広島市西区にある広島学院中学校は、県内トップクラスの難易度を誇る私立中高一貫の男子校です。同じく私立の修道中学校、広島城北中学校とともに、広島県内の男子進学校であり、3校の中でも最難関校として常に高い人気を集めています。大学進学実績もトップクラスで、東京大学や京都大学への合格者を多数輩出していることも特徴です。
この記事では、広島学院中学校の偏差値はどのくらいなのかを詳しく解説し、合格の難易度や出題傾向などの入試対策についてもご紹介します。
広島学院中学校の偏差値|合格ラインや併願校は?
前述の通り広島学院中学校は県内でも最難関レベルで、中学受験では非常に高い学力が求められます。ここでは広島学院中学校の最新の模試データに基づく偏差値の目安や倍率の推移、偏差値から考えられる併願校などをご紹介します。
広島学院中学校は中国地方の最難関男子校
広島学院中学校は修道中学校、広島城北中学校と共に、私立中学校における広島男子トップ校の1つです。四谷大塚の発表によると、広島学院中学校の偏差値はAライン80偏差値59で、中国地方の広い範囲で見ても最難関レベルの学校と言えるでしょう。
合格倍率の推移|合格最低点の目安は?
2025年度を含めた直近の入試結果を見ていきましょう。数値的には志願者数と受験者数が減少傾向にありますが、依然高い人気校であることには変わりありません。合格最低点は400点満点中260点前後を推移しているため、60%以上の得点率が合格のための目標となります。
| | 2025年 | 2024年 | 2023年 |
|---|---|---|---|
| 志願者数 | 574名 | 615名 | 641名 |
| 受験者数 | 557名 | 604名 | 635名 |
| 合格者数 | 283名 | 280名 | 281名 |
| 合格倍率 | 50.8% | 46.3% | 44.2% |
| 合格最低点(400点満点) | 262点 | 255点 | 259点 |
近隣の主要校との偏差値の比較|併願校はどこ
広島県内の男子校において、偏差値59の広島学院中学校は揺るぎないトップクラスです。次いで、広島の男子校は下記のようになっています。
修道中学校 偏差値50
広島城北中学校 偏差値41
共学校の併願校は下記になります。
広島大学附属福山中学校 偏差値59
広島大学附属中学校 偏差値62
広島県立広島中学校 偏差値55
AICJ中学校(東医コース) 偏差値55
AICJ中学校(早慶コース) 偏差値52
崇徳中学校 偏差値45
広島なぎさ中学校 偏差値42
併願校は、事前にオープンスクールなどで各学校の雰囲気を知り、入試日程を調整しやすい学校を組み合わせましょう。
※参考:偏差値一覧|四谷大塚ドットコム
広島学院中学校の入試情報と近年の出題傾向
中国エリア最難関男子校の広島学院中学校ではどのような入試が行われるのでしょうか。ここでは2026年度からの変更点を含む最新の入試情報や注意事項、近年の出題傾向についご紹介します。
入試情報|各科目の配点と試験時間について
入学試験は例年1月後半に、広島学院中学校で実施されます。
試験時間と点数は、国語と算数がそれぞれ60分で120点満点、社会と理科がそれぞれ40分で80点満点の合計400点満点です。理科は昼食を挟んで、午後の実施となります。
入試の際の注意点
当日は受験票、筆記用具、定規、昼食が必要です。定規は、三角定規は持ち込み可能ですが、分度器は持ち込めないので注意しましょう。教室内には時計がないため、持ち込むことが推奨されています。2024年度までは体育館で軽食や飲み物の販売がありましたが、2025年度からはその案内が削除されました。昼食と飲み物は忘れないように持参しましょう。
また例年、合格発表は試験翌日に行われていましたが、2026年度入試からは試験の2日後に変更となっています。
【科目別】広島学院中学校の近年の出題傾向は?
中学受験では各学校で求める人物像が異なることから、出題される問題傾向は異なります。広島学院中学校ではどのような問題がよく出されるのかをご紹介します。
算数の頻出問題が固定化されている
基本的な力を見る問題と、応用力や考える力を問う問題がバランスよく出題される傾向にあります。出題範囲にかなり偏りがあるため、頻出分野の「和と差の文章題」「数の性質」「平面図形」「速さ」は重点的に対策をとっておくことが必要です。
国語の文章問題は大問1つが3,000字程度と多め
例年、漢字問題、文学的文章、説明的文章の3つで構成されます。文章問題は各3,000字、全体で8,000字程度と中学受験全体で見てもかなり文章量が多いので、素早く読むことが必須です。毎年30字~60字程度の記述問題が出題されているので、文章の要点を読み取ってまとめる高い記述力も求められます。
理科は実験データなどから答えを導く問題が頻出
物理、化学、生物、地学の各分野から幅広く出題されます。特に物理分野からは、分量の多い文章題や大量の実験データから紐解く問題が頻出で、必要な情報を抽出する読解力が求められます。化学分野では溶解度の計算問題がよく出題され、複雑な問題が多い傾向にあります。
社会は難易度が高く1点が合否の分かれ目
小学校で使用される教科書や地図帳、副読本に掲載されている内容からの出題がメインですが、問題のレベルが非常に高く、社会で点数が取れるかが合否を分けると言っても過言ではありません。問題量が多いだけでなく応用問題や記述問題も出されるため、単なる暗記では太刀打ちできないと認識しておきましょう。
【広島学院中学校受験】合格のために必要な対策
広島学院中学校では毎年、どのような点に着目して勉強を進めて欲しいかがホームページで公開されます。ここでは2026年度に向けて発表された「各教科からのメッセージ」も交えて、合格のための対策法をご紹介します。
