「子どもの塾代が家計の負担になっている……」
「毎月の塾代を補助してくれる制度はあるの?」
「うちは補助金や助成金の対象になる?」
子どもの成績向上や志望校合格を目指す上で、学習塾は効果的な選択肢の一つですが、どうしても家計への負担は大きくなってしまいます。
特に中3・高3などの受験学年は、月に数万円の塾代がかかることも珍しくありません。
しかし、各自治体の補助金制度により、対象世帯・学年であれば、毎月の塾代を一定程度軽減することができます。
一定の受給条件を満たす必要はありますが、家庭の状況に合わせてうまく活用すれば、長期的に無理なく塾に通い続けられるでしょう。
そこで本記事では、塾代補助金の種類や仕組み、対象者や受給条件、各自治体が実施している補助金制度などを解説します。
子どもにとって最適な学習環境を用意するために、少しでも塾代の負担を減らしたい方は、ぜひ参考にしてください。
個別教室のトライでは、正社員の「教育プランナー」が、経済的負担を抑えながら効率的に受験勉強を進めるための方法を具体的にご提案します。
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塾代補助金とは?制度の種類と支給方式

塾代補助金には「給付型」と「貸付型」があり、支給方法も「クーポン方式」と「現金給付方式」に分かれています。
ここでは、塾代補助金の種類と支給方式の違いについて見ていきましょう。
給付型と貸付型の違い
塾代補助金には、返済不要の「給付型」と、返済が必要な「貸付型」の2種類があります。
給付型と貸付型の主な違いは、以下のとおりです。
| 項目 | 給付型 | 貸付型 |
| 返済義務 | なし | あり(条件次第で免除) |
| 主な目的 | 経済的支援 | 一時的な資金援助 |
| 利用者層 | 低所得・ひとり親世帯 | 受験生世帯 |
給付型の塾代補助金は、子育て世帯の経済的負担軽減を目的としており、制度によっては所得制限を設けず広く対象としています。
返済義務がないため、受け取った補助金はそのまま塾代として活用することができます。
一方、貸付型は無利子で塾代を受け取れますが、基本的に返済が必要です。ただし、一定の条件を満たせば返済が免除される場合もあるため、各自治体の情報をしっかり確認しましょう。
なお、多くの自治体では「給付型」が採用されています。
クーポン方式の仕組み
クーポン方式は、自治体が申請者向けに補助金専用のクーポンを発行し、事前に登録された施設でのみ利用できる支給方式です。
主に、以下の自治体でクーポン方式を採用しています。
| 自治体 | 対象学年 | 支給額 |
| 大阪市 | 小学5年生〜中学3年生 | 最大 10,000円(月額) |
| 相模原市 | 中学3年生 | 最大 120,000円(年額) |
| 那覇市 | 小学4年生〜中学3年生 | 小学生: 84,000円(年額) 中学生:120,000円(年額) |
クーポン方式で塾代補助金を受け取る流れは、以下のとおりです。
- 自治体にオンラインまたは郵送で申請
- 審査通過後、電子クーポンを受け取り
- 登録済みの学習塾や通信教育などで利用
クーポンを利用できる施設は限られるため、通いたい塾が登録されているか、申請前に自治体の公式サイトで確認しておきましょう。
現金給付方式の仕組み
現金給付方式は、自治体の審査通過後に保護者の銀行口座へ直接補助金が振り込まれる支給方式です(例:文京区)。ただし、クーポン方式も多く、自治体により異なります。
また、使い道は「塾の月謝」「教材費」「夏期講習」など教育に関わる費用に限られていますが、自治体によっては習い事費など広範な用途を認める場合もあります。
現金給付方式で補助金を受け取る際の流れは、以下のとおりです。
- 申請書類を提出して審査を受ける
- 審査通過後、給付決定通知が届く
- 指定口座に補助金が振り込まれる
- 受け取った補助金で塾代を支払う
補助金の支給時期は自治体によって異なり、申請月の翌月以降に振り込まれる場合が多いようです。詳細は自治体の公式サイトで確認してください。
塾代補助金の対象者と受給条件

各自治体の補助金制度を利用するには、以下の項目について、一定の条件を満たさなければなりません。
- 所得制限と世帯年収の基準
- 対象となる子どもの年齢と学年
- 補助対象となる塾や教育サービス
