まずは、英検®準2級の一次試験合格、本当におめでとうございます。語彙力、読解力、そしてライティング力。これらすべての難関を突破されたことは、お子さまが着実に英語力を積み上げてこられた証です。
しかし、合格の喜びも束の間、次に待ち構えているのが「二次試験(面接)」です。「一次試験は受かったけれど、二次試験で落ちる人はどのくらいいるの?」「もし不合格になったら、また最初からやり直し?」と不安を感じているお子さまや保護者様は少なくありません。
実際、英検®準2級の二次試験は合格率が高いと言われる一方で、毎年一定数の方が不合格となっているのも事実です。本記事では、教育のプロフェッショナルとしての視点から、英検®準2級の面接で「落ちる人」に共通する特徴を徹底的に分析し、確実に「受かる人」になるための具体的なトレーニング法を解説していきます。
この記事の目次
英検®準2級面接の現状と「5人に1人が落ちる」という事実

英検®準2級の二次試験対策を始める前に、まずは現在の難易度と、面接試験の合格率について客観的なデータを確認しましょう。
二次試験の合格率は約80%前後
英検®準2級の二次試験の合格率は例年80%前後で推移しています。3級の合格率が90%以上であることを考えると、準2級からは「油断すると落ちる試験」へと性質が変化していることがわかります。
「80%なら大丈夫」と楽観視するのは禁物です。逆を言えば、「5人に1人は不合格になっている」ということです。一次試験を突破する実力がありながら、二次試験で涙を呑む受験生が全国で数万人単位で存在します。
高校受験・大学受験における準2級レベルの価値
文部科学省の調査(令和5年度「英語教育実施状況調査」)によると、中学生・高校生の英語力は年々向上しています。現在、政府は中学卒業段階で英検®3級相当以上、高校卒業段階で準2級〜2級相当以上の英語能力の習得を目標として掲げています。
ここでの重要な指標は世界標準のCEFR(外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ共通参照枠)であり、英検®の各級はあくまでその能力を測るための目安として活用されています。これに伴い、入試における英検®活用も加速しています。
- 高校受験: 内申点への加点、当日の入試得点への換算。
- 大学受験: 総合型選抜や学校推薦型選抜での出願条件としての活用。また、一般入試において英検®のスコアを「英語外部試験利用」として導入し、独自の試験免除や、当日の英語試験を「9割(または満点)とみなす」換算制度を設ける大学が増えています。
特に大学入試においては、準2級以上の取得が出願のスタートラインになることも多く、確実に1回で合格を決めることが、その後の受験戦略を有利に進める鍵となります。
【徹底分析】英検®準2級の面接で「落ちる人」の5つの共通点
なぜ、英語力があるはずの一次試験合格者が面接で落ちてしまうのでしょうか。そこには「コミュニケーションの場」に対する準備不足が隠れています。
「沈黙」が評価に与える致命的な影響
面接で最も避けるべきは「沈黙」です。英検®の評価項目には「アティチュード(態度)」が含まれており、質問に対して5秒以上黙り込んでしまうと、コミュニケーションの意欲がないと判断され、大幅な減点対象となります。完璧な正解を求めて固まるよりも、拙い英語でも応答を続ける姿勢が合否を分けます。
疑問詞の聞き取りミスと「応答のズレ」
面接官の質問に対し、全く関係のない答えを返してしまうパターンです。「Why」で聞かれているのに「Yes/No」で答える、「When」を「Where」と聞き間違えるといったミスは、緊張から質問の冒頭にある「疑問詞」を聴き逃していることが原因です。
応答の「型」が定着していない
英検®準2級の面接には、各設問(No.1〜No.5)ごとに期待される「回答の構造」があります。例えば、意見を問われる問題では「結論 + 理由 + 具体例」という構成が理想的です。この「型」を知らないために、一言で終わってしまったり、論理が破綻したりする受験生は不合格になりやすい傾向があります。
イラスト描写での「時制」の混同
準2級の核となるイラスト描写問題では、現在進行形(is -ing)を正しく使う必要があります。「今、何をしているところか」を問われているため、時制を間違えたり、動詞を忘れたりするミスが重なると、合格ラインを下回ることになります。
「アティチュード(態度)」を軽視している
入室時の挨拶、アイコンタクト、はっきりとした大きな声での発声。これらができていないと、面接官に「英語を使おうとする意欲が低い」という印象を与えます。ギリギリの点数で合否が決まる際、このアティチュードの1〜2点の差が運命を分けるのです。
フェーズ別:不合格を回避するための具体的な改善策

音読(Reading Aloud)
落ちるポイント: タイトルを読み飛ばす、意味の固まりを無視して棒読みする。
対策: 20秒間の黙読時間で、意味の区切りを把握します。本番では、面接官に届く明快な声で、文脈を意識した強弱をつけて読みましょう。
パッセージに関する質問(No.1)
落ちるポイント: 本文をそのまま読み上げる(代名詞への変換ができていない)。
対策: 「How」や「Why」で聞かれることが多いため、"By -ing..." や "Because..." という形での回答を準備します。指示語(these, such)は具体的な名詞に置き換えて答えると高評価です。
イラスト描写(No.2 & No.3)
落ちるポイント: 動作描写で主語が抜ける。状況説明で因果関係(〜なので、〜できない)が説明できない。
対策: No.2では「誰が」「何をしているか」を機械的に5人分描写する練習をします。No.3では “Because [理由], [主語] cannot [行動].” というパターンを徹底しましょう。
受験者自身の意見(No.4 & No.5)
落ちるポイント: 自分の本当の意見を考えすぎて英語が出てこない。
対策: 「本音」ではなく「英語で言いやすい方」を即座に選びます。回答は必ず2文以上(結論+理由・補足)で構成する練習を積みましょう。
「独学の限界」と「個別指導」が合格率を劇的に高める理由
プロによる客観的なフィードバック
自分では正しく発音しているつもりでも、相手に伝わっていなければ意味がありません。また、不自然な「間」や、考え込む際に出てしまう癖は、プロの目を通して初めて修正できます。
圧倒的な「場数」による緊張の緩和
緊張による沈黙を克服するには、本番に近い環境でのシミュレーションを繰り返すしかありません。家族との練習では得られない緊張感を個別指導で経験することで、本番の試験室を「慣れた場所」に変えることができます。
お子さま専用の「回答ストック」の作成
お子さまの語彙レベルで無理なく、かつ高評価が得られる回答を講師と一緒に作り上げます。丸暗記ではなく、自分の言葉として落とし込む作業を行うことで、本番での応用力をつけることができます。
まとめ:英検®準2級合格を「自信」に変えて次の一歩へ
英検®準2級の面接は、お子さまがこれまで培ってきた英語力を、実際の対話で発揮できるかを確認する場です。「沈黙」を作らず、質問に応じた「型」で答え、明るい「アティチュード」で取り組む。これらを守るだけで、合格の可能性は飛躍的に高まります。
準2級合格(CEFR A2レベル相当の証明)は、単なる資格取得以上の価値があります。「英語が通じた!」という成功体験は、お子さまの自己肯定感を高め、将来の高校・大学入試へと羽ばたくための強力な武器となるはずです。