「ADHDの特性を持つ子どもに、中学受験をさせた方がいいのかな」
「集中力が続かない子どもの受験勉強をどうサポートしたら良いのだろうか」
ADHD(注意欠如・多動症)の特性を持つ子どもの進学を前に、こうした悩みを抱える保護者の方もいるのではないでしょうか。
結論から言えば、ADHDの子どもが中学受験をすべきかどうかは、「子どもの特性」によって大きく異なります。
同じADHDでも、得意・不得意、集中のしやすさ、感情の波の大きさなどは一人ひとり違います。受験勉強が刺激になって伸びる子どももいれば、ストレスが大きく自信を失ってしまう子どももいるかもしれません。
この記事では、以下を順に解説します。
- ADHDの子どもが中学受験をするメリット・デメリット
- 学校選びの具体的なポイント
- 親ができるサポート方法
子どもの「らしさ」を大切にしながら、中学受験という選択をどう考えるか。その判断のヒントを一緒に見つけていきましょう。
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この記事の目次
ADHDの子どもが中学受験をするべきかは特性によって大きく異なる

ADHD(注意欠如・多動症)は、脳の先天的な障がいによって「注意の持続」「衝動のコントロール」「活動量の調整」が難しくなる発達障がいです。この特性は「努力不足」ではなく、脳の情報処理の仕方の違いから生じるものとされています。
中学受験は、長期間にわたる計画的な学習と精神的な安定が求められるため、ADHDの子どもにとっては負担が大きくなりやすい傾向があります。一方で、興味のある分野に強い集中力を発揮できる子どももおり、特性を理解し、環境を整えれば十分に受験を乗り越えられるケースもあるのです。
したがって、ADHDの子どもが中学受験をするかどうかは、「学力」だけでなく、次のような観点で見極めることが大切です。
<受験を検討する際のチェックポイント>
- 学習に興味を持ち、自分なりの目標があるか
- 長時間の勉強に対して強いストレスを感じないか
- サポートを受けながらでも、日々の学習リズムを保てるか
- 合格後も、学校生活を継続できそうな環境があるか
まずは、子どもの特性を客観的に理解し、学校や塾などと連携しながら、受験の是非を慎重に判断しましょう。
ADHDの子どもが中学受験をする3つのメリット

ADHDの特性を持つ子どもが中学受験に挑戦する3つのメリットを紹介します。
- 特性に合った指導を受けやすくなる
- 人間関係をリセットして再スタートできる
- 独自のカリキュラムで子どもの個性を伸ばせる
もちろん、全員に当てはまるわけではないものの、適切な学校に通うことで、子どもの「生きやすさ」が大きく変わることもあります。
1.特性に合った指導を受けやすくなる
私立中学をはじめ、生徒一人ひとりの個性を尊重した指導を取り入れている学校もあります。
ADHDを「その子の特性のひとつ」として理解し、以下のように学び方や学校生活に柔軟な調整をしてくれる学校も増えています。
- 授業中の声かけやサポート
- 視覚的な資料・スライドを多く使用
- 提出物をデジタル化するなど仕組みを工夫
- 少人数制で教師との距離が近い
こうした環境は、公立中学では十分に整えにくい場合があります。そのため私立中学への進学は、ADHDの子どもにとって「学びやすい環境を選べる」大きなメリットになるでしょう。
2.人間関係をリセットして再スタートできる
ADHDの特性によって、小学校で「誤解されやすい」「友達関係が安定しない」といった経験をしている子どもは少なくありません。
このような子どもにとって、受験をきっかけに新しいコミュニティへ移ることは、再スタートできるきっかけとなります。
また、私立中学は似た目標を持つ生徒が集まるため、価値観の合う友達が見つかりやすく、学校生活が安定しやすいでしょう。ADHDが原因で人間関係に悩んでいる場合、特に中学受験は大きなメリットとなるでしょう。
3.独自のカリキュラムで子どもの個性を伸ばせる
私立中学の多くは、一人ひとりの個性に合わせて力を伸ばせるよう、独自のカリキュラムを組んでいます。
ADHDの子どもは興味のある物事への高い集中力を持つことがあるため、その力を最大限発揮できる環境に身を置くことで、大きく成長できるかもしれません。たとえば、以下のような環境です。
- 理科実験が多い学校
- ICT教育に力を入れる学校
- アート・音楽など表現活動を重視する学校
- 探究型学習を取り入れている学校
こうした学校では、「好きなことを軸に力を伸ばせる」「得意から自信を育てられる」という経験がしやすく、中学受験が子どもの才能を引き出すきっかけにもなります。
ADHDの子どもが中学受験をする3つのデメリット

