2026/05/18

植木算とは?中学受験算数の頻出問題|役立つ考え方と解き方を図解でわかりやすく解説

植木算は中学受験でよく出題される特殊算の1つです。「なぜ+1や-1が必要なのか」という理由を理解しないまま公式を丸暗記すると、条件が変わった途端に解けなくなるケースが多くあります。

この記事では、植木算の基本パターンや公式、図を使った解き方をもとに、お子さまへの教え方をわかりやすく解説しています。

植木算の本質的な理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。

植木算とは?木と間の関係で理解する考え方を解説

植木算は「木の本数」と「間の数」という2つの数量の関係を理解する問題です。一見シンプルな問題に見えますが、条件によって本数と間の数の関係が変わるため、仕組みを理解していないと応用問題で混乱しがちです。

まずは基本的なイメージと、中学受験で出題される背景を確認しましょう。

植木算は木と間の関係を考える算数問題

植木算とは、一定の間隔で並んだものの「個数」と「間の数」の関係を考える算数問題です。例えば「10mの道に2m間隔で木を植えると何本必要か」という問いが、植木算の典型例です。ポイントは、木の本数と間の数がずれるという点です。

木を1本植えるたびに間が1つ生まれるわけではなく、両端の処理によって本数と間の数の関係が変わります。この「ずれ」をしっかり理解しておくと、どのような条件の問題でも対応できるようになります。

「植木」と言いますが、実際には花・電柱・旗・人の並びなど、等間隔で配置されるものなら何にでも応用されて問題になります。

植木算が中学受験の算数でよく出題される理由

植木算は、規則性を読み取る力と条件を正確に整理する力が求められる問題であり、中学受験で頻繁に出題される分野です。

「両端に植えるか否か」「直線か円形か」といった条件によって答えが変わるため、問題文をきちんと読み解く読解力も試されます。公式を丸暗記するだけでは、条件が少し変わった途端に手が止まってしまいます。

植木算で身につく「条件を図に整理して考える習慣」は、速さや割合など他の問題にも直結するため、早い段階で理解を深めたい単元の1つです。

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植木算、公式は覚えたのに応用問題で詰まっていませんか?

植木算は条件の読み取り方によって解き方が変わるため、丸暗記では本番で通用しないケースがあります。
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植木算の基本の公式|木の数と間の関係

植木算には「両端に植える」「両端に植えない」「円形に並べる」という3つの基本パターンがあります。それぞれ木の数と間の数の関係が異なるため、パターンごとに整理して理解しましょう。

両端に木を植える場合|木の数=間の数+1

一見複雑に見えても、図を書いて木と間の数を整理すると関係性がつかみやすくなります。

【例題】
30mのまっすぐな道があります。この道の両端に木を植えることにしました。木と木の間を6mずつあけて植えるとき、木は全部で何本必要でしょうか。

まず間の数を求めます。

30÷6=5(間)

ここで「5本」と答えてしまいがちですが、これは間の数であって木の本数ではありません。両端にも木を植えるため、木の本数は間の数より1つ多くなります。

間の数+1=木の本数
5+1=6本

答え:6本

両端に植える場合は、「割って(÷)出た数はあくまで間の数」と意識するのが、この問題でつまずかないためのポイントです。

両端に木を植えない場合

図を書いて両端の状態を確認すると、木と間のずれが視覚的に理解しやすくなります。

【例題】
15mの直線の道に、3mおきに木を植えます。ただし、道の両端には木を植えません。このとき、必要な木の本数を求めなさい。

まず間の数を求めます。

15÷3=5(間)

