります。しかし、南山中学校女子部をはじめとする愛知県の難関中学校「御三家」は、いずれも入試は1回限りです。
さらに、南山中学校女子部の受験では面接試験がなく、調査書の提出も不要とされています。つまり、この1回の入試の結果だけで合否が決定するということです。
合格を目指す受験生にとっては少々プレッシャーに感じるかもしれませんが、一発勝負となる入試当日に向けて、万全な準備と体調管理が必須です。
例年の入試日程
南山中学校女子部の入試は、例年1月最終週の土曜日に実施されています。具体的な日程としては、2025年は1月25日(土)に実施され、2026年は1月24日(土)を予定しています。
過去には、木曜日に実施された年もありましたが、今後は土曜日の日程が継続されていくでしょう。
また、南山中学校女子部の入試日程は、1回のみ設定されています。そのため、他に志望する学校がある場合は、入試日程が重ならないように注意しましょう。
滝中学校および愛知県内の主な私立女子中学校における、2026年入試日程は以下の通りです。併願校を検討する際に、お役立てください。
| 学校名 | 2026年入試日程 |
|---|---|
| 滝中学校 | 2/1 |
| 愛知淑徳中学校 | 1/25 |
| 椙山女学園中学校 | 1/18 |
| 金城学院中学校 | 1/17・1/25(2日間) |
| 聖霊中学校 | 1/6・1/12(2日間) |
各科目の出題傾向は?
南山中学校女子部の入試では、算数と国語にやや出題傾向の変化が見られる一方で、理科と社会は大きな変化なく推移しています。各科目の出題傾向を整理しておきましょう。
まず算数は、大問8題という構成が定着しており、問題の難易度が上がってきている傾向にあります。次に国語では、設問量がやや減少し、それに伴って1問あたりの配点が高くなっている傾向が見られます。さらに、記述問題の文字数が200字と多めに設定されていることもポイントです。
理科は、作図問題や資料から推測して答えを導く問題が、近年継続して出題されています。また社会は、年度によって分野ごとの出題割合が若干異なるため、特定分野に偏らず、バランスの取れた準備をすることが重要です。
各科目の出題傾向を掴んだ上で、効率的に受験対策をしていきましょう。
南山中学校女子部の受験対策を科目ごとに解説
ここでは、南山中学校女子部の受験対策を、科目ごとに詳しく解説します。ポイントを押さえながら、合格に向けて効果的な準備をしていきましょう。
算数は得点差が出やすい重要科目
算数は、合格者平均と受験者全体の平均との得点差が最も大きい科目です。つまり、得点差がつきやすい算数で確実に点数を積み重ねていくことが、南山中学校女子部の合格を勝ち取る上での重要なポイントとなります。
他校と比べると、計算問題や関数分野が多いことに加えて、近年は平面図形の出題が増えている傾向があります。これらの分野を、集中的に対策しておきましょう。
また、難問が若干数出題されることもありますが、確実に合格点を取るためには、そうした難問に時間をかけすぎず、解ける問題で確実に得点を確保するという戦略も非常に有効です。
国語はケアレスミスをなくして部分点も取りにいく
国語は、設問数が減って1問あたりの配点が高くなっている出題傾向があるため、ケアレスミスには十分注意が必要です。特に記述問題では、部分点を得点につなげるためにも、白紙で提出するのは避けましょう。
長文問題については、物語文は比較的読みやすいものの、文章量が多い傾向があります。一方、説明文は内容が難しくなることが多いため、理解に時間がかかりがちです。試験時間に余裕はないため、日ごろから素早くかつ丁寧に内容を読み取る練習を積み重ねておくことが重要になります。
理科は過去問を繰り返し解いて傾向を掴む
理科は出題傾向が安定しているため、過去問を繰り返し解き、問題形式に慣れながら傾向をしっかり掴むことが大切です。
基本的には、教科書の内容や知識がベースとなっていますが、その上で、身近な現象と理科を結びつけた問題や、記述問題、作図問題、資料から答えを推測するような問題も出題されます。そのため、単に基礎知識を身につけるだけでなく、それを応用したり活用したりする力が求められます。
また、物理や地学、化学、生物と幅広い分野から出題されるため、苦手分野を作らないようにバランス良く学習を進めていきましょう。
社会は漢字で正確に解答できるようにする
