芝浦工業大学は、東京の豊洲と埼玉の大宮にそれぞれキャンパスを構える理工系の総合大学です。工学部・システム理工学部・デザイン工学部・建築学部の4学部で構成され、専門分野を深く学べる環境が整っています。近年は全学部でデータサイエンス科目を導入するなど、これからの社会で求められる力を養う教育に力を入れており、人気・難易度ともに上昇傾向にあります。
一方で、芝浦工業大学は学部・課程・コースによって偏差値に幅があり、「自分の志望分野はどのくらいの難易度なのか」「四工大の中でどの位置にあるのか」がわかりにくいと感じる受験生・保護者も多いでしょう。
この記事では、芝浦工業大学の偏差値を学部別ランキングで一覧化し、四工大での立ち位置・難化傾向・入試の特徴・科目別対策までを解説しますので、参考にしてください。なお、偏差値はあくまで合格可能性の目安であり、数値だけで判断せず、入試方式や自分の適性と合わせて志望校を考えることが大切です。
芝浦工業大学の学部別偏差値ランキング一覧
芝浦工業大学の偏差値は、全学部を通しておよそ52.5〜62.5です。同じ大学でも学部・課程・コースによって難易度に差があるため、まずは全体像を一覧で把握しておきましょう。以下に、河合塾Kei-Netのボーダー偏差値をもとにした早見表と、学部別の詳細を示します。
偏差値ランキング早見表
芝浦工業大学の全学部・課程・コースを、ボーダー偏差値の高い順にまとめた早見表です。
| 学部 | ボーダー偏差値 | 大学入学共通テスト得点率 |
|---|---|---|
| 建築学部 | 57.5~62.5 | 73~80% |
| 工学部 | 52.5~60.0 | 69~80% |
| システム理工学部 | 52.5~57.5 | 70~79% |
| デザイン工学部 | 52.5~57.5 | 69~78% |
最も偏差値が高いのは建築学部 都市・建築デザインコースの62.5です。次いで建築学部の各コースや工学部の情報系が高く、人気分野ほど難易度も上がる傾向です。
学部ごとのボーダー偏差値帯を整理すると、最難関は建築学部の57.5〜62.5で、工学部は52.5〜60.0、システム理工学部とデザイン工学部はいずれも52.5〜57.5です。
工学部では情報・通信工学課程が最も高く、土木工学課程や物質化学課程が入りやすい部類です。
システム理工学部では情報課程や生命科学課程が高め、デザイン工学部ではUXコースがやや高い水準にあります。
同じ芝浦工業大学でも学部・課程・コースによって偏差値に差があるため、目指す分野を絞った上で対策を進めることが大切です。
学部・課程ごとに難易度が異なる芝浦工業大学。
トライなら、志望分野に合わせて1対1指導で対策できます。
まずは学力と目標の差を一緒に確認しましょう。
芝浦工業大学の難易度は?四工大での立ち位置
芝浦工業大学の難易度を考える上で欠かせないのが、「四工大」の中での立ち位置です。ここでは四工大比較・他大学群との位置づけ・難化傾向・狙い目の順に解説します。
四工大(芝浦工業大学・東京都市大学・東京電機大学・工学院大学)の偏差値比較
四工大とは、芝浦工業大学・東京都市大学・東京電機大学・工学院大学の4校を指す、首都圏を代表する理工系私立大学群です。それぞれの偏差値の幅を比較すると、次のようになります。
| 大学名 | 偏差値 (一般選抜) |
大学入学共通テスト得点率 |
|---|---|---|
| 芝浦工業大学 | 52.5〜62.5 | 69〜80% |
| 工学院大学 | 52.5〜60.0 | 60〜72% |
| 東京都市大学 | 45.0〜57.5 | 69〜78% |
| 東京電機大学 | 47.5〜55.0 (昼間) |
54〜72% ※昼間部に限定した数値 |
芝浦工業大学は四工大の中で最も偏差値が高く、最難関に位置づけられます。続いて工学院大学が位置し、東京都市大学、東京電機大学がこれに続きます。同じレベル帯としては工学院大学が最も近い存在と言えるでしょう。
四工大の比較や特徴、偏差値・就職・受験戦略を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

GMARCH・日東駒専の理工系と比べた難易度の位置づけ
芝浦工業大学は、理工系私立大学の中では早慶上理の理工系より下、GMARCHの理工系学部と同等〜やや下のレベルに位置します。難易度としては「GMARCHに次ぐポジション」と理解しておくと良いでしょう。