両端に植えない場合、両端の2ヶ所分が木のない場所です。そのため木の本数は間の数より1つ少なくなります。

間の数-1=木の本数
5-1=4本

答え:4本


「両端に植えない=間の数より1少ない」という関係を、図を書きながら確認すると視覚的に理解しやすいでしょう。

円形に並べる場合

円形は直線と異なるルールが適用されるため、図で木と間の対応を確かめながら解くと整理しやすくなります。

【例題】
周囲の長さがわからない円形の池があります。この池の周りに、3m間隔で合計10本の木を植えました。池の周りの長さは何mでしょうか。

円形の場合、植えた木の本数と間の数は一致します。木を1本植えるごとに間が1つ生まれ、最後の木と最初の木の間も1つの「間」としてカウントされるためです。

間の数=木の本数

今回は木が10本なので、間の数も10。

3×10=30m

答え:30m

直線の問題と異なり、円形では「+1」も「-1」も不要です。3つのパターンの中で最も混乱しやすい部分なので、図を書いて確認する習慣をつけておくと安心です。

植木算の解き方|中学受験でよく出る3つのポイント

植木算を正確に解くには、公式を覚える前に押さえておくべきポイントがあります。解き方の手順を3つに整理したので、順番に確認していきましょう。

木の数と間の数の関係を整理する

植木算でつまずく原因の多くは、木の数と間の数を同じものとして捉えてしまう点にあります。実際には、条件によってこの2つの数は一致しません。

3つのパターンの関係を表にまとめると、以下の通りです。

パターン ​​関係式
両端に木を植える 木の数=間の数+1
​​両端に木を植えない 木の数=間の数-1
円形に並べる 木の数=間の数

この3パターンの違いを頭に入れておくと、問題を見たときにどの関係式を使えば良いかの判断がしやすくなります。まずは表の内容を基準に、例題を確認してみてください。

問題文から両端の条件を確認する

植木算では、両端に木を植えるかどうかで使う関係式がまったく異なります。問題文を読む際は、まず「両端の条件」を確認する習慣をつけましょう。

例えば「端から端まで植える」という表現は両端あり「両端を除いて植える」は両端なしと読み取れます。しかし問題によっては条件が曖昧に書かれていることもあるため、読み飛ばしによるミスが起きやすい箇所です。

答えが出た後に、問題文の条件と照らし合わせて確認する一手間が、ケアレスミスの防止につながります。

図を書いて数量関係を整理する

植木算は、文章だけで情報を整理しようとすると「+1」「-1」の判断を誤りやすくなります。図を書いて視覚化すれば、木と間の関係が一目で確認が可能です。

図を描く際は、細かいイラストにこだわる必要はありません。以下のようなポイントが伝わるシンプルな図で十分です。

  • 道を横線で表す
  • 木は「◯」などの簡単な記号で表す
  • 木と木の間は矢印で示す
  • 間隔(例:6mなど)を矢印の上に書く
  • 全体の長さも下にまとめて書く

図を使うと、両端の扱いや間の数がひと目でわかり、該当するパターンを選びやすくなります。図を書く習慣は、植木算だけでなく旅人算など他の特殊算にも応用できます。

植木算をはじめとした算数の土台となる単元で理解が不十分な場合は、以下の記事も参考にしてください。

植木算の応用問題|中学受験頻出

基本パターンを理解したら、次は応用問題に挑戦してみましょう。中学受験では、基本の考え方を組み合わせた問題が出題されます。問題のタイプ別に解き方を確認してください。

木の間にさらに植える二次植木算

複雑に感じる問題でも、図を使って位置関係を整理すれば、手順が理解しやすくなります。

【例題】
20mのまっすぐな道の両端に、4mごとに木を植えます。その後、隣り合う木と木の間の真ん中に、チューリップを1本ずつ植えます。チューリップは全部で何本必要でしょうか。

まず木の本数を求めます。

20÷4+1=6本

木の間の数は6-1=5(ヶ所)。
各間の中間に1本ずつ植えるので、答えは以下の通りです

5×1=5本

答え:5本

図を書く際は、木を「◯」、チューリップを「×」で区別して書くと、二重に数えるミスを防ぐことができます。木の間の数に着目することが、この問題を解く上でのポイントです。

