東京科学大学は、2024年10月1日に東京工業大学と東京医科歯科大学が統合して誕生した国立大学です。
理工系の総合大学として知られた東京工業大学と、医学部・歯学部を擁する医療系大学であった東京医科歯科大学が1つになったことで、理学院、工学院、物質理工学院、情報理工学院、生命理工学院、環境・社会理工学院という理工系6学院と、医学部、歯学部という医歯学系2学部を併せ持つ、現代の国公立大の中では類例の少ない構成の理系総合大学が生まれました。
2026年度からは、理工系の学生が3年間で早期卒業して医学科2年次へ編入し、8年間で「理学または工学」と「医学」の2つの学位を取得できる「医工連携人材養成コース」も新設されています。
一方で、統合以降「結局どのくらいのレベルなのか」がわかりにくいと感じている受験生や保護者様も多いのではないでしょうか。この記事では、学部・学院別の偏差値ランキング、最難関国公立大学群での立ち位置、入試の特徴、二次試験対策までをまとめて解説します。なお、偏差値はあくまで合格可能性の目安であり、数値だけで判断せず、入試方式や自分の適性とあわせて志望校を考えましょう。
東京科学大学の学部・学院別偏差値ランキング
東京科学大学の偏差値は、学院・学部によって50.0〜70.0と幅があります。医学部医学科がもっとも高く、理工系6学院はいずれも同水準でそろっていることが特徴です。まずは全学院・学部を1つの表にまとめたランキングを見ていきましょう。
偏差値ランキング一覧
| 学院・学部 | ボーダー偏差値 | 大学入学共通テスト得点率 |
|---|---|---|
| 医学部 | 55.0〜70.0 | 71~92% |
| 理学院 | 65.0 | 80% |
| 工学院 | 65.0 | 81% |
| 物質理工学院 | 65.0 | 79% |
| 情報理工学院 | 65.0 | 82% |
| 生命理工学院 | 65.0 | 79% |
| 環境・社会理工学院 | 65.0 | 80% |
| 歯学部 | 50.0〜60.0 | 62~81% |
医学部医学科の70.0は、東京大学理科三類(72.5)に次ぐ全国トップクラスの水準です。旧東京医科歯科大学時代から続く伝統ある医学部としての難易度が、統合後も維持されていると言えるでしょう。
一方、理工系6学院はどの学院も65.0で並んでおり、学院間で偏差値の差は例年ほとんどありません。旧東京工業大学時代からの偏差値帯をそのまま引き継いだ水準で、志望学院を選ぶ際は偏差値の差よりも学びたい分野で選ぶことが大切です。
歯学部は歯学科60.0に対し、口腔保健衛生学専攻や口腔保健工学専攻は50.0とやや挑戦しやすい水準ですが、これらの専攻は歯科衛生士・歯科技工士といった専門職を養成する学科であり、歯学科とは学ぶ内容が大きく異なる点に注意しましょう。
理工系・医学部・歯学部で入試方式も対策の重点も異なります。
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東京科学大学の難易度は高い? 国公立難関大学の中でのレベル
東京科学大学は、理工系・医学部・歯学部のいずれも全国トップクラスの難易度に位置する大学です。ここでは大学群での立ち位置を具体的に見ていきましょう。
理工系学院|旧帝大・東京一工クラスでの偏差値比較
「東京一工」とは、東京大学・京都大学・一橋大学・東京工業大学という最難関国立大学4校を指す呼び方です。2024年の統合により東京工業大学が東京科学大学へ再編されたことで、現在ではこの一角を担う存在と位置づけられ、「東京一科」という言い換えも見られるようになりました。
| 大学 | 偏差値 | 大学入学共通テスト得点率 |
|---|---|---|
| 東京大学 | 67.5 | 87% |
| 京都大学 | 62.5~65.0 | 82~85% |
| 東北大学 | 57.5~67.5 | 77~92% |
| 東京科学大学 | 65.0 | 79~82% |
| 大阪大学 | 60.0~62.5 | 77~81% |
| 名古屋大学 | 57.5~60.0 | 75~78% |
※参考:河合塾Kei-Net
※東京大学は理科Ⅰ・Ⅱ類、東京大学と東京科学大学以外の4大学は理学部・工学部・農学部(大阪大は基礎工学部)を対象に集計しています。