一方で、日東駒専の理工系学部と比べると、芝浦工業大学の方が上位にあたります。理工系に特化した実力派大学として、文系中心の大学群とは別の軸で評価されている点が特徴です。
GMARCH・日東駒専の偏差値や難易度を詳しく知りたい方は、あわせてこちらの記事もご覧ください。
芝浦工業大学は難化している?人気上昇の理由と世間の評価
芝浦工業大学の偏差値は、2010年代後半から上昇傾向が続いています。「難化している」「偏差値が上がった」と語られることが多いのは、こうした実際の人気上昇を反映したものです。
人気上昇の大きな理由のひとつが、就職の強さです。芝浦工業大学は、全学就職率99.5%、有名企業400社実就職率42.4%(全国総合7位・私立4位)、従業員3,000人以上の巨大企業と500人以上の大企業を合わせた就職率は81.5%という実績を持ち、理系大学の中でも高い就職力を有する大学です。
年間100回以上のキャリアセミナーなど手厚い支援体制も整っており、民間調査の「注目しており、ぜひ採用したい大学ランキング」で全国トップの評価を得ています。
世間では「頭がいい」「就職に強い実力派」といったイメージで語られることが増えていますが、その評価の根拠は、こうした客観的な就職・進学実績にあります。
芝浦工業大学の就職実績や主な就職先について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

入りやすい課程・コース・狙い目はどこ?
芝浦工業大学の中で偏差値・大学入学共通テスト得点率が比較的低いのは、次の課程・コースです。
| 学部 | 課程・コース | ボーダー偏差値 | 大学入学共通テスト得点率 |
|---|---|---|---|
| 工学部 | 土木工学課程 | 52.5〜55.0 | 69〜73% |
| 工学部 | 物質化学課程 | 52.5〜57.5 | 70〜74% |
| デザイン工学部 | 社会情報システムデザインコース | 52.5 | 69〜75% |
| システム理工学部 | 機械・電気課程 | 52.5 | 70〜74% |
| システム理工学部 | 数理科課程 | 52.5〜55.0 | 73% |
※参考:芝浦工業大学|河合塾Kei-Net
※システム理工学部は2026年度から課程制になりました。
中でも工学部 土木工学課程とデザイン工学部システムデザインコースは、大学入学共通テスト得点率が69%からと、芝浦工業大学の中では入りやすい部類です。
ただし、課程・コース選びを偏差値だけで決めるのは禁物です。文系学部と違い、理工系は課程・コースが異なるだけで学ぶ内容が大きく変わるため、安易に選ぶと入学後にミスマッチで苦しむケースも少なくありません。特に建築・デザイン系は芸術的な素養が求められる場面も多く、「高校の数学・理科が得意だから」という理由だけで選んで後悔する例も見られます。自分の興味・関心や適性も重視して、納得できる課程・コースを選ぶことが大切です。
芝浦工業大学の入試の特徴
芝浦工業大学の入試は方式が複数あり、どれを選べば良いか迷う受験生も多いでしょう。ここでは一般選抜・大学入学共通テスト利用・独自の入試制度に分けて、それぞれの特徴を整理します。
一般選抜の方式(前期日程A・B方式、全学統一日程A・B方式、後期日程)
芝浦工業大学の一般選抜には、前期日程(A方式・B方式)、全学統一日程(A方式・B方式)、後期日程があります。いずれも数学・英語・理科を中心とした理系型の科目構成です。
| 方式 | 試験日 (2026年度) |
試験科目 | 配点 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 前期日程 A方式 |
2月上旬 | 数学・英語・理科 | 各100点 (計300点) |
3科目均等配点の標準型 |
| 前期日程 B方式 |
2月上旬 | 数学・理科 (英語資格要件あり) |
数学200点 理科100点 (計300点) |
数学重視型 |
| 全学統一日程 A方式 |
2月上旬 | 数学・英語・理科 | 各100点 (計300点) |
全課程・コースを1日で受験できる |
| 全学統一日程 B方式 |
2月上旬 | 数学・理科 (英語資格要件あり) |
数学200点 理科100点 (計300点) |
全学統一の数学重視型 |
| 後期日程 | 2月下旬 | 数学・英語・理科 | 各100点 (計300点) |