格子状に植える面の植木算

縦と横に広がる面の問題も、図を書いて縦・横それぞれの列を順番に整理すると解きやすくなります。

【例題】
縦15m、横20mの長方形の広場に、縦・横それぞれ5m間隔で木を植えます。四隅にも木を植えるとき、木は全部で何本必要でしょうか。

まず横方向の本数を求めます。
20÷5+1=5本

次に縦方向の本数を求めます。
15÷5+1=4本

横5本、縦4本をかけ合わせます。
5×4=20本

答え:20本

面の植木算では、縦と横をそれぞれ独立した直線の植木算として考え、最後にかけ合わせるのが基本手順です。

「四隅を除く」「外周のみ」など条件が加わる問題では、まず全体の本数を求めてから条件に応じて調整してください。

時間を使った植木算

時刻と時刻の「間」を植木算の「間の数」に置き換えると、道路の問題と同じ考え方で解けます。

【例題】
ある路線では、電車が決まった間隔で運行されています。始発は午前5時、最終は午後10時で、1時間ごとに発車します。1日に何本運行されるか求めなさい。

まず時刻を24時間表記に統一しましょう。

午前5時→5時、午後10時→22時

全体の時間は22-5=17時間。始発と最終の両方を含むため計算すると以下の通りです。

17÷1+1=18本

答え:18本

時間の植木算では、24時間表記に統一してから計算することで、時刻の読み間違いによるミスを防ぐことができます。時刻を数直線上に書き出すと、間の数が視覚的に確認できるでしょう。

紙をつなぐのりしろ問題

のりしろ問題は、紙をつなぐ「重なり」の数が「木の本数より間の数が1少ない」パターンと同じ構造になっています。

【例題】
長さ40cmの紙を3枚使って1本につなぎます。つなぐ部分はそれぞれ10cmずつ重ねます。できあがった紙の長さは何cmですか。

手順は以下の通りです。

  1. 3枚の紙の合計:40×3=120cm
  2. のりしろの数:3-1=2ヶ所
  3. のりしろの合計:10×2=20cm
  4. 完成した長さ:120-20=100cm

答え:100cm

のりしろの数は「枚数-1」になる点が、この問題で見落としやすいポイントです。紙をつなぐ場面を図でイメージしながら、重なる箇所を一ヶ所ずつ確認する習慣をつけましょう。

植木算はいつから学ぶ?小学校と中学受験での学習時期

植木算の学習タイミングや進め方は、学校での学習か受験対策かによって変わります。目安となる時期を知っておくと、家庭でのサポートもしやすくなります。

植木算は小学校の正式単元ではなく規則性の問題として学ぶ

植木算は、小学校の学習指導要領に単元名として記載されているわけではありません。多くの場合、数の規則性や図形の並び方を学ぶ単元の中で、関連する考え方として触れる程度の扱いになっています。

そのため、学校によって授業での扱い方に差があります。植木算をしっかり取り上げる学校もあれば、ほとんど扱わないケースもあるのが実情です。

お子さまが「植木算を習った記憶がない」と言っても、珍しい話ではありません。中学受験を考えているなら、学校の授業だけに任せず、家庭や塾で意識的に学習の場を確保することが重要です。

※参考:小学校 学習指導要領(平成29年告示)|文部科学省

中学受験では小学校4〜5年生ごろから学習する

中学受験の学習カリキュラムでは、植木算は特殊算(文字式を使わずに解く独自の解法)の1つとして、小学4〜5年生ごろに扱われる場合が多いです。

この時期は、和差算やつるかめ算など他の特殊算と合わせて学ぶため、規則性の考え方をまとめて整理できる時期でもあります。4年生のうちに基本パターンを身につけておくと、5年生以降に出てくる図形や速さとの複合問題にも対応しやすくなります。

「うちの子はまだ習っていない」と感じている方でも、4年生前後であれば十分に学習を始められる時期です。

家庭学習では規則性を学ぶ時期から取り入れる

家庭学習で植木算を取り入れるなら、数の並び方や繰り返しのパターンなど、規則性の問題に触れ始めた時期が自然なタイミングです。

先取り学習を急ぐ必要はありません。まずは「等間隔に並べると間はいくつできるか」という基本問題に取り組みましょう。その上で条件を変えた問題に進むと、無理なく理解を深められます。