東京科学大学の理工系6学院は、東北大学理学部と並ぶ水準で、大阪大学・名古屋大学の理系学部を上回ります。旧帝大クラスの中でも上位に位置する難易度と言えるでしょう。
医学部医学科|国公立大学医学部内での立ち位置
| 大学 | 偏差値 | 大学入学共通テスト得点率 |
|---|---|---|
| 東京大学 | 72.5 | 90% |
| 東京科学大学 | 70.0 | 89〜92% |
| 京都大学 | 70.0 | 89% |
| 大阪大学 | 70.0 | 87% |
| 千葉大学 | 67.5〜72.5 | 85〜90% |
| 山梨大学(後期日程のみ) | 67.5 | 85% |
※参考:河合塾Kei-Net
東京科学大学医学部医学科は、京都大学・大阪大学の医学部と並び、千葉大学・山梨大学を上回る水準です。なお山梨大学医学部医学科は後期日程のみの募集で、選抜の方式が異なるため同じ土俵での比較にはならない点に注意しましょう。旧東京医科歯科大学が長年築いてきた実績と評価の高さが、統合後の偏差値にも表れていると言えるでしょう。
医学部医学科|私立上位校(慶應・慈恵・日医・順天堂)との比較
医学部志望の場合、併願校や最終的な進学先を考える上で、私立大学の上位医学部との比較も欠かせません。
| 大学 | 偏差値 |
|---|---|
| 慶應義塾大学 | 72.5 |
| 東京科学大学 | 70.0 |
| 順天堂大学 | 70.0 |
| 東京慈恵会医科大学 | 70.0 |
| 日本医科大学 | 70.0 |
| 国際医療福祉大学 | 67.5 |
※参考:河合塾Kei-Net
東京科学大学医学部医学科は、私立最難関の慶應義塾大学医学部に次ぎ、順天堂大学・東京慈恵会医科大学・日本医科大学と並ぶ水準です。ただし私立大学は個別試験のみで合否が決まる方式が中心のため、同じ数値でも求められる学習量の内訳は大きく変わります。
学費面でも差があり、東京科学大学の医歯学系は6年間で約414万円(入学料282,000円・年間授業料642,960円)であるのに対し、私立大学医学部は上位校でも6年間で2,000万円を超える場合が多くなっています。
歯学部歯学科|全国上位国公立歯学部との比較
歯学部歯学科も、国公立大学の歯学部の中で最上位の難易度帯に位置します。
| 大学 | 偏差値 | 大学入学共通テスト得点率 |
|---|---|---|
| 東京科学大学 | 60.0 | 75〜81% |
| 大阪大学 | 60.0 | 75% |
| 東北大学 | 60.0 | 73% |
| 新潟大学 | 55.0 | 72〜78% |
※参考:河合塾Kei-Net
東京科学大学歯学部歯学科は、西日本の有力校である大阪大学歯学部と同水準で、広島大学・九州大学などの大学とともに国公立歯学部の最上位帯を形成しています。東日本に限れば、新潟大学を上回り、東北大学と並ぶトップの水準です。
歯学部は全国でも国公立12・私立17の計29機関と設置数が限られているため、志望校選びでは偏差値だけでなく、通学圏・国家試験対策・研究分野の特色も併せて比べることをおすすめします。
大学入学共通テスト得点率(ボーダー)の目安
東京科学大学で特に押さえておきたいのが、理工学系と医歯学系で大学入学共通テストの使われ方がまったく違うという点です。
理工学系は第1段階選抜のみに使用
理工学系は、2027年度入試まで大学入学共通テストの結果を第1段階選抜にのみ使用します。6教科8科目・1,000点満点の受験は必須ですが、その得点は合否判定の配点には1点も算入されません。
一方、医歯学系は共通テストの得点を換算して総合点に加算します。
理工学系のボーダー得点率79〜82%の意味
理工学系の得点率79〜82%は、第1段階選抜の通過ラインではなく、河合塾が示す「合格可能性50%」の水準です。
2027年度入試まで共通テストの得点は合否判定に算入されないため、第1段階選抜さえ通れば良いという意味ではこれより低い得点率でも足りますし、志願者数が基準に達しなければ第1段階選抜自体が実施されない年度もあります。
それでも共通テスト対策を軽視できない理由
とはいえ、共通テスト対策を軽視するのは危険です。得点率が伸びなければ、国公立大学の中期・後期日程や私立大学の共通テスト利用方式で上位校に出願する道が実質的に断たれます。