条件は自治体によって異なるため、公式サイトもチェックしながら家庭の状況と照らし合わせてみましょう。
所得制限と世帯年収の基準
多くの自治体では、塾代補助金の利用対象者に所得制限を設けています。
例として、東京都・足立区・大阪市の所得制限を下記にまとめました。
多くの自治体では課税証明書の所得額をもとに判断されますが、自治体によって基準が異なり、所得制限がない制度も存在します。
所得制限は世帯人数によって変動するため、自治体の窓口や公式サイトで正確な基準を確認しておきましょう。
対象となる子どもの年齢と学年
塾代補助金の対象となる子どもの年齢・学年も、自治体によって大きく異なります。
比較的多いのは、小学5年生から中学3年生までを対象とするパターンです。大阪市や福岡市などは、これに該当します。
一方、東京都の対象学年は中学3年生・高校3年生と、受験生に特化しているのが特徴です。
千葉市のように小学5〜6年生のみを対象とする自治体や、文京区のように中学2〜3年生に限定した制度もあります。
塾代補助金の対象外となるケースが多いのは、以下の学年です。
- 小学1〜4年生
- 高校1〜2年生
- 未就学児や大学生
子どもの年齢・学年が補助金制度の対象範囲に含まれるか、自治体の条件を事前に確認しておきましょう。
補助対象となる塾や教育サービス
補助金の対象となる塾や教育サービスも、自治体によってさまざまです。
多くの自治体では、学習塾や家庭教師が補助金の対象となっています。大阪市では、これらに加えて「文化・スポーツ教室」「オンライン学習塾」なども対象です。
個別指導塾や通信教育も、毎月の授業料が発生するサービスであれば、補助金の対象となる可能性があります。
なお、塾代補助金を利用できる費用の範囲は、以下のとおりです。
- 入学金(入会金)
- 授業料(月謝)
- 夏期・冬期講習費
- 教材費
ただし、自治体によっては「授業料のみ利用可」「教材費は対象外」としている場合もあるため、申請前に必ずチェックしておきましょう。
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参照:個別教室のトライ
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主要自治体の塾代補助金制度4選

塾代補助金の代表例として、以下4つの主要自治体で実施されている制度を紹介します。
- 大阪市「習い事・塾代助成事業」
- 東京都「受験生チャレンジ支援貸付事業」
- 福岡市「子ども習い事応援事業」
- 千葉市「学校外教育バウチャー事業」
お住まいの地域で利用できる制度と比較しながら、どのような特徴があるのかチェックしてみてください。
1. 大阪市「習い事・塾代助成事業」
大阪市の「習い事・塾代助成事業」は、子育て世帯の経済的負担を軽減し、子どもの才能を伸ばす学びの機会を提供するために開始された制度です。
「習い事・塾代助成事業」では、月額1万円を上限に、学習塾・家庭教師などにかかる費用の助成を受けることができます。
2024年10月には所得制限が撤廃され、大阪市在住の小学5年生から中学3年生までを養育しているすべての世帯が、補助金の対象となりました。
補助金はクーポン方式で支給され、受講料や入会金、テストの受験料など、さまざまな費用に使うことができます。
クーポンを利用できる学習塾・教室は、公式サイトの「教室等検索」で確認できるため、あらかじめチェックしておきましょう。
2. 東京都「受験生チャレンジ支援貸付事業」
東京都の「受験生チャレンジ支援貸付事業」は、経済的に厳しい状況にある家庭の子どもが、安心して受験に挑戦できるよう支援する制度です。
都内に住む中学3年生・高校3年生はもちろん、高校中退者や浪人生も補助金の対象に含まれます。
主な利用条件は、以下のとおりです。
- 世帯収入が一定の基準以下であること
- 預貯金等が600万円以下であること
- 土地・建物を所有していないこと
「受験生チャレンジ支援貸付事業」で受け取れる補助金の金額について、下記にまとめました。
なお、東京都では貸付型を採用しています。
- 学習塾等受講料:上限300,000円
- 高校受験料:上限27,400円
- 大学受験料:上限120,000円
この制度の大きな特徴は、無利子で塾代を借りられる上、対象校に入学すれば返済が全額免除される点です。
対象校に入学できなかった場合でも、免除申請を行うことで、返済が免除される可能性があります。