中学受験には多くのメリットがある一方で、子どもの特性によっては負担が大きくなる可能性もあります。
- 受験勉強の負担が大きくなりやすい
- 公立中学に比べて学費が高い
- 入学後の環境が子どもに合うとは限らない
想定されるデメリットも把握し、子どもにとって適切な選択肢をとりましょう。
1.受験勉強の負担が大きくなりやすい
ADHDの子どもは、集中力が長く続きにくい他、計画的に学習を進めることが難しいといった特性があります。
しかし、中学受験では、長期間にわたる学習や、一定時間机に向かい続けることが求められます。
- 勉強に取りかかるまで時間がかかる
- 模試や演習で力を発揮できない
- 周囲と比べて焦りを感じやすい
こうした経験が続くと、子どもが大きく自信を失い、学習そのものを避けるようになるケースもあります。そのため、受験勉強が自己肯定感を下げる要因にならないよう配慮が必要です。
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学習量や進度を細かく調整できるため、無理に詰め込むことなく、徐々に理解を深めることができます。そのため、集中力が続きにくいお子さまでも無理なく効率的に学習を進めることができます。
また、日々の学習だけでなく、志望校選びや受験勉強の計画立てまでサポート。ADHDのお子さまの中学受験対策にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
2.公立中学に比べて学費が高い
中学受験をして私立中学へ進学すると、公立中学より学費の負担が大きくなります。
文部科学省の「子供の学習費調査」によると、私立中学は公立中学よりも約2.9倍学習費が高いという結果が出ています。
| 学校種別 | 保護者が支出した1年間・子供一人当たりの学習費総額 |
| 私立中学 | 1,560,359円 |
| 公立中学 | 542,475円 |
そのため、中学受験を検討する際は、受験対策から卒業までの長期的な費用を把握しておくことが大切です。家計への影響も含めて、無理のない選択かどうかを考えておきましょう。
3.入学後の環境が子どもに合うとは限らない
中学受験を経て進学できたとしても、入学後の環境が必ずしも子どもに合うとは限りません。授業の進め方や生活上のルール、周囲の理解や支援のあり方が特性と噛み合わないと、日々の負担が積み重なり、ストレスから登校しづらさや不登校などにつながる可能性があります。
志望校に合格して終わりではなく、その後も無理なく通い続けるために、「どのような環境が子どもに合うか」を事前に慎重に見極めることが大切です。
ADHDの子どもが中学受験で失敗しない学校選びのポイント

ADHDの子どもが中学受験でつまずかないために、偏差値や進学実績だけでなく、様々な視点で志望校を選ぶことが大切です。合格をゴールにせず、「入学後に安心して通い続けられるか」という視点で選びましょう。
ここでは、学校選びの際に特に意識したい3つのポイントを紹介します。
子どもはどのような進路を望んでいるか
まず確認したいのは、子ども自身が中学受験をどのようにとらえているかという点です。
保護者が「この学校が合いそう」と思っても、子ども本人が強い不安や抵抗感を抱いている場合、受験勉強が大きなストレスになりかねません。ADHDの特性がある子どもは、「やらされている」と感じる状況では意欲が下がりやすいため、勉強そのものを嫌いになったり、うまくいかない経験が重なって自信を失ったりすることがあります。
- どのような中学校生活を送りたいか
- 公立と私立、どちらに魅力を感じているか
- 受験に挑戦することをどう思っているか
このような点を、時間をかけて丁寧に話し合いましょう。本人の気持ちを尊重する姿勢が、受験を前向きな経験に変える土台になります。
入学後に必要なサポートを受けられるか
発達障がいの生徒を受け入れている学校でも、実際の支援内容はさまざまです。入学後に「思っていたサポートが受けられなかった」とならないよう、事前にしっかり確認しましょう。
まず、子どもに必要なサポートを家庭内で整理します。そのうえで、学校がどのような支援体制を持っているか、具体的に確認することが大切です。
- 困ったときに相談できる窓口があるか
- 担任や学年教師が特性について理解しているか
- 学習面での配慮(課題量の調整、テスト時間の延長、評価方法の柔軟性など)があるか
- スクールカウンセラーや特別支援コーディネーターが常駐しているか
これらの点を、説明会や個別相談の場で質問してみましょう。「受け入れ実績がある」だけでなく、入学後にどのような支援を受けられるか具体的にイメージできるかが、学校選びの判断材料になります。
子どもが過ごしやすい設備が整っているか
ADHDの子どもにとって、学校生活を送る環境にも配慮が必要です。教室や校舎が騒がしくないか、一人で落ち着ける場所があるか、無理なく通えるか、などといった環境も確認しましょう。
これらはパンフレットだけではわからないことも多いため、学校説明会やオープンキャンパスなどを活用し、実際の雰囲気を子どもと一緒に確かめることをおすすめします。本人が「ここなら安心して過ごせそう」と感じられるかどうかが、学校選びの判断基準になります。
中学受験に向けてADHDの子どもに親ができるサポート