さらに、英語・数学・理科の共通テストで得点が伸びないことは基礎力が固まっていないサインでもあり、東京科学大学の二次試験でも伸び悩みやすくなります。特に共通テストでしか使わない国語・地理歴史公民・情報に苦手意識がある受験生は、受験機会そのものを失わないよう早めに手を打っておきましょう。
逆に言えば、理工学系を主に志望するなら全科目で満点に迫る得点を目指す必要はありません。
医歯学系のボーダー得点率(前期・後期日程)
反対に、医歯学系の後期日程は医学科92%・歯学科81%と高い水準が求められます。前期日程は医学科89%、歯学科75%、保健衛生学科・口腔保健学科は62〜72%が目安です。
もっとも、共通テストの高得点で逃げ切りを狙える医学科・歯学科の後期日程は例外的で、志望する学院・学部や日程を問わず「個別試験を重視しつつ、共通テストでも相応の高得点を確保する」という姿勢で臨むことが良いでしょう。
東京科学大学の入試の特徴
東京科学大学の入試は、理工学系(旧・東京工業大学)と医歯学系(旧・東京医科歯科大学)で仕組みが大きく異なります。以下は2026年度時点の情報であり、両系統とも2027年度以降に選抜方法の変更が予告されているため、受験年度が近づいたら最新の学生募集要項を必ず確認してください。
理工学系(旧・東京工業大学)
理工系6学院の入試は、学院を問わず共通の内容で実施されています。
一般選抜(前期日程)
大学入学共通テストは6教科8科目を課しますが、合否判定の配点には算入されず、出願要件と第1段階選抜の判定にのみ使われます。
合否を左右するのは個別試験(750点満点)で、しかも選択科目が一切なく、6学院の全受験生がまったく同じ問題を解く珍しい仕組みです(2027年度入試までは理科も「物理・化学」で固定)。志願者数の合計が募集人員合計の3.5倍を超えた場合は、第1段階選抜が行われます。
注目したいのは、理科2科目を課す国公立大学としては非常に珍しく、物理と化学が別々の時間割で120分ずつ実施される点です。理科2科目をまとめて150分などで実施する大学であれば「得意な方に時間を多く配分する」という戦略が取れますが、東京科学大学の理工学系ではそれができません。
物理・化学それぞれについて、120分の中で完結させる時間感覚を過去問演習で身につけておく必要があります。
総合型選抜
「一般枠」と「女子枠」の2区分が設けられています。募集要項では「性別によらずに出願できる募集枠」を一般枠、「戸籍上の性別が『女性』である者が出願できる募集枠」を女子枠と定義しており、出願資格は戸籍上の性別で判断されます。
学力試験に加えて、活動実績や志望理由などを含めて総合的に評価する選抜方式です。2026年度の募集人員は全学で一般枠86人・女子枠139人と女子枠のほうが多く、特に工学院は一般枠17人に対し女子枠70人という設定でした(生命理工学院は一般枠15人のみ)。
学校推薦型選抜
理工系6学院の中では生命理工学院のみで実施されています。募集人員は一般枠15人・女子枠15人と同数です。個別学力検査を免除した上で、大学入学共通テストの成績・推薦書・調査書・志望理由書をもとに総合的に評価する方式です。女子枠に出願する場合は、これらに加えて「学修計画書」も評価対象になります。
その他の入試方式・編入学制度
上記のほか、2つの選抜区分があります。
・私費外国人留学生特別選抜
自己の費用で日本に留学する外国人学生が対象です。
・学士課程編入学
高等専門学校・短期大学の卒業(見込)者が対象です。理工系学院の中で生命理工学院のみ、一般入試に加えて学校長の推薦にもとづく特別入試も実施されます(両方式あわせて10人募集)。
2027年度入試からは英語外部試験スコアで評価する方式に変わり、大学独自の筆記試験(英語)は実施されません。2028年度入試からは、環境・社会理工学院 融合理工学系にも特別入試が設けられます。
医歯学系(旧・東京医科歯科大学)
医学部・歯学部は、系統内でも学科・専攻ごとに配点構成や実施内容が細かく異なる上、選抜区分の種類も理工系より多いのが特徴です。
一般選抜
医学科・歯学科の配点構成
医学部医学科の前期日程は、大学入学共通テスト180点(1,000点満点を圧縮)+個別試験360点(数学・英語・理科2科目、各120点)+面接(配点なし)の合計540点満点で判定されます。
理科は物理・化学・生物から2科目を選択でき、生物選択でも不利にならない点は医歯学系ならではです。後期日程は大学入学共通テスト500点+個別試験200点(小論文・面接、各100点)です。歯学部歯学科も前期・後期とも同じ配点構成です。