前期・全学統一と別日程で受験可 |
A方式は3科目均等型、B方式は数学を2倍に配点する数学重視型で、数学が得意な受験生に向いています(B方式はTOEIC 790点以上または英検® CSEスコア1,980点以上などが出願要件です / 2026年度入試の場合)。
理科は、いずれの方式でも物理・化学が中心ですが、システム理工学部 生命科学課程に限り、物理・化学に加えて生物も選択できます。ただし、物理・化学が各4題から任意の4題を選択する形式であるのに対し、生物を選ぶ場合は全問が生物の問題で必須となる点に注意が必要です。
なお出願に関しては、前期日程は大学入学共通テストの1日目の前日が出願締切日にあたるため、大学入学共通テスト本番に向けた準備と並行してスケジュール管理を行う必要があります。一方、後期日程は2月下旬の実施で、私立大学の後期日程としては早めです。国公立大学前期の2次試験よりも早い日程である点を押さえておきましょう。
大学入学共通テスト利用方式(前期・後期 / 3教科・6教科型)
芝浦工業大学の大学入学共通テスト利用入試には、前期・後期それぞれに3教科4科目型と6教科8科目型があります。
| 大学入学共通テスト 利用方式 |
試験科目 | 満点 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 前期 3教科4科目型 | 英語・数学2科目・理科1科目 | 500点 | 最もポピュラーな型 |
| 前期 6教科8科目型 | 英語・数学2科目・理科2科目・国語・地歴公民・情報Ⅰ | 910点 | 国公立大学との併願に最適 |
| 後期 3教科4科目型 | 英語・数学2科目・理科1科目 | 500点 | 前期不合格時の再挑戦に |
| 後期 6教科8科目型 | 英語・数学2科目・理科2科目・国語・地歴公民・情報Ⅰ | 910点 | 国公立受験生の併願に |
3教科4科目型は、理科が1科目のみの一般的な私立理系型の科目構成です。一方で英語はリーディングとリスニングがともに課され、配点比率は1対1となっているため、特にリスニングが苦手な受験生は注意が必要です。また理科では、個別試験では課されない地学を全課程・コースで選択できる点もポイントと言えます。
6教科8科目型は、情報Ⅰも必須となる国公立大学型の科目構成です。国語は現代文のみを利用します。英語のリーディングとリスニングの配点比率が1対1であることや、全課程・コースで地学を選択できること(ただし6教科型では理科2科目の選択が必要です)は、3教科型と共通しています。国公立大学を志望する受験生にとっては、併願先として利用しやすい型です。
また大学入学共通テスト利用入試の後期は2月中旬まで出願できるため、大学入学共通テストの結果を見た上で出願を判断できる利点があります。ただし自己採点の結果がわかっている以上、得点率の低い受験生は出願を避ける傾向があり、一般選抜の前期日程と比べて難易度が上昇する可能性が高い点には注意が必要です。
なお、前期の出願締切日は共通テスト1日目の前日となっているため、出願の際は日程に十分注意が必要です。
芝浦工業大学ならではの入試制度(英語外部試験成績の換算)
芝浦工業大学の入試で特徴的なのが、英語外部試験成績の換算制度です。2026年度入試では、個別試験における英語の独自試験を実施せず、英検®のCSEスコアや大学入学共通テストの英語の成績を換算して使用します。
この換算の扱いは方式によって異なります。前期日程・全学統一日程のA方式と後期日程は、スコアを得点に換算して合否に用いる得点換算型です。
得点換算型では、英語外部試験に加えて大学入学共通テストの英語の成績も利用でき、有利なほうが採用されます。
一方、前期日程・全学統一日程のB方式は、一定のスコアを出願の条件とする出願資格型です。こちらは2026年度入試の場合、TOEIC790点以上または英検®CSEスコア1,980点以上などが条件でした。
このほか、成績優秀な女子入学者に入学金相当額(28万円)を給付する理工系女子支援奨学金や、関東一都六県以外の出身者を対象に最大110万円を4年間給付する地方出身者向け奨学金「朝日に輝く奨学金」など、独自の支援制度も用意されています。(「朝日に輝く奨学金」は、前期日程の各方式のみが対象)
芝浦工業大学の入試対策