ADHDの子どもが中学受験に挑戦する際、合否以上に大切なのは「受験期をどう過ごすか」です。保護者の関わり方次第で、受験が自信につながる場合もあれば、心身の負担が大きくなる可能性もあります。
- 集中できる学習環境を整える
- 疲れた時は無理せず休ませる
- ADHDに理解がある塾を利用する
ここでは、家庭で実践しやすい3つのサポート方法を紹介します。
集中できる学習環境を整える
ADHDの子どもは、周囲の刺激に注意が向きやすい特性があります。そのため、視覚的・聴覚的な刺激をできるだけ減らし、集中しやすい学習環境を整えることが大切です。
- 机の上には必要な教材だけを置く
- テレビやスマートフォンは視界に入らない場所へ移動させる
- 音や光が気になる場合は、時間帯や場所を工夫する
また、整理整頓が苦手な子どもも少なくありません。学習前に一緒に机を片づけたり、使う教材を保護者があらかじめ準備したりと、学習前後のサポートを行うのも効果的です。
「集中できない原因」を取り除くことを意識してみましょう。
疲れたときは無理せず休ませる
ADHDの子どもにとって長時間の勉強は負担が大きく、苦痛に感じやすい傾向があります。一見元気そうに見えても、内側では疲れが溜まっているかもしれません。
また、一度集中すると止まらなくなる「過集中」の傾向がある子どもも注意が必要です。本人は疲れに気付かないまま取り組み続け、知らないうちに疲労を蓄積してしまうことがあります。
そのため、勉強時間を短く区切る、定期的に休憩を入れる、体調や表情を見て学習量を調整するなど、無理なく勉強できるようサポートすると良いでしょう。
ADHDに理解がある塾を利用する
中学受験の勉強は専門性が高く、ADHDの特性に合わせたサポートを家庭だけで続けるのは簡単ではありません。
ADHDの特性に理解がある塾や学習サービスを活用すれば、子どもの特性やその日のコンディションに合った指導を受けることができます。
また、「できないところ」ではなく「どうすればできるか」に目を向けてもらえる環境であれば、勉強に苦手意識がある子どもでも前向きに学習に取り組みやすくなります。専門家の力を借りることで、無理なく合格の可能性を高めていけるでしょう。
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家庭教師のトライには、ADHDの特性に理解があり、中学受験指導の経験を持つ教師が多数在籍しています。
完全マンツーマン授業のため、集中力が続きにくいお子さまでも自分のペースで無理なく学習を進められ、着実に学力を伸ばすことができます。理解度やコンディションに応じて授業内容を柔軟に調整できるため、「わからないまま進んでしまう」状態を防ぎやすい点も安心です。
無料の学習相談も実施していますので、「中学受験に挑戦できるか不安」「子どもに合う勉強法を知りたい」と感じている保護者の方は、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ

ADHDの子どもが中学受験をすべきかどうかは、子どもの特性や本人の意向によって異なります。
大切なのは、「合格」をゴールにするのではなく、子どもが安心して通い続けられる学校を選ぶことです。本人の希望を丁寧に聞き、必要なサポート体制や学校の環境を事前に確認しておきましょう。
受験勉強では、集中できる環境づくりや適度な休息を心がけ、必要に応じてADHDの特性に理解のある塾や専門家の力を借りることも選択肢の一つです。
「この子にとって、どんな中学生活が幸せか」という視点を大切に、無理のない形で進路を考えていきましょう。