お子さまが規則性の問題を楽しめるようになってきたら、植木算の導入として線分図を書く練習から始めるのがおすすめです。理解の深さに合わせて進めることが、算数への苦手意識を持たないためのポイントです。

植木算を子どもにわかりやすく教える方法

植木算は、教え方次第で理解の進み方が変わります。ここでは、子どもが理解しやすい3つの教え方を確認しましょう。

植木算をうまく教えられない場合や、算数全体の苦手意識が消えないお子さまには、以下の記事もご覧ください。

図を書いて木と間の関係を説明する

植木算では「木が5本なら間は4つ」と言葉だけで説明しても、頭の中で思い描けない子どもは少なくありません。図を書いて見せてあげると、木と間の関係が一目でわかるようになります。教えるときは、保護者様が実際に紙に書きながら説明してください。

「木」を◯で、「間」を線で表し、数を書き込んでいくだけで十分伝わります。図を書く習慣がつくと、両端の条件が変わったときにも自分で整理できます。

公式に頼らず図から答えを導く経験を積むことが、応用問題への対応力につながるでしょう。

身近な例で植木算を理解させる

「等間隔に木を植える」という問題設定は、子どもにとってイメージしにくい場合があります。公園のフェンスや道路沿いの電柱など、日常で目にしているものに置き換えると、問題の場面がぐっと具体的になります。

例えば「公園のベンチが5脚あって、ベンチとベンチの間には何のスペースがある?」という問いかけは、植木算の考え方そのものです。

抽象的な問題をいきなり解かせるより、まず身近なものに結びつけて気づかせる方が、算数への苦手意識をやわらげる効果があります。

散歩や外出のちょっとした場面を、植木算の導入に活用してみてください。

問題演習で理解を定着させる

図の書き方や考え方が身についたら、次は問題演習で定着させる段階です。まず「両端に植える・直線」の基本問題から取り組み、慣れてきたら「片端のみ」や「円形」へと条件を変えていくと、無理なく理解を深められます。

植木算の問題演習では、中学受験向けの問題集や塾のテキストを活用する方法が有効です。基本パターンごとに問題が整理されているものを選ぶと、苦手なパターンを集中的に練習しやすくなります。

トライの中学受験対策

植木算をはじめとした特殊算に苦手意識があるお子さまには、トライの中学受験対策が選択肢の1つです。

トライでは、志望校の出題傾向をもとにお子さま専用の学習カリキュラムを作成します。授業は完全マンツーマン形式のため、お子さまがつまずいている部分をその場で掘り下げながら解消することができます。

集団塾との併用にも対応しているため、特定の科目だけ強化したい場合にも相談が可能です。学習面だけでなく、受験当日に向けた精神面のフォローも受けられる点が、個別指導ならではの強みです。

効率よく植木算の理解を深めて中学受験の合格を目指すなら、トライの個別指導の活用も検討してみてください。

まとめ

植木算は「木の本数」と「間の数」の関係を理解する特殊算で、中学受験でも頻出の単元です。基本パターンは「両端に植える(+1)」「両端に植えない(-1)」「円形(増減なし)」の3つに整理できます。

公式の暗記より先に、図を書いて条件を整理する習慣をつけると、応用問題への対応力につながります。二次植木算やのりしろ問題といった応用問題も、基本パターンに分解して考えることがポイントです。

植木算をはじめとした特殊算に苦手意識があるお子さまには、ト一人ひとりのつまずきに合わせたサポートが有効です。トライではマンツーマン指導で理解度に応じた学習を進められるため、苦手な単元も無理なく克服していくことができます。効率よく力を伸ばしたい方は、こうした個別指導を取り入れることでよりスムーズな理解につながるでしょう。

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