保健衛生学科・口腔保健学科は専攻ごとに科目構成が異なる
保健衛生学科・口腔保健学科は、個別試験の科目構成が学科ごとに異なります。看護学専攻は小論文180点+英語120点、検査技術学専攻は数学・英語・理科(2科目)の3教科4科目(各120点)、口腔保健衛生学専攻は小論文180点+英語120点、口腔保健工学専攻は実技試験100点+小論文100点+面接100点という構成です。
なお、看護学専攻・検査技術学専攻・口腔保健衛生学専攻でも前期日程で面接が課されますが、いずれも配点はありません(配点があるのは口腔保健工学専攻の100点のみ)。
口腔保健工学専攻は2027年度から実技試験を廃止
口腔保健工学専攻は前期日程で実技試験を課す唯一の専攻ですが、2027年度の一般選抜(前期日程)からは実技試験が廃止され、代わりに外国語の試験を導入すると発表されています。
試験会場は日程によって異なる
前期日程では、試験の実施場所が日程によって変わる点にも注意が必要です。2026年度の場合、学科試験・実技試験・小論文は2月25日に外部会場である代々木ゼミナール本部校(東京都渋谷区代々木)で、面接試験は翌2月26日に湯島キャンパス(東京都文京区)で実施されました。会場が離れているため、宿泊先や移動手段は2日間の動線を踏まえて手配しましょう。
第1段階選抜の倍率
なお、医学部医学科と歯学部歯学科では、志願者が募集人員を大幅に上回った場合、前期日程は募集人員の約4倍、後期日程は医学科が約12倍・歯学科が約10倍の倍率で第1段階選抜が行われます。
特別選抜Ⅰ(学校推薦型選抜)
高等学校長の推薦にもとづく選抜区分です。学力だけでなく学業成績や活動実績を含めて総合的に評価します。
ただし、医学部医学科と歯学部歯学科では、大学入学共通テストでそれぞれ8割・7割を超える得点率が求められます。
地域特別枠推薦選抜(医学部医学科)
卒業後に茨城県・長野県・埼玉県の医療への貢献が期待される受験生を対象とした推薦枠です。採用されれば月額15〜20万円の奨学金が貸与され、卒業後に3県の指定する医療施設で勤務することで返還が免除されます。
募集人員は茨城県3名以内・長野県3名以内・埼玉県5名以内で、このうち茨城県内対象の1名を除く全てが全国から出願できる枠です(いずれも認可申請中で変更の可能性あり)。
その他の入試方式・編入学制度
上記のほか、5つの選抜区分があります。
・特別選抜Ⅰ(国際バカロレア選抜)
IBディプロマ資格の取得者・取得見込み者が対象。学力試験とは異なる観点から評価します。
・私費外国人留学生特別選抜
自己の費用で日本に留学する外国人学生が対象。理工系学院にも同様の区分があります。
・2年次学士編入学(医学部医学科)
大学の学部卒業(見込)者が主な対象です。
・2年次編入学(歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻)
歯科技工士を養成する専修学校専門課程の卒業(見込)者を主な対象とし、高等専門学校・短期大学の卒業(見込)者も対象に含まれます。
・複合領域コース2年次転入学
「四大学未来共創連合」の複合領域コース履修者が、医学部保健衛生学科の看護学専攻または検査技術学専攻へ転入学できる制度です。
四大学連合は2001年3月に一橋大学・東京医科歯科大学・東京工業大学・東京外国語大学が締結した連携の枠組みで、2024年の統合でいったん三大学連合となったのち、2025年7月にお茶の水女子大学が加わり「四大学未来共創連合」として再編されました。
2027・2028年度入試の主な変更点
理工学系(2027年度入試から)
・学士課程編入学(一般入試)で 英語の筆記試験を実施せず、TOEIC L&R / TOEFL iBT のスコアで英語力を評価します。
・2028年度からは編入学の特別入試の実施学院に環境・社会理工学院 融合理工学系(2年次相当編入)を追加します。
理工学系(2028年度入試から)
・共通テストを第2段階選抜でも使用。共通テスト1,000点を150点に換算し、個別テスト750点と合わせた 900点満点(配点比率1:5) で合否判定します。第1段階選抜には従来どおり1,000点満点を使用します。
・個別テストの試験時間を変更します。数学180分→150分、理科は2科目を各90分(物理・化学は120分ずつではなくなる)、英語90分は据え置きとなります。