社会の入試問題は記号選択問題が中心ですが、選択肢が多かったり、長文の正誤問題であったり、まぎらわしい選択肢が含まれていたりなど、迷いやすい出題も見られます。そのため、落ち着いて選択肢を見極め、正確に答えを導き出す集中力が求められます。
また、記述式の解答では、漢字で書くように指定されているのが特徴です。受験対策としては、単に用語を覚えるだけでなく、漢字で正確に書けるように練習し、ケアレスミスにも十分注意しましょう。
出題分野は、地理、歴史、政治の各分野から、まんべんなく出題されます。さらに、時事問題も出題されるため、日ごろから新聞やニュースで情報収集もしておきましょう。
南山中学校女子部での6年間|学びの特色と進学実績
ここでは、南山中学校女子部での6年間を通して、どのような学びができるのか、そしてどのような進学実績につながっているのかを紹介します。
入学後の学校生活や将来の進路をイメージして、前向きな気持ちで入試準備を進めていきましょう。
南山中学校はカトリック系ミッションスクール
南山中学校は、「人間の尊厳のために」を教育モットーに掲げる、伝統あるカトリック系のミッションスクールです。男女併学の中高一貫校として、校訓である「高い人格・広い教養・強い責任感」を大切にし、生徒は確かな学力をつけながら、キリストの教えを通して豊かな人間性を育むことを目指しています。
また南山中学校は、部活動が活発なことも特徴の1つです。中高一貫教育のメリットを活かして、中学生と高校生が一緒に部活動や学校行事に取り組み、学年を超えた交流や協調性を育んでいます。
主体性を育む「6ヵ年一貫教育」
南山中学校女子部のカリキュラムは、高校入試がないという中高一貫校の強みを活かし、学問への興味関心を高める授業を通して主体性を育む「6ヵ年一貫教育」です。
中学校では、基礎学力の定着と主体的に学ぶ姿勢の育成に重点を置き、高校では応用力を伸ばしながら、生徒一人ひとりが自らの目標を実現できるよう発展的な学習へとつなげていきます。
また、生徒の発達に合わせて、無理なく可能性を伸ばすために、成績順位が公表されないことも特徴です。弱点を作らずに、バランス良く学力を高めていくことが重視されています。
教育面では特に英語教育に力を入れており、クラスを2つのグループに分けた少人数制の英会話授業を展開しています。さらに充実した海外研修を通じて、国際的な視野を持つ人材の育成を目指していることも魅力の1つです。
南山中学校・高等学校の進学実績
南山中学校・高等学校女子部は、国公立大学や難関私立大学へ多くの合格者を輩出しています。ここでは、2025年度入試での主な大学合格実績と傾向を紹介します。
国公立大学
| 東京大学 | 2名 |
| 京都大学 | 5名 |
| 名古屋大学 | 14名 |
| 名古屋市立大学 | 17名 |
私立大学
| 南山大学 | 27名 |
| 早稲田大学 | 30名 |
| 慶應義塾大学 | 20名 |
| 同志社大学 | 29名 |
| 立命館大学 | 40名 |
実績を見ると内部進学は少数に留まっており、傾向としては、地元である愛知県内の国公立大学への合格者が多いことが挙げられるでしょう。また、愛知県は本州のほぼ中央に位置していることもあり、関東圏と関西圏のどちらの大学にもバランス良く合格者を出していることも特徴です。
さらに、医学部への進学実績も非常に充実しています。特に、愛知県内の主要医科大学においては愛知医科大学に11名、藤田医科大学に27名の合格者を輩出しました。その他にも、国公立大学・私立大学問わず、数多くの医科大学や医学部へ合格しています。
したがって、医学部を目指す女子生徒にとって、南山中学校・高等学校女子部は非常に適した学校と言えるでしょう。
※参考:卒業生の大学・短大・専修学校等合格者延人数|学校法人南山学園 南山高等学校・中学校女子部
まとめ
南山中学校女子部の偏差値や入試情報、受験対策などについて紹介しました。
難関校として知られる南山中学校女子部の入試では、合格を勝ち取るために、自分の弱点を深く自己分析し、それを弱点のままにせず克服することがカギとなります。ただし、お子さま自身の弱点を見極める分析は簡単ではないため、プロの力に頼るのがおすすめです。
トライでは、一人ひとりの状況に合わせたオーダーメイドの学習カリキュラムによる受験対策が可能です。南山中学校女子部への受験対策をご検討の方は、ぜひトライまでお気軽にご相談ください。

