中学受験を控えた大切な時期に、これまで素直だったお子さまが急に反抗的な態度を取るようになることがあります。お子さまが勉強をせず、注意しても口答えをするなど今までにない態度を取る場合は、「反抗期」かもしれません。反抗期が長引くと親子関係が悪化し、疲弊する保護者様も少なくありません。
そこで、この記事では中学受験期の反抗期の特徴から落ち着くまでの時期、成績との関係やNG行動、対処法までを詳しく解説します。反抗期のお子さまへの接し方が明確になり、自信をもって中学受験期を乗り切れるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
中学受験と反抗期が重なるのは珍しくない
中学受験期にお子さまが反抗的になるのは、決して珍しくありません。小学校高学年から中学生は「第二次反抗期」と呼ばれる成長段階にあたり、受験期と重なりやすいためです。
ちなみに第一次反抗期は、幼児期に起こる「イヤイヤ期」と呼ばれる時期です。第一次反抗期では「自分でやりたい!」という自立心が高まって起こります。
一方、第二次反抗期は、自立心だけが理由ではなく、体の成長に伴ったホルモンバランスの乱れも影響してきます。
突然、お子さまに反抗的な態度を取られ驚かれる保護者様も多いかと思われますが、決して「急にワガママ」になったのではありません。お子さまの脳や心が大人に近づいている健全な成長の証です。反抗期は「成長のサイン」として、冷静に受け止めましょう。
【男女別】反抗期の特徴
反抗期の表れ方は、個人差も大きいため、一概に男女で分けられるものではなく、また必ずしもすべてのお子さまに当てはまるわけではありませんが、一般的な傾向として、表現の仕方に違いが見られることがあります。
ここでは、男女別によく見られる特徴の一部をご紹介します。
【男の子の反抗期】:感情が行動に出やすい
男の子の反抗期は、感情の揺れが言動や行動として表れやすい傾向があります。中学受験の焦りや不安が強く、感情のコントロールが追いつかず反応が大きくなることもあります。
例えば「うるさい」「うざい」などの強い言葉を使う、ドアを勢いよく閉める、物を投げる・壊すなどの行動が見られることもあります。お子さま本人も、自分の感情をコントロールできず、戸惑っているケースも少なくありません。
【女の子の反抗期】:言葉や態度で反抗する
女の子の反抗期は、言葉や態度で反発を示す傾向があります。「理解して欲しい」という甘えと「自立したい」という拒絶が交じり、父親と比べ、特に同性である母親に対してより強い反抗態度を出すケースも多いです。
例えば、話しかけても返事をしない、目を合わさない、部屋にこもるなど、不機嫌さを態度に出します。そのため、親にとっては、男の子の反抗期よりも精神的な消耗が激しくなる特徴があります。
中学受験の反抗期はいつからいつまで続く?
反抗期がいつ始まり、いつ終わるのかについてご紹介します。こちらも個人差が大きいため、あくまで一般的な目安としてご参考ください。
小5後半〜小6で強く出やすい
反抗期のピークは、小学5年生の後半から小学6年生です。この時期は心身が大人へと変化し始めて起きる「第二次反抗期」と受験のプレッシャーを感じる時期が重なります。
「自立したい」「干渉されたくない」という気持ちと、中学受験を控え学習進捗や成績を管理される葛藤が激しい反発を引き起こします。この時期の反抗は、単なるわがままではなく、自立に向けて成長している過程と捉えましょう。
入試終了後に急に落ち着くケースも多い
入試が終わった途端、憑き物が落ちたように穏やかになるケースも多いです。受験期はお子さま自身も「失敗したらどうしよう」「期待に応えないと」と、常に不安や緊張を抱えています。そのため試験が終わると緊張感が解け、言動が元に戻るケースも多いです。
今、どれだけ激しい衝突があっても「受験が終わったら落ち着く」と前向きに考え、冷静に見守ってあげましょう。
反抗期=性格の問題ではない
反抗期は、お子さまの性格や育て方の問題ではありません。心と体が成長する過程で、誰にでも起こりうる自然な現象です。
第二次反抗期は、脳の中で「感情」を司る部分が「理性」を司る部分よりも活発になり、お子さま自身でも感情のコントロールがしにくくなります。「性格が悪くなった」とネガティブに捉えるのではなく、大人として自立し始めたポジティブな成長のサインとして受け止めましょう。
反抗期で成績が下がるのは本当?中学受験への影響
前述したように反抗期のピークは小5後半〜小6です。この時期は学習内容も難しくなるため、反抗期の有無に関わらず成績は下がりやすくなります。反抗期が原因で勉強が遅れ成績が一時的に下がっても、過度に心配する必要はありません。
以下に、見極めポイントをご紹介します。
様子見で良いサイン
ご家庭で反抗的な態度でも、小学校や塾など第三者の前では落ち着いていれば、様子見で問題ありません。
例えば、「勉強したくない」「塾に行きたくない」と文句を言いながらも授業や模試はしっかりと受けている場合は、ご家庭が「安心して本音を出せる場所」になっている証拠です。「外で頑張っている分、家で発散しているんだな」と理解し、しばらくは様子を見ましょう。
要注意のサイン
一方、お子さまが長期間にわたり塾を拒否していたり、自己肯定感が著しく低下し「どうせ勉強しても無理」「全部ムダ」など無気力な発言が増えたりした場合は、早急な対応が必要です。