東京都の塾代補助金を活用したい方は、お近くの社会福祉協議会に問い合わせてみましょう。
3. 福岡市「子ども習い事応援事業」
福岡市の「子ども習い事応援事業」は、利用対象の家庭に電子クーポンを交付し、学習塾や文化・スポーツ教室にかかる費用を助成する制度です。
福岡市在住で生活保護・児童扶養手当を受給している世帯のうち、小学5年生から中学3年生までを養育する家庭が対象となっています。
自治体から交付されるクーポンは、学習塾や家庭教師だけでなく、ピアノ・英会話などの文化教室、サッカー・水泳などのスポーツ教室でも利用可能です。
電子クーポンは専用システムから利用できますが、事前に対象となる学習塾や教室で習い事の申し込みを済ませておく必要がある点に注意しましょう。
4. 千葉市「学校外教育バウチャー事業」
千葉市の「学校外教育バウチャー事業」は、経済的な事情で塾や習い事に通うことができない子どもを対象に、多様な学びの機会を提供する制度です。
千葉県在住で小学5〜6年生の子どもを養育している、生活保護世帯や児童扶養手当全部支給世帯が、補助金をクーポン方式で受け取ることができます。
この制度は、利用対象者に「こども未来応援クーポン」を発行し、年間で最大120,000円まで習い事にかかる費用を助成している点が特徴です。
クーポンを利用できる学習塾・教室は、専用の検索サイトで確認できるため、申請前にチェックしておきましょう。
塾代補助金の申請手順と必要書類

塾代補助金をスムーズに受け取るためには、以下の3点を事前に把握しておくことが大切です。
- 申請から受給までの流れ
- 提出書類の具体例
- 申請期間と支給時期の目安
これらを押さえておくことで、受給までの見通しも立てやすくなります。
申請から受給までの流れ
塾代補助金を申請する際は、まず自治体の公式サイトや窓口で制度の詳細を確認し、申請書類を入手します。次に、課税証明書や在学証明書などの必要書類を準備しましょう。
なお、大阪市など一部の自治体では課税証明書を必要としていませんが、別居などの場合は在学証明書が必要です。詳しくは、各自治体の公式サイトで確認してください。
必要書類が揃ったら、オンライン・郵送・窓口のいずれかで自治体に提出します。自治体の審査に通過すると、クーポン方式または現金給付方式で補助金が支給され、申請手続きは完了です。
書類に不備があると補助金を受け取れない可能性があるため、提出前の確認を忘れずに行いましょう。
提出書類の具体例
申請時に必要な書類は、一般的に以下のとおりです。
- 保護者の本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)
- 世帯所得がわかる書類(課税証明書など)
- 子どもの在学証明書(学生証や生徒手帳など)
- 塾の予定表や契約書
ただし、必要書類は各自治体によって異なるため、申請前に各自治体の公式サイトで確認してください。
本人確認書類は、運転免許証、健康保険証、マイナンバーカードなどが該当します。
世帯所得がわかる書類としては、課税証明書の提出を求められるケースが多いようです。
書類を準備する際は、「収入額や所得額が明記されているか」「最新のものを発行しているか」などを確認しておきましょう。
その他、子どもの在学証明書や世帯全員の住民票、塾の領収書なども必要になる場合があります。
中には、書類提出を不要としている自治体もあるため、申請の際は、必ず自治体の最新情報をチェックしておきましょう。
申請期間と支給時期の目安
塾代補助金の申請期間と支給時期は、自治体によって異なります。
たとえば大阪市では、年間を通して申請を受け付けていますが、4月からの利用を希望する場合は、1月中旬までの申請が推奨されています。
他の自治体でも、申請のタイミングによっては希望する時期に補助金を受け取れない可能性があるため注意しましょう。
また、申請から利用開始まで1ヶ月半〜2ヶ月程度かかることが多いようです。ただし、制度や地域によって異なり、書類不備がある場合はさらに時間がかかる可能性があります。
中学3年生や高校3年生など、子どもが受験生の場合は、早めに申請しておくことをおすすめします。
塾代補助金に関するよくある質問

塾代補助金について、多くの方が疑問に感じる点をまとめました。申請前に気になるポイントがある方は、ぜひチェックしてみてください。
自分の自治体の制度はどうやって調べられる?