・生命理工学院の志願者に限り、理科を「化学(必須)+物理または生物」から選択可能です。「化学・生物」で受験した合格者は、2年目に生命理工学系のみ所属可能となります。
・生命理工学院の総合型選抜(一般枠)は総合問題の筆記を実施せず面接中心に変更、配点は総合問題60点+共通テスト60点の120点満点、第1段階選抜は募集人員の約1.5倍となります。
医歯学系(2027年度入試から)
・口腔保健工学専攻:一般選抜(前期)・2年次編入学試験で 実技試験を廃止し、前期は外国語を導入します。前期の共通テスト / 個別の配点比率を640:300→720:360に変更します。
・口腔保健衛生学専攻:学校推薦型選抜2人→4人、一般選抜(前期)20人→18人に変更になります。
医歯学系(2028年度入試から)
・医学科・保健衛生学科検査技術学専攻の後期日程を廃止(歯学科の後期日程は継続)します。
・医学科の学校推薦型選抜を廃止し、医学科の推薦は地域特別枠推薦選抜のみになります。
・看護学専攻:共通テストの理科を『物理』『化学』『生物』から2科目・200点に変更、共通テスト / 個別の配点比率を600:300にします。
・募集人員:医学科69→71名、検査技術学専攻20→27名、歯学科33→35名に変更です。
・国際バカロレア選抜・帰国生選抜・私費外国人留学生特別選抜を「国際型選抜(仮)」に一本化(医学科5名、11月実施・4月入学)します。
・医学科の学士編入学試験を6・7月実施→9・10月頃実施に変更します。
東京科学大学の二次試験対策
学院・学部によって課される科目は異なりますが、ここでは英語・数学・理科と、医学部・歯学部特有の対策を紹介します。理工学系と医歯学系は完全に別問題ですが、求められる力には共通点が多く、両系統の過去問を組み合わせた演習が有効です。
英語対策ポイント
英語は統合前と同様、理工学系(150点・90分)と医歯学系(120点・90分)で完全に別問題ですが、求められている力はよく似ています。
出題形式の特徴
いずれも専門性の高い超長文を題材に、和訳・英訳・内容説明といった英日双方の記述解答を豊富に求める一方、同義語選択や内容一致などの多肢選択式も相応に含まれます。
理工学系は長文読解2題で総語数3,000語以上、医歯学系は1つの長文に6題という構成が定着しており、特に医歯学系で例年課される日本語400字以内の内容説明は、一般的な国公立大学の二次試験には出題されない特殊な形式です。
語彙力と精読力を段階的に鍛える
対策としては、まず「システム英単語」(駿台文庫)などの単語帳で語彙を固め、長文読解に時間を割ける状態をつくりましょう。その上で、複雑な構文を正確にたどる精読力を鍛えます。
和訳・英訳は必ず添削を受ける
和訳・英訳は自己採点が難しいため、なるべく添削を受けてください。
医歯学系志望者は要約演習も取り入れる
医歯学系志望者は、400字の内容説明に備えて医系小論文の要約演習を重ねると、必要な情報を抜き出してまとめる力がつきます。
志望が絞り切れていない段階での過去問活用
志望学院・学部が絞り切れていない段階では双方の過去問が有効で、決定後も他方を部分的に解けば、類例の少ないハイレベルな理系英語の演習量を確保できます。
数学対策ポイント
理工学系は180分で大問5題・300点、医歯学系は90分で大問3題・120点です。大枠は異なりますが、難易度の水準や確かな計算力を重視する傾向はよく似ています。
理工学系は全学院共通・最高配点の300点
理工学系は全学院共通の問題で、300点は全科目中もっとも高く、合否を分ける科目です。
医歯学系は3題すべてが記述式
医歯学系は3題すべてが記述式で、医学科と歯学科・検査技術学専攻では一部が共通問題、一部が設問を改変した問題という構成が取られています。
頻出分野の解法を固めてから記述演習へ
まずは「1対1対応の演習」(東京出版)などで微分積分・確率・空間図形といった頻出分野の解法をひと通り身につけ、その上で入試レベルの問題集で記述答案を書く練習に移りましょう。
部分点を意識した答案作成と時間配分の練習
答案は途中式や論理の流れを丁寧に書き、部分点を取りこぼさないことが大切です。1題あたりの持ち時間は180分5題と90分3題で大きく異なるため、秋以降は本番と同じ条件での通し演習を重ね、時間配分の感覚をつかんでおきましょう。
