「英検4級、うちの子でも合格できる?」
「何から勉強すればいいの?」
—そんな不安を抱える保護者の方は少なくありません。
英検4級は、中学英語の核心を学び終えたことを証明する資格です。合格率は約70%と、正しい対策を積めば手が届く試験ですが、「なんとなく勉強する」だけでは合格できない壁でもあります。
この記事では、英語指導のプロとして長年生徒の合格をサポートしてきた経験をもとに、英検4級の最新の合格率・難易度・試験内容を詳しく解説します。さらに、小学生・中学生それぞれのつまずきポイントと、確実に合格するための具体的な勉強法もお伝えします。
ぜひ最後までお読みください。
この記事の目次
英検®4級の合格率と合否の仕組み
合格率はどのくらい?最新の傾向を解説
公益財団法人 日本英語検定協会(英検協会)は2016年度以降、合格率を公式に公表していません。ただし、公表されていた時期のデータや各学習塾の実績を総合すると、英検4級の合格率は例年おおよそ70%前後と推測されます。
英検5級の合格率(約80〜85%)と比べるとやや低くなります。これは4級から「不定詞」「動名詞」「比較表現」など、より複雑な文法項目が登場するためです。
また、近年は小学校高学年での受験が急増しています。リスニングは得意でも、中学文法の概念が十分に身についていない小学生にとっては、対策の仕方が合否を大きく左右します。
合否を決める「英検®CSEスコア」の仕組み
現在の英検では、単純な正解数ではなく「英検CSEスコア」という国際基準に基づくスコアで合否が判定されます。
英検4級はリーディングとリスニングの2技能で構成されており、合格基準スコアは合計622点(※最新情報は英検協会の公式サイトでご確認ください)に設定されています。
ポイントは、どちらか一方の技能だけが極端に高くても合格できない点です。
たとえば「リーディングは得意だがリスニングが壊滅的」という場合、合格ラインに届かないことがあります。2つの技能をバランスよく伸ばすことが、合格への最短ルートです。
英検®4級の難易度と試験内容

「中学校中級程度」とはどのくらいのレベル?
英検4級の公式レベルは「中学校中級程度」、つまり中学2年生修了レベルです。5級が「現在形を中心とした日常表現」だったのに対し、4級では次のような表現力が求められます。
- 過去・未来の出来事を表す表現(過去形・be going to / willなど)
- 2つのものを比べる表現(比較級・最上級)
- 「〜すること」「〜するために」などの複合表現(不定詞・動名詞)
- 助動詞を使った意志・義務・推量の表現(must, should, may など)
表現の幅が広がる分、文法のルールも複雑になります。「感覚」だけでは解けない問題が増えるため、文法の仕組みをしっかり理解することが重要です。
必要な語彙数と重要文法
合格に必要な語彙数は約1,300語。5級(約600語)の倍以上です。単語を覚えるだけでなく、文の中でどう使われるかという「語法」も問われます。
特に頻出の文法項目
- 不定詞(to+動詞の原形):名詞的・形容詞的・副詞的用法
- 動名詞(動詞のing形):文中で名詞の役割を果たす
- 比較(比較級・最上級):「〜より」「一番〜だ」の表現
- 過去進行形:「そのとき〜していた」の表現
- 助動詞(must / should / may):義務・提案・推量の表現
リーディング試験の構成
リーディングは35分間で行われ、3つのパートから構成されています。
- 短文の語句空所補充:単語・熟語・文法を問う問題
- 会話文の空所補充:会話の流れに合うフレーズを選ぶ問題
- 長文読解:掲示・メール・説明文を読んで設問に答える問題
5級にはなかった長文読解が登場するのが4級の大きな特徴です。「誰が・誰に・何のために書いたメールか」を正確に読み取る力が必要です。
リスニング試験の構成
リスニングは約30分間。放送は2回流れますが、5級より確実に難しくなります。
- 会話の応答文選択:状況に合う返答を選ぶ
- 会話の内容一致選択:2人の会話の詳細を聞き取る
- 文の内容一致選択:短い文章の内容に関する質問に答える
話されるスピードがやや速くなり、会話のやりとりも増えます。「いつ・どこで・誰と」といった具体的な情報を逃さず聞き取る集中力が試されます。
小学生・中学生別のつまずきポイントと克服法
小学生がぶつかりやすい2つの壁
① 文法を「論理的に」理解することの難しさ
小学生はリスニングが得意なお子さんが多い一方、中学英語の文法になると「感覚」では解けない問題が増えてきます。不定詞や助動詞など、日本語にない概念を理解するには工夫が必要です。
おすすめのアプローチは、文法用語を詰め込むのではなく「こう言えばもっと詳しく伝えられるよ」という表現の広がりとして教えることです。
「to go」と言えば「行くこと・行くための・行くために」と3通りの意味を伝えられる、と実感させると理解が深まります。
② マークシート形式への不慣れ
学校のテストとは異なるマークシート方式に戸惑い、解答欄をずらしてしまうミスは意外に多いです。本番前に過去問を使った模試形式の練習を必ず行いましょう。
中学生がはまりやすい2つの落とし穴
① 基礎知識の「抜け漏れ」
学校の定期テスト対策中心だと、中学1年生で習った現在形・代名詞の格変化などの基礎が曖昧なまま放置されがちです。英検は広い範囲から満遍なく出題されるため、基礎に不安があると複雑な文法との組み合わせで対応できなくなります。
② 英検特有の語彙・熟語の不足
学校の単語テストだけでは、英検に頻出の日常会話熟語(句動詞)をカバーしきれません。英検専用の単語帳で補強することが不可欠です。
技能別・確実に合格するための勉強法

単語・熟語:「音」と「例文」でセットで覚える
単語帳を眺めるだけの学習では定着しません。以下の3つのポイントを意識しましょう。
- 音声と一緒に覚える:スペルと発音を一致させることでリスニング対策にもなる
- 例文ごと覚える:「go on a trip」など短いフレーズで覚えると空所補充問題に強くなる
- 頻出テーマを優先する:学校生活・趣味・週末の予定など、英検頻出テーマから始める
文法:「型」を体に染み込ませる
4級の文法問題はパターンが決まっています。たとえば「助動詞のあとは動詞の原形」「比較級にはthanがセット」「不定詞のtoの後も動詞の原形」といったルールを、理屈で覚えるだけでなく音読を繰り返して感覚として定着させましょう。
これが本番でのスピードアップにつながります。
リーディング:スラッシュリーディングで長文の苦手意識をなくす
長文で時間が足りなくなる原因の多くは「返り読み(日本語の語順に直して読み直すこと)」です。これを解消するのが「スラッシュリーディング」です。
意味のかたまりごとにスラッシュ(/)を入れ、前から順番に理解していく練習です。
例:I want to go / to the park / with my friend / next Sunday.