算数は途中計算も意識して答えを導く練習をする
途中計算の欄が設けられている問題で、答えのみしか書いていない答案は減点されることがあります。反対に、答えまでたどり着けていなくても筋道を立てて正しく展開されていれば評価されることもあります。採点の際、答えが出ていなくても書いてあることはしっかりじっくり見てもらえるので、最後まであきらめずに粘り強く取り組むようにしましょう。
日ごろから条件や表をまとめることや、線分図や面積図の作成など基本的な作業を怠らずに演習することが大切です。
国語は問題文や設問を丁寧に読み解く
試験では、筋道を辿って正確に文章を読み取ることができるか、心情を読み取ることができるか、丁寧に表現することができるかがチェックされます。合計8,000字を越える膨大な文章を読まなくてはなりませんが、限られた時間の中で問題文や設問をできるだけ丁寧に読むように心がけましょう。
また漢字の書き取り問題を含め、文字の丁寧さにはかなり注意が必要です。雑で誤魔化したかのような文字は認められず、一画一画を丁寧に、濃い字でバランスにも気を付けて書く必要があります。日ごろから意識しておきましょう。
理科は筋道を立てて論理的に考える訓練を行う
日ごろの勉強では教科書の知識に偏ることなく、実験や観察を注意深く行なって「なぜそうなるのか」理由や根拠を考えることが大切です。また、筋道を立てて論理的に考えるように意識することや、問題文をきちんと読んで意図を的確に把握し、問われたことに対して的確に解答する読解力も求められています。目の前にある自然現象や実験データに向き合い、どのような考えや発想が生み出されていくのかに着目しながら勉強を進めてください。
問題によっては教科書に載っていないものが含まれる場合があるかもしれませんが、問題文中に十分な説明が加えられているので見落とさないようにしましょう。
社会は大学入学共通テストを意識した時事問題対策が必須
知識を問う問題とともに、「あの出来事はなぜ起こったのか」など、理由や目的を問う問題も出題されます。出来事や年号だけを単に暗記するのではなく、「なぜ起こったのか」「その結果、次に何が起こったのか」を説明できる力をつけましょう。正確な知識と図表の確認、語句を確実に漢字で書けるようにしておくという基礎的学習の積み重ねが何より大切です。また、大学入学共通テストの形式に合わせた出題が増えているので確認しておきましょう。
広島に関する郷土問題は、小学校3年生、4年生で使われる副読本『わたしたちの広島3・4年生』も参考に作問されています。日ごろから新聞の地域欄に目を通しておくことも大切です。
【広島最難関男子校】広島学院中学校|学びの環境・大学進学実績
人気の高い広島学院中学校の6年間の教育内容や、気になる大学進学実績についてもご紹介します。
高校からは入学できない完全中高一貫校
広島学院高等学校には外部からの高校入試がありません。中学校からの内部進学者による完全中高一貫校となっています。そのため、6年間を通して一貫性のあるカリキュラムのもと、学力だけでなく思考力や人間性をじっくり育む教育が行われています。
高校受験が無い分、中学段階から大学受験を見据えた学習に集中できるのも大きな魅力です。落ち着いた環境の中で志の高い仲間と共に学べることが、広島学院の魅力と言えます。
上智大学などの姉妹校をもつゆとりのある男子校
「他者のために、他者とともに」をスローガンに掲げ、中高一貫のゆとりある時間の中で学びへの興味をふくらませ、何事にも積極的に取り組む姿勢を養う教育が行われます。男子の多感な思春期の6年間を大切な仲間とともにすることで、生徒一人ひとりが自分の才能に気付くためのサポートを全力で行ってくれます。
また日本で3番目の中学校・高等学校としてイエズス会が設立したカトリック系の学校であることから、栄光学園中学高等学校、六甲学院中学校・高等学校、上智福岡中学高等学校、エリザベト音楽大学、上智大学が姉妹校となっています。
旧帝大・国公立・医学部をはじめとする多彩な大学進学実績
高い進学実績も、広島学院中学校が人気の1つです。2025年度は進学者数190名のうち、43名が医学科への進学を果たしました。多彩な進学先の一部をご紹介します。
国立大学
| 東京大学 | 9名 | 京都大学 | 9名 | 大阪大学 | 6名 |
| 神戸大学 | 11名 | 北海道大学 | 6名 | 九州大学 | 11名 |
| 広島大学 | 38名 | 山口大学 | 8名 | | |
私立大学
| 慶應義塾大学 | 9名 | 上智大学 | 6名 | 早稲田大学 | 11名 |
まとめ
広島学院中学校は県内トップクラスの大学進学実績を誇る一方で、「勉強がすべてではない」という考えから、6年間を通じて学力と共に人間性を磨き、他者のために生きるリーダーを育てる環境が整っています。難関大学を目指しながら、豊かな人間性を育む6年間を過ごしたいと考えている方にとっては非常に魅力あふれる学校だと言えるでしょう。
一方で、広島県内だけでなく中国地方で見ても非常にレベルの高い学校のため、受験勉強に力を入れざるをえません。広島学院中学校の入試問題は特色が強いため、手広く勉強するのではなくピンポイントで本命に向けた勉強をすることが合格への近道と言えるでしょう。集団塾だけでは広島学院中学校への合格が不安だという方は、個別指導塾で補強するという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
トライでは、過去問の分析をもとに一人ひとりの弱点を明確にして、広島学院中学校合格への最短ルートをご提案します。「塾の勉強だけでは不安」「どのように勉強を進めればいいかわからない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