塾に通わないことで、学習が遅れる不安が高まり、勉強へのモチベーションや自信が下がるという負の悪循環に入りやすくなるためです。また、塾に行かず成績が下がると、保護者様との衝突も増え親子関係の悪化にもつながります。
もし、要注意のサインが見られた場合はご家庭で抱え込まず、塾の講師や家庭教師など、第三者の力を借りることも検討しましょう。
反抗期の子どもにNGな対応4選
反抗期は保護者様の対応によっては悪化する恐れがあります。ここでは、お子さまの学習意欲や親子関係に悪影響を与えかねないNG対応を4つご紹介します。
感情的に怒鳴る
感情のままに叱りつけるのは逆効果です。お子さまの反抗を止めるどころか、恐怖やさらなる反発心を抱えてしまいます。さらに反論を許さず一方的に叱り続けるとお子さまは「親は自分の話を聞いてくれない」と感じ、心を完全に閉ざしてしまいます。
怒りのピークは6秒と言われています。もし怒りを感じた時は、深呼吸して6秒待ちましょう。どうしても我慢できなければ、部屋を移動するなどお子さまと物理的に離れることも効果的です。親子間の信頼関係を保つためにも、必ず気持ちが落ち着いてから、話をしましょう。
他の受験生と比べる
他の受験生や兄弟と成績や態度を比較するのは避けましょう。保護者様としては、鼓舞するつもりの言葉でも、お子さまの自己肯定感を大きく下げる原因になりかねません。
プライドが傷つくと、保護者様への不信感にもつながります。比べる対象は過去のお子さま自身にし、「前より問題を解くのが早くなったね」「昨日より集中していたね」など、ポジティブな変化を伝えるようにしましょう。
干渉しすぎる
勉強の進捗を細かく管理しすぎる過干渉も逆効果です。細かすぎる口出しを繰り返すと、お子さまの自主性が奪われ学習意欲の低下を招きます。「何ページまで進んだの?」「その解き方で合っている?」など頻繁にチェックされては、お子さまも監視されているように感じ、やる気を失ってしまいます。
例えば、1週間の学習スケジュールを一緒に決めて、日々の進捗はお子さまに任せるなど適度な距離感を意識しましょう。お子さま主体での学習が難しい場合は「何か困っていることはある?」など、干渉と思われない声掛けがおすすめです。
放置する
「もう勝手にしなさい!」と、投げ出す放置も、避けるべき対応の1つです。例えお子さま自身が「放っておいて!」と言ったとしても、言葉通りに受け取って放置してはいけません。親子関係の悪化はもちろん、お子さまが本当にSOSを出している時に気づけなくなる恐れもあります。
「最近どう?」「塾、お疲れさま」など小さな声掛けでも構いません。お子さまを気にかけている姿勢を見せましょう。
反抗期の子どもに疲れた|保護者の正しい対処法
親子関係を良好に保ちながら受験期を乗り切るための、具体的な3つの対処法をご紹介します。
コントロールしようとしない
反抗期の根本にあるのは「自立したい」という欲求です。そのため、お子さまの行動をコントロールしたり、正論で抑え込もうとしたりしても、逆に激しく反発されます。
「早く勉強しなさい!」と命令口調で伝えるのではなく「お母さんはこう思うけど、あなたはどうしたいの?」「今週は何から勉強する?」など、お子さまの意思を尊重した声掛けを意識しましょう。
気持ちを受け止める
反抗期のお子さまには、アドバイスよりもまずは、言い分や感情を丸ごと受け止める姿勢をとりましょう。「そんな風に考えていたんだ」「そうなんだね」など共感を示すことでお子さまは、安心感を得られます。
また、お子さまの話を聞く際は、聞き流したり途中で遮ったりせず、しっかりと、顔を合わせて聞いてあげましょう。この時期に親子間の信頼をしっかりと積み上げられれば、中学受験の追い込み期も親子で乗り越えやすくなります。
第三者のサポートを検討する
親子関係が行き詰まる前に、塾の講師や家庭教師、カウンセラーなど「第三者の介入」を検討しましょう。
反抗期のお子さまは、距離が近い保護者様には甘えが出てしまい、素直になれないケースも多いです。さらに「家庭内でなんとかしないと」と抱え込んでしまうと、保護者様が疲弊するだけでなく、お子さまにとっても逃げ場が無くなってしまいます。
保護者様は思い切って体調管理や塾の送迎、学習環境を整えるなど、生活面のサポートに留め、学習面はすべてプロに一任した方が、親子間の不要な衝突を減らすことができます。
まとめ
反抗期のピークは小5後半〜小6です。中学受験期に反抗期が重なることは珍しくないため、過度に心配する必要はありません。入試終了後に落ち着くケースも多いでしょう。
一方で、入試を控えた大事な時期に塾を長期間拒否する、無気力な発言が増えている場合は、様子見はせずに早急な対応が必要です。ご家庭だけでの対応が難しい場合は、プロの第三者に任せることも検討しましょう。保護者様の負担や親子関係の悪化を減らすだけでなく、お子さま自身もメリハリがつき勉強に向き合いやすくなります。
トライでは、一人ひとりの性格に合わせたマンツーマン指導で中学受験期のお子さまをサポートいたします。反抗期で衝突が起きやすい時期でも、トライが保護者様とは異なる立場から落ち着いて向き合い、学習面の伴走役を担うことができます。ぜひ、お気軽にご相談ください。