(行きたい / 公園に / 友達と / 次の日曜日に)
英語の語順のまま意味を取れるようになると、長文への心理的ハードルが大きく下がります。
リスニング:毎日10分のシャドーイングで「英語耳」を鍛える
リスニング力は短期間では劇的に伸びませんが、毎日の積み重ねが最も反映されやすい技能です。おすすめは「シャドーイング」—聞こえてくる音声のすぐ後を追いかけて発音する練習です。
完璧に発音できなくても構いません。音のつながりやリズムを体感することで、速い英語もクリアに聞こえるようになります。
過去問の音声を使って1日10分継続するだけで、1ヶ月後には明らかな変化を実感できます。
スピーキングテスト(録音方式)も積極的に受けよう
英検4級には、合否には直接影響しないものの「スピーキングテスト」があります(希望者のみ・コンピューター端末での録音方式)。3級以上の二次試験(面接)への準備として非常に有益です。
音読やイラストへの回答を通じて、英語を「使う」経験を積んでおきましょう。
合格に向けた学習スケジュールの立て方
3ヶ月プラン|小学生・英語学習初期の方向け
1ヶ月目:語彙の習得と5級内容の総復習
単語帳の前半を完璧にする。5級レベルの文法を確認し、穴を塞ぐ。
2ヶ月目:4級重要文法の理解
不定詞・比較・助動詞などを薄い文法参考書一冊で仕上げる。
3ヶ月目:過去問演習とリスニング強化
間違えた問題の解説をしっかり読み込み、弱点を潰す。
1ヶ月プラン|中学2年生・短期集中の方向け
第1週:出題傾向の把握と語彙確認
「でる順」上位単語を一通り確認し、知らない単語をリストアップする。
第2週:苦手文法の集中特訓
過去問のリーディングPart 1を解き、間違えた項目のルールを再確認する。
第3週:長文読解とリスニングの演習
本番と同じ時間配分で模試を実施する。
第4週:弱点の解き直しと音読
頻出フレーズを声に出して読み、定着させる。
過去問の正しい活用サイクル
過去問は「解いて終わり」にするのが最もよくある失敗です。以下のサイクルで活用してください。
- 時間を計って本番同様に解く
- 自己採点し、間違えた原因を分類する(語彙不足 or 文法ミス)
- 知らなかった単語・表現を単語帳に書き加える
- 解いた文章・リスニング原稿を音読して完全に理解する
このサイクルを過去6回分繰り返すことで、出題パターンが自然と身につきます。
個別指導・家庭教師を活用するメリット
お子さまの弱点に特化したオーダーメイド対策
英検4級の受験生は状況が千差万別です。「リスニングは高得点だが文法が苦手」な小学生もいれば、「単語は知っているが長文読解になると崩れる」中学生もいます。
個別指導では、現状の学力を丁寧に分析し、合格に必要な対策だけに集中します。無駄な反復をなくし、最短ルートで合格を目指せるのが大きな強みです。
その場で解決できるから、理解が深まる
文法の参考書を読んでも「なぜこうなるの?」と疑問が残ることはよくあります。集団授業では質問しにくい些細な疑問も、個別指導なら即座に解消できます。
具体的な例え話や図解でわかりやすく説明してもらえるため、「わかった!」という体験が積み重なり、学習意欲も自然と高まります。
モチベーションを維持し、学習習慣を育てる
英検の学習で最も難しいのは「継続」です。単語の暗記や音読は単調になりがちで、独学では途中でやめてしまうお子さまも少なくありません。
個別指導では、「先週よりリスニングの正答率が上がったね」「この長文が読めたのはあの単語を覚えたからだよ」といった具体的なフィードバックで、着実な成長を実感することができます。この「できた」という体験の積み重ねが、4級合格後も英語学習を続ける原動力になります。
まとめ:英検®4級は正しい対策で必ず合格できる
英検4級の合格率は約70%。決して「誰でも無対策で合格できる」試験ではありませんが、正しい方向で努力すれば、必ず乗り越えられる壁です。
大切なのは、お子さまの現状と目標のギャップを冷静に見極め、一人ひとりに合った学習環境を整えてあげることです。4級で身につけた語彙力・読解力・リスニング習慣は、その後の英語学習の大きな土台になります。
「どこから始めればいいかわからない」「今の勉強法で間に合うか不安」と感じていれば、ぜひ一度専門家に相談してみてください。お子さまが自信を持って「英語が得意!」と言える未来のために、最善のサポートを一緒に考えます。