理科対策ポイント
理工学系は物理150点・化学150点で、各120分ずつ実施されます。医歯学系は物理・化学・生物から2科目を選択し、あわせて120分・120点(各60点)です。
出題形式は系統で大きく異なる
形式は系統で大きく異なります。両系統の物理と医歯学系の化学・生物は、途中過程の記述や理由説明、グラフの描図を求める記述式主体の出題です。
これに対して理工学系の化学は、多肢選択式と最終結果のみを記述する問題だけで構成される独特の形式で、大問3題・小問15問程度での出題が続いています。
記述量は少ないものの、多段階の思考を要する選択肢が並ぶため、暗記した知識を当てはめるだけでは正答できません。
医歯学系の生物は考察問題と論述量がポイント
医歯学系で生物を選択する場合は、知識問題よりも考察問題や資料の読解が中心で、論述量も多くなります。
現象の理解を優先した参考書選択
物理は「良問の風」(河合出版)から2巻構成の「名問の森」(河合出版 / 力学・熱・波動Ⅰ、波動Ⅱ・電磁気・原子)へ、化学は「化学の新演習 改訂版(三省堂)へと段階的に進め、公式の丸暗記ではなく現象の仕組みから理解することを優先しましょう。
志望系統に応じた演習の重点
理工学系志望者は、化学について選択肢の正誤の判断根拠を1つずつ説明できるところまで詰めておくと、紛らわしい問題に強くなります。時間感覚は系統で正反対なので、理工学系は1科目120分の通し演習を、医歯学系は2科目120分での配分を身につけてください。
2028年度からの理科選択の変更点
なお2028年度入試からは、生命理工学院の志願者に限り理科を「化学(必須)+物理または生物」から選択できるようになります。
医学部・歯学部特有の対策ポイント(面接・小論文)
医歯学系では全学科・専攻・日程で面接が実施されます。
面接の配点と実施状況
前期日程は口腔保健工学専攻(100点)を除いて配点がありませんが、学生募集要項に「面接評価結果が一定の水準以上の者を合格とする」と明記されており、受けない場合は合否判定の対象外となります。後期日程は全学科、面接にも100点の配点があり、小論文100点と合わせて個別試験200点満点で構成されます。
小論文・実技試験の実施日程と配点
小論文は前期日程が看護学専攻・口腔保健衛生学専攻(180点・120分)と口腔保健工学専攻(100点・60分)、後期日程が医学科・歯学科・検査技術学専攻(100点・120分)です。
なお、医学科の後期日程の小論文は英文で出題される場合があります。実技試験は前期日程の口腔保健工学専攻のみで、2026年度は油粘土を材料として直定規1本とカッターナイフ1本で指定の立体を再現する課題でした。
面接対策のポイント
面接では、志望理由や将来のビジョンを自分の言葉で具体的に説明できるよう準備し、医療系のニュースや社会課題への関心も整理しておきましょう。配点がない前期日程でも一定の水準は求められますが、反対に神経質になりすぎる必要はありません。
小論文対策のポイント
小論文は意見論述だけでなく、課題文の要約や資料の読み取りを含む形式でも書けるよう演習の幅を広げ、答案は必ず添削を受けてください。
まとめ
東京科学大学は、理工系6学院・医学部医学科・歯学部歯学科のいずれも国内最上位帯の難易度に位置する大学です。学院・学部によって入試方式や配点、選抜区分が大きく異なるため、志望先の特徴を早めに把握することが合格への近道と言えるでしょう。
特に、理工学系は2027年度入試まで大学入学共通テストを第1段階選抜にのみ使う一方、医歯学系は総合点に算入するという違いは、学習計画の立て方そのものを左右します。
ただし理工学系も2028年度入試からは、共通テスト1,000点を150点に換算して個別テスト750点と合算する900点満点の判定に変わり、比重は小さいながら最終合否に共通テストの得点が反映されるようになります。
東京科学大学を目指していて、「学院ごとに対策の重点が違って何から手をつければ良いかわからない」「医学部・歯学部の面接や小論文にどう備えれば良いか不安」といった受験生は、トライにご相談ください。経験豊富な教育プランナーが、一人ひとりの現状と志望学院・学部に合わせた学習プランを一緒に考えます。東京科学大学合格に向けての第一歩を、一緒に踏み出しましょう。
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