芝浦工業大学の一般選抜では、数学・英語・理科が課されます。このうち英語は2025年度以降独自試験が廃止され、外部試験や大学入学共通テストのスコア換算で評価されるため、ここでは記述・選択の対策が必要となる数学と理科に絞って、出題傾向と対策のポイントを解説します。
数学対策
数学Ⅲまでの全範囲を、結果を正確に出しきる計算力と記述力で攻略することが鍵となります。
数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・Cの範囲から出題されます。数学Bは数列のみの出題、数学Cはベクトル並びに平面上の曲線と複素数平面のみの出題となっています。
出題形式に特徴があり、大問4題のうち2題が途中過程まで書かせる記述問題で、残り2題もマーク式ではなく結果のみを書かせる記述式です。そのため、桁数から答えを推測するようなマーク式向けの解法は通用せず、最後まで正確に解ききる計算力が求められます。
対策としては、まず数学Ⅲの微積分・複素数平面・式と曲線まで全範囲を網羅し、苦手分野を残さないことが前提となります。「基礎問題精講シリーズ(旺文社)」や「チャート式シリーズ(青チャート)(数研出版)」などを活用し、例題レベルの典型問題を確実に解けるようにして、基本的な解法をマスターしていきましょう。
その上で、結果のみを書く問題は部分点が期待できないため、答えを正確に出しきる訓練を重ねることが重要です。途中過程を書く問題に向けて、論理的に記述する練習もしておきましょう。
数学Ⅲは演習量が結果に直結するので、早めに全範囲を終わらせ、秋以降は過去問による実戦演習に多くの時間を割くのが効果的です。過去問は最低5年分を目安に取り組み、出題傾向と時間配分を体感しておきましょう。
また、得点換算型のA方式・後期日程では英語外部試験のスコアが合否に直結するため、英検®などの目標スコアを早期に達成できると、その分の時間を数学の対策に充てることができます。なお、数学を2倍に配点するB方式(数学重視型)を狙う場合は、数学に重点を置いて配点の高さを得点源に変えていきましょう。
理科対策
得意な物理か化学を軸に、選択肢の多いマーク式形式に過去問で慣れておくことが攻略のポイントです。
理科は、物理基礎・物理(4題)と化学基礎・化学(4題)の計8題から4題を選択する形式が基本です。物理・化学は結果のみを記述する問題が中心ですが、マーク式も併用されています。
特に全学統一日程では物理・化学・生物の大部分がマーク式となり、選択肢の数が非常に多いこともあるため、見誤らないよう注意しながら演習に取り組む必要があります。
なお、システム理工学部 生命科学課程で選べる生物は、大問5問すべてがマーク式での出題ですが、計算問題やグラフの読み取り、やや細かい知識を問う問題が多く、こちらも十分な準備が欠かせません。
対策としては、物理か化学のどちらか得意な科目を軸に、深く演習を進めるのが効果的です。物理は力学・電磁気・波動、化学は理論化学を中心に押さえると得点が安定します。例えば、物理は「物理のエッセンス(河合出版)」で基礎を固めてから「良問の風(河合出版)」へ、化学は「化学重要問題集(数研出版)」などで標準問題を反復し、典型パターンを確実に解けるようにしていきましょう。
試験当日に問題を見てから科目を選択できるため、両科目をある程度準備しておくと、当日の選択肢が広がり安心です。仕上げの段階では、マーク式の選択肢が多い形式に慣れるためにも過去問演習を重ね、時間配分と選択ミスの防止を意識して、本番で確実に得点しきる力を養いましょう。
まとめ
芝浦工業大学は四工大の中でトップの難易度を誇り、理工系の実力派大学として高い人気と就職実績を兼ね備えています。偏差値は52.5〜62.5と学部・課程・コースによって差があるため、まずは全体像を掴んだ上で、自分の興味・適性に合った分野を選ぶことが大切です。入試は前期・全学統一・後期の一般選抜に加え、大学入学共通テスト利用や英語外部試験成績による出願資格認定など方式が多彩なので、それぞれの特徴を理解して自分に合った組み合わせを選びましょう。
「どの入試方式が自分に有利かわからない」「合格圏内まで偏差値を伸ばしたい」という受験生は、ぜひトライにご相談ください。トライでは、マンツーマンの個別指導で一人ひとりの学力を分析し、芝浦工業大学の各学部に特化した志望校別・併願プランの最適化をサポートします。志望学部への合格に向けて、第一歩を一緒に踏み出しましょう。
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