自治体の塾代補助金について調べる方法は、主に以下の2つです。
- 自治体の公式サイトで検索する
- 自治体の窓口に直接問い合わせる
自治体の公式サイトで調べる際は、サイト内の検索フォームに「塾代」「教育費」「学習支援」といったキーワードを入力してみましょう。
窓口に直接問い合わせる場合は、教育委員会や子育て支援課に連絡してみるのがおすすめです。制度の有無や対象学年、所得制限、申請方法などをまとめて確認できます。
中学生の塾代は月額いくらかかる?
中学生の塾代は、学年によって大きく異なります。
文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、公立中学校に通う生徒の塾代は、年間平均で約349,000円でした。つまり、月額に換算すると、全学年平均で約19,000円となります。
各学年における塾代の月額平均は、以下のとおりです。
| 学年 | 年間平均 | 月額換算 |
| 中学1年生 | 約134,000円 | 約11,000円 |
| 中学2年生 | 約214,000円 | 約18,000円 |
| 中学3年生 | 約341,000円 | 約28,000円 |
参照:令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要(p.15)|文部科学省
各自治体では、月額5,000円〜20,000円程度の補助金制度を設けているため、条件次第では実質的な負担を半分以下に抑えられる可能性があります。
ただし、進学塾か補習塾か、個別指導か集団授業かによって月額費用が大きく変わる点に注意しましょう。
塾と家庭教師はどちらが費用を抑えられる?
一般的に、塾のほうが家庭教師よりも費用を抑えやすい傾向にあります。
ただし、マンツーマン指導や少人数指導を受けられる「個別指導塾」は、集団塾よりも費用が高めです。
集団塾・個別指導塾・家庭教師の費用目安を、それぞれ下記の表にまとめました。
| 指導形態 | 費用目安(月額) | 特徴 |
| 集団塾 | 20,000〜30,000円 | 複数の生徒に一斉指導 |
| 個別指導塾 | 30,000〜50,000円 | 講師と生徒が1対1〜3人程度 |
| 家庭教師 | 20,000〜40,000円 | 完全マンツーマン授業 |
集団塾は、講師1人が複数の生徒を指導することで人件費を分散できる一方、家庭教師は完全マンツーマンのため、費用が高くなる傾向にあります。
補助金制度を利用する際は、上記を参考に家計への負担を考慮しつつ、子どもの学習スタイルに合った指導形態を選びましょう。
オンライン塾や通信教育も補助対象になる?
オンライン塾や通信教育が補助金の対象になるかは、自治体によって異なります。
たとえば大阪市では、学習塾や文化・スポーツ教室だけでなく、オンライン塾や通信教育も補助金の対象です。千葉市や相模原市でも、オンラインサービスを利用することができます。
オンライン塾や通信教育は、自宅で学習に取り組めるため、通塾にかかる交通費の負担を抑えることができます。
制度の有無は自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
まとめ

本記事では、塾代補助金の種類や仕組み、対象者や受給条件、各自治体が実施している補助金制度について解説しました。
塾代補助金は、自治体によって内容が大きく異なるため、まずはお住まいの地域で利用できる制度を確認することが大切です。
制度の有無や詳細は、各自治体の公式サイトや窓口で確認できます。インターネットで調べる場合は、「自治体名 塾代補助金」で検索すると、すぐに対象となる制度が見つかるでしょう。
申請期限が設けられている場合もあるため、使えそうな制度を見つけたら、必要書類を揃えて早めに手続きすることをおすすめします。
ぜひ本記事を参考に、子どもの成績向上や志望校合格に向けて、塾代補助金を上手く